「ハジマリノ鐘」同様、この曲のレコーディングも2015年に行われた合宿で行われた。メンバーはDrumsの坂本暁良、Bassの岩永真奈、そしてElectric GuitarのTAIKING(Suchmos)。アレンジとその他のシンセサイザーなどは僕が担当した。
その頃から、主にアメリカで80年代サウンドのブームが再燃していて、それに影響されてサウンドのデモ作りを行った曲である。Bメロ以外は同じコードが循環していくので、シンセの組み合わせで展開を作ってみた。ちなみにサビとイントロに使われているシンセのフレーズはドラムベースギターの生音を録った後に追加した。切なさが増して個人的には気に入っている。
レコーディングでは、ドラムとベース、そしてギターのバッキングを同時に録った。リズムパターンも基本的には変わらないので坂本暁良と岩永真奈のお二人には後半にかけて色々な味付けをして頂いた。「ダッダッッダッッダ」と続く同じリズムの中にも、時折入ってくるそれぞれのフレーズはオリジナリティーがあってとても良い。
細かく言えば2:53辺りの絡み合うドラムベースフィルは秀逸である。それとは逆に、ギターのTAIKINGには出来るだけ最後まで同じテンションで弾いてほしいとお願いした。エモーショナルになるリズム隊をよそに微動だにせず淡々とカッティングしているギタリストという僕の"勝手な"80年代音楽のイメージがあったからだ。
そしてギターソロだけ感情が爆発する。これも僕の勝手なイメージである。そんな漠然としたディレクションを瞬時に理解してくれたTAIKINGには感謝しかない。ちなみに、Aメロで奏でられるミュートしたギターのフレーズはTAIKINGが考えてくれたものである。メロディーと絡むフレーズをシステマチックに組み立て行く作業は彼らしくて非常に興味深かった。
この曲は歌入れもその頃に行った。コーラスワークなど歌に関しても色々なギミックがあるので、エンジニアのいまぜきくにひろさんと相談しながら重ねていった。いまぜきさんにはデビュー前からレコーディングでお世話になっていて、非常に頼もしい存在である。
ここまで明確なサウンドのイメージがある曲をライブでどんな風にお届けできるかを考えている。是非、楽しみにしていてほしい。
文:松室政哉
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□ CD
M1. ハジマリノ鐘
M2. にらめっこ
M3. My Hero
M4. どんな名前つけよう
M5. マーマレードジャム
□ DVD
Matsumuro Seiya TOUR 2019 “City Lights” 2019.2.25東京・TSUTAYA O-WEST
・Theme
・衝動のファンファーレ
・Jungle Pop
・Fade out
・主題歌
・午前0時のヴィーナス
・きっと愛は不公平
・オレンジ
・群像どらまちっく
・Matenro
・アイエトワエ
・海月
・今夜もHi-Fi
・踊ろよ、アイロニー
・毎秒、君に恋してる
・息衝くEncore
・僕は僕で僕じゃない
・ラストナンバー
2019.12.21 M1「ハジマリノ鐘」先行配信開始
松室政哉「ハジマリノ生配信」
3月11日(水)
時間:19:00-20:00頃まで配信予定
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