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NakamuraEmi、3月8日リリース『NIPPONNO ONNAWO UTAU Vol.4』インタビュー

NakamuraEmi、3月8日リリース『NIPPONNO ONNAWO UTAU Vol.4』インタビュー

March 7, 2017 12:00

NakamuraEmi

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昨年8月、オフィスオーガスタより【Augusta Camp 2016 ~produced by 秦 基博~】(以下:オーガスタキャンプ)で販売される冊子用のNakamuraEmi紹介文執筆依頼を受けた。彼女の楽曲を心から愛している筆者は勿論すぐさま執筆に取り組み、その後9月17日の オーガスタキャンプで彼女が歌う“メジャーデビュー”には心振るわされた。年が明け、Nakamuraは今年3月8日にメジャー2ndアルバム『NIPPONNO ONNAWO UTAU Vol.4』をリリース。その収録曲には件の“メジャーデビュー”は勿論、自身もかっこいい大人でありたいという想いも込めて書かれた“大人の言うことを聞け”、初めてのハワイ旅行を歌った“ハワイと日本”など、どこを切り取ってもNakamuraEmi一色!しかしその目線は時にマクロの世界であったりズームで俯瞰した世界であったりと多角的だった。それでいて泥臭くない。シンプルなサウンドに、グルーヴ感溢れる歌声や感情の機微を表現した効果音など、細部までNakamuraとバンドメンバー、スタッフのこだわりが宿っている。今回そのメジャー2ndアルバム『NIPPONNO ONNAWO UTAU Vol.4』についてや伊豆でのレコーディング合宿について、そしてハワイ旅行について語ってもらった。


ー 今年1月20日にデビュー1周年。少し遅くなりましたが、おめでとうございます!

ありがとうございます!


ー LINE LIVE『NakamuraEmi in LINE LIVE~おかげさまでデビュー1周年~新たなアルバムへの道のり』も盛り上がったみたいですね。

もうしっちゃかめっちゃかで(笑)。でも司会のHappyだんばらさんにお世話になりつつ楽しく出来ました。皆さんコメントやイイねを下さって。面白いですよね、観ている人と一緒に番組を作れるというのは。


ー そうですよね。月並みな質問ですが、この一年はどういう年でしたか?

今までで一番早くて、とにかく濃かった一年。生きてきた中で一番楽しかった一年でした。


ー そう言えるって素晴らしいですよね。そして今作、メジャー2ndアルバム『NIPPONNO ONNAWO UTAU Vol.4』ですが、すっごく良かった!

え、本当?良かったー!ずっと聴いてくれている人からそう言ってもらえるとホッとします。


ー 音ではあるけれど、8章から成る約39分のNakamuraEmi短編映画を観ているみたい。何かテーマは決めていたの?

最初は、そこまでテーマを決めつけず選曲していったんです。でもラインナップを見てみると、色々な人たちから貰った「光」が詰め込まれていると感じて。


ー 光?

前作までは、自分、自分、自分!って、殆ど自分目線だったけど、この一年で大勢のチームメンバーと動いたり、こうやってメディアの方々とお話させて頂いたり、それをきっかけに広まったお客さんからもらった気持ちなど、様々な人の光が差し込んで、自分の中で光合成をして曲が生まれた。それが今回のアルバムなので、「光」はひとつキーワードかな。そこからジャケットデザインもイメージしたんです。そうやって人から与えてもらった光は宝物なので結果的であるけれど「光」や「宝箱」がテーマになりました。


ー 楽曲を見ているだけでもEmiさんのことが分かるような。例えば“Rebirth”はEmiさんの人生の履歴書みたいだし。

プロフィールみたいになっちゃいましたね(笑)。


ー 今とは全然違う気持ちで歌に向かい合っていた、それこそ本名の中村絵美でライヴをしていた20代、ステージに立てなくなったそうだけど。

ステージに立てなくなったというか、それまではステージに立つために衣装を選んだり、きちんとお化粧をしたりしていたんですが、そういうことがなくなったんです。ヒップホップやレゲエなど生々しい音楽に出会ってからは、自分がそのまま言いたいことを伝えるとか、女として見られるのではなく、性別関わらずメッセンジャーとしてステージに立ちたい気持ちに変わってきたので、ライヴもスッピンでTシャツ&ジーンズへ変わったんです。衣装替えもせず、見かけはどうでもよいから(笑)、歌詞をちゃんと伝えられるようにという気持ちに変わりましたね。


ー お客さんの反応は?

一気にお客さんが減りました。男性のお客さんからも「絵美ちゃん怖くなったね。」と言われて(笑)。でも良いと思ったんです。自分できちんと気持ちを表に出せたから。お客さんがいなくて赤字でも良いから、自分勝手に自分のことを歌わせてもらっていたら、今度は女性のお客さんが来て下さるようになって。


ー まさにホワイトスワンからブラックスワンへ!

そう!


ー 変わっていくことって、それまでの自分を否定することになるから、それを受け入れて気持ちの変換をする恐怖心や、ある意味のプライドが邪魔することはなかった?

そうですね。それまでは人に嫌われたくないから、人に合わせていれば上手くいくだろうという感覚だったけど、音楽の世界ではそれが通用しなくて。通用しないどころか、逆に駄目な部分になっちゃう。 私、音楽スタジオで働いていた時期があったんですが、その当時、先輩からそういうことをバンバン指摘されたんです。もう凄いんですよ、あまりに言われすぎてメンタルやられそうなくらい(笑)。人の生死にかかわる問題まで話を掘り下げられて。


ー ディープだね。

でもそこまで話さないと、こいつには分からないと感じたんでしょうね。実際、その先輩と私が共通で知っている友人の家族が病気で余命わずかと宣告された時、私はその友人を救ってあげることが出来なかったけど、その先輩には出来たんです。だから人に合わせていればOKという、私自身の駄目な部分も弱さも全部ハッキリ言ってくれたことで、精神的にはキツかったけど、そういう自分から這い上がることが出来て。


ー でもそうやって変わってきたことで女性のファン、新しいファンが増えてきた時はどうでした?

最初は一回一回泣きそうでした。ライヴが終わってCD売り場に女の子が泣きながら来るんですよ。日常で起こった色々な出来事が私の歌と重なったらしくて。しかも大抵の人たちが仕事帰りに来てくださるんですよね。でも仕事後って疲れているじゃないですか。


ー ええ。

仕事帰りにライヴを観に来るって大変なことだし、やっぱりお金もかかる。そういう中で例えば女性がわざわざ時間を作って私のライヴに来て、「Emiさーん!」って泣きながら手紙を渡してくれて。そのうち、その人が友達を連れて、また更に別の友達を連れて…と、どんどん増えていって。 それは本当に嬉しかったですね。


ー でもそうやって変わるきっかけを与えてくれる大人がいる。それってまさに“大人の言うことを聞け”ですよね。

そうですね。言われた意味が後からちゃんと分かる。

Information

Release

NakamuraEmi
「NIPPONNO ONNAWO UTAU Vol.4」

2017年3月8日発売

-収録曲-

1. Rebirth
2. 大人の言うことを聞け
3. 晴人
4. ボブ・ディラン
5. ヒマワリが咲く予定
6. ハワイと日本
7. めしあがれ
8. メジャーデビュー

※初回限定生産盤が終了次第、通常盤に切り替わります
※LPは本人直筆シリアルナンバー入り

NIPPONNO ONNAWO UTAU Vol.4

初回限定生産盤(豪華紙ジャケ特別仕様)

COCP-39885 / ¥2,700+税

NIPPONNO ONNAWO UTAU Vol.4

通常盤(Pケース仕様)

COCP-39890 / ¥2,700+税

NIPPONNO ONNAWO UTAU Vol.4

LP(数量限定生産)

COJA-9310 / ¥4,000+税

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