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【アーティストコラム】松室政哉 Vol.1「ハジマリノ鐘」のサウンドができるまで

【アーティストコラム】松室政哉 Vol.1「ハジマリノ鐘」のサウンドができるまで

February 26, 2020 18:00

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2015年11月。神奈川県藤沢市のスタジにて約1週間のレコーディング合宿を行った。素晴らしいミュージシャンの方々に入れ替わり立ち替わり来ていただき10曲ほどをレコーディングした。「ハジマリノ鐘」のサウンドもその合宿の中で作り上げていった曲である。

ドラムとベースのレコーディングは合宿初日に行われた。詳しく言うと初日の3曲目に録音した曲である(ちなみに1曲目は「主題歌」2曲目は「息衝く」)。ドラムは河村”カースケ”智康さん、ベースは山口寛雄さん。TAIKING(Suchmos)がアレンジしたデモ音源を基に、僕がお二人にディレクションをしていく。すぐに曲を理解してくれた二人の正確かつエモーショナルなグルーヴによってこの曲に命が吹き込まれていく感覚は今でも思い出せる。

合宿6日目にはギターの後藤秀人さん、ピアノの村山☆潤さんによるダビングが行われた。後藤さんの歌に絡み合う繊細なフレーズ、村山さんの後半にかけてドラマチックになっていくピアノの音色。まさに僕が思い描いていたサウンドが形になっていく。
合宿では「ハジマリノ鐘」はここまでのレコーディングで終了した。

後日オーガスタスタジオへ高橋結子さんに来ていただき、パーカッションのダビングが行われた。曲が進むにつれて16ビートを刻みだすこの曲に於いてパーカッションの存在は非常に重要である。音の隙間を埋めていく高橋さんのパーカッションは非常に心地よく、曲の世界観をより広げていただいた。

それからまた数日が経ち、池尻のスタジオで橋本 歩ストリングスによるストリングスのダビングが行われた。この日はTAIKINGも立ち会ってくれた。生のストリングスが入るとより壮大に、そして感動的になる。この日、「ハジマリノ鐘」のオケは全て録り終えた。
しかし、この曲はここから数年の間誰にも聞かれることのないまま眠ることになる。

muro20200226.jpgそれから数年が経ち、「ハジマリノ鐘」をリリースすることになった。そして去年、歌入れを行った。今までライブでは弾き語りで歌ってきたが、このオケに歌を入れるとなると全くアプローチを変えないといけない。しかし、それはそれほど難しいことではなかった。力強いバンドサウンドに背中を押されるように、僕は叫ぶように歌った。約五年の時を経て、この曲は生まれ変わった。曲を作ったのは上京した頃だが、まさに今聴いて欲しい曲になったのだ。

是非、これを読んでくれたみなさんにはサウンドにも注目して聴いていただきたい。素晴らしいミュージシャンの演奏に心預けるように。

文:松室政哉


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リリース情報

松室政哉
「ハジマリノ鐘」

2020年3月11日発売

-収録曲-

□ CD
M1. ハジマリノ鐘
M2. にらめっこ
M3. My Hero
M4. どんな名前つけよう
M5. マーマレードジャム

□ DVD
Matsumuro Seiya TOUR 2019 “City Lights” 2019.2.25東京・TSUTAYA O-WEST
・Theme
・衝動のファンファーレ
・Jungle Pop
・Fade out
・主題歌
・午前0時のヴィーナス
・きっと愛は不公平
・オレンジ
・群像どらまちっく
・Matenro
・アイエトワエ
・海月
・今夜もHi-Fi
・踊ろよ、アイロニー
・毎秒、君に恋してる
・息衝くEncore
・僕は僕で僕じゃない
・ラストナンバー

2019.12.21 M1「ハジマリノ鐘」先行配信開始

ハジマリノ鐘

CD+DVD

UMCA-10073 / ¥3,300(税別)

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