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【レビュー】スガ シカオ『迷路』

October 23, 2026 19:30

スガ シカオ

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【レビュー】スガ シカオ『迷路』

「誰もが抱える強がりや戸惑い、苛立ちを乗り越えて、どうにか未来への一歩を踏み出していこうというメッセージの曲です。」NHK総合テレビアニメ『恐怖コレクター』のエンディングテーマソング(以下:ED)「迷路」を書き下ろしたスガ シカオは、公式コメントでそう語っている。

スガは同アニメのオープニングソング(以下:OP)「カゲボウシ」も書き下ろしており、いきなり余談になるが、『恐怖コレクター』の第1話ではあえてOPなしで「カゲボウシ」をEDに持ってくるという演出も施され、恐コレ&スガファンにはたまらない仕掛けとなった。

アレンジを手がけたのは、平井堅、秦基博、JUJUその他数多くのアーティスト作品に携わってきた、松浦晃久。「シンミリしたエンディングにはしたくなかった」というスガの言葉どおり、ミディアムテンポながら温かさも感じられるサウンドが広がる。

松浦のキーボードとギター(松浦はプログラミングも担当)、坂本竜太のエレクトリックベースギターなど、それぞれの音が粒立つアンサンブルに、柔らかく優しさを帯びたスガの歌声が重なる。特に、西脇辰弥のクロマチックハーモニカは切なくもあり安らぎもあり。楽曲のサウンドを印象づける重要な存在と言っても過言ではないだろう。


「ねぇ」という呼びかけもスガらしい。不甲斐なさや、毎日が変わらず過ぎていくことへの不安や不満、“同じ場所で くすぶってたまるか”という秘めた想いも、ソングライターとしてスガが一貫して描いてきたテーマのひとつかもしれない。2番のAメロで打つバスドラのようなビートは、そんな心の奥底をあらわにする心音にも感じる。


思い描いていた未来と現実のギャップに、光を見出だせなくなることは誰しも一度は経験したことがあるのではないだろうか。「迷路」は、『恐怖コレクター』という作品へ寄り添いながら、そんなわたしたちにも、もう一度前を向くきっかけをくれる一曲だ。

 

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