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上白石萌音、「マスク一枚駄目にするくらい泣いた」。アカデミー賞3冠に輝いた『コーダ あいのうた』登壇イベントでコーダ愛を語る!

April 10, 2022 13:00

上白石萌音

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上白石萌音、「マスク一枚駄目にするくらい泣いた」。アカデミー賞3冠に輝いた『コーダ あいのうた』登壇イベントでコーダ愛を語る!

アカデミー賞で<作品賞><助演男優賞><脚色賞>の3冠に輝いた、最高に胸熱で爽快な感動作『コーダ あいのうた』。“家族の中でたった独り 健聴者である少女は、「歌うこと」を夢みた。 聞こえない耳に届く最高にイカした歌声が、今日、世界の色を塗り替える。”このキャッチコピー通り、日本でも公開直後からSNS には「感動した!」と絶賛の声が続出。その声は日を追うごとに高まっている。そんな本作のアカデミー賞受賞&大ヒットを受け、4月9日(土)TOHOシネマズ 日比谷に、本作のテレビスポットのナレーションを手掛けている上白石萌音がお祝いに駆けつけた。MCの奥浜レイラ氏が呼び込むと大きな拍手を受け登壇。

「皆さんこんにちは。私の名前は上白石萌音といいます。『コーダ あいのうた』アカデミー賞おめでとうございます。 今日は一緒に楽しみましょう。よろしくお願いします。」上白石は手話を交えながら挨拶した。奥浜に「応援隊長としてたっぷりお話ください。」と言われると上白石は「…というよりもただのファンなんですけど(笑)、もう本当にこの映画に出会えて良かったって心の底から思っています。沢山のことを教えてもらいましたし、心揺さぶられましたし、これから先、何回も見返すだろうと思いましたし、実際もうすでに何回も観ています(笑)。歌がもっと大好きになったし、そして手話を始めたいと思うきっかけになります。沢山のものをくれた映画です。」と、冒頭からこの映画への愛情たっぷりな感想を述べた。「マスク一枚駄目にするくらい泣いた」と言う上白石が好きなシーンは、主人公のルビーがお父さんへ歌を歌うシーン。父親の感情の変化や複雑な想いに対し「もうお顔だけでわかるシーンです。歌って耳で聴くだけのものじゃないんだなってすごく感じたシーンでしたね……思い出すだけでもちょっともうグッとくるものがあります。」しみじみ振り返りながら、実際に目を潤ませながら語った。


アカデミー賞を絶対に獲得して欲しかったと切望した上白石は受賞のニュースを観た時に感泣したと言う。その他、ルビーに共感したシーンや手話を通じて感じたことを表情豊かに伝えながら「こんなに愛に溢れた素敵な作品がアカデミー賞作品賞を取るって、すごく素敵な世界だなって思いました。」と、再びアカデミー賞受賞の喜びに触れた。劇中では化粧っけのないルビー役のエミリア・ジョーンズがアカデミー賞の時にドレスアップし、主演女優として輝いている姿に対しても「写真は保存しました。ただのファンです(笑)。」と屈託なく笑う。

アカデミー賞のスピーチ中などは手話による通訳がおり、奥浜が「これが当たり前の世の中になると良いなと思いますよね。」と言うと「本当に、そう思います!この映画で手話っていうものに興味を持たれる方が……私みたいな(笑)人がきっと増えるだろうなと思うし、増えると良いなと思いますし、何かみんなが同じように理解できる社会ってすごく素敵だなと思いますね、手話に限らず。」と、手話のみならずボーダレスなコミュニケーションへの希望も語った。

歌がひとつのキーワードになっているこの映画。シンガーとしても定評のある上白石にとっての歌とは「一番好きで一番怖いもの」らしい。「好きだからこそ怖いです。家で一人で歌う分には好きで、それだけで良いんですけど、やっぱりそれがお仕事になると好きだからこそ良い歌を歌いたいと思うし、好きだからこそ歌に失礼のないようにっていう思いはすごくありますね。」その言葉は上白石が歌へ対して誠実に向き合っている証拠だろう。しかし歌うことが怖くて怖気づいている時に一番勇気をくれるのも歌だと言う。「本当に歌がなかったら生きていけないぐらい大切なものです。」と。「自宅で大声を出して歌うか?」という質問に満面の笑みで「はい!」と即答してしまう上白石にとって、“歌”の存在はやはり大きいようだ。更に最近はこの映画のサントラ盤をヘビーローテーションしているらしく「サントラ、良いですよ!」と本気度を感じる念押しに会場も笑い声が溢れる一面も。

上白石と同じく女優であり“adieu(アデュー)”というアーティスト名で歌手活動もしている妹の上白石萌歌にも「絶対観て!」とこの映画を勧め、やはり感動した萌歌とほとんど全てのシーンについて1時間くらい話をしたらしい。関係者用の資料映像を観ていた上白石は「映画館から帰ってきた妹に、絶対映画館で観るべきだって言われたんです。元々そのつもりだったんですけど、映画館に行ってみたら全く表情が違いました。お家にいて色々な生活音の中で観る『コーダ あいのうた』と、映画館の密閉された静寂の中で観る『コーダ あいのうた』が全然違ったんです。聞こえてくる音の数が違うし、その静けさの種類が全く違った。」と、後に映画館で観た時の感動や感覚を伝えながら「絶対に映画館で観るべきだと私は強く強くお勧めしたいと思います。」と熱弁。

最後に「『Coda』は日本で「あいのうた」というサブタイトルが付いているんですけど、こんなに的を得たサブタイトルはないと思います。まさしく愛の歌についての映画だなというのをとても感じます。迷っている方はぜひ映画館でご覧になると、すごく素敵なものを受け取れると思うので私はとってもオススメします!」とコメント。『コーダ あいのうた』への愛情が漏れ伝わるコメントをもって登壇イベントは締めくくられた。

映画『コーダ あいのうた』大ヒット公開中!

Text・Photo:秋山雅美(@ps_masayan

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