NakamuraEmi、3月8日リリース『NIPPONNO ONNAWO UTAU Vol.4』インタビュー

March 7, 2017 12:00

ー 海外旅行経験は？

韓国とフランスくらい。そもそも私、英語が全然出来ないので色々と大変でした（笑）。服は部屋で洗濯しようと思っていたから、着替えもほとんど持っていかなかったし荷物も軽め。でも下着を部屋干ししているのをホテルの人に見られるのはさすがに恥ずかしいと思ったから「ノークリーン！マイルーム」みたいなこと言ったら「OK OK」って返事が返ってきて。 泊まったホテルは金庫もなかったけど、部屋には入ってこないから大切なものも置いたまま観光に行ったんです。でも帰ってきたら部屋が綺麗になっていて、もう全然OKじゃないー！って（笑）。

＜一同爆笑＞

貴重品は大丈夫だったから良かったけど（笑）。それに「右車線」ということにビビりすぎちゃって、今でも車を運転すると「あれ？どっち？」って分からなくなっちゃいます（笑）。たった5日間だったのに。


ー アハハ！ちょっとしたトラウマだね（笑）。

ほんと、ほんと（笑）。で、例のオリンパスOM-1で撮ったハワイの写真を伊豆のスタジオに持って行ったんです。そしたらバンドメンバーがその写真を広げて、みんなそれぞれ好きな写真を2枚ずつくらい選んで譜面台に貼ってくれて！


ー そのエピソード、素敵。

エンジニアの人も卓に写真をズラッと広げてくれて、その状態で効果音以外の部分を一発録りしたんです。それがすごく楽しくて嬉しくて。だってみんながハワイでの私の状況を共有しようという気持ちを持って演奏してくれたから。


ー それ涙腺崩壊しそう。

本当、もうあの時は泣きそうでしたよ。


ー “めしあがれ”は、Emiさんの家のにおいまでしてきそうな歌だよね。

嬉しい。うちは至って普通の家族だけど、今まで何をするにしてもあまり反対されてこなかったんです。一人暮らしをしたいと言って実家を出て、音楽をやりたいとは言ってるけどやってるんだかやっていないんだかみたいな状態で…。結婚も意識した彼氏もいたけどフラれて実家に帰ってきて、結局その時はもう音楽も趣味みたくなっていたから、さすがに“この子は何なんだ？”という状況で、家にも居づらくて再び家を出ようと思って部屋探しをしていたんですが、ちょうどその頃父親が病気になったので、気持ちを切り替えて実家に住むことにしたんです。それまでは「お父さん」「お母さん」としてしか見られなかったけど、今はちょっと変わってきたかもしれないです。父親は普段は優しいおじさんだけど、実はやりたいことがある、ひとりの人間として見ることが出来るようになりました。


ー お母さんの「めしあがれ」という言葉に母親らしい愛情を感じますね。

そういえば私自身は「めしあがれ」って言ったことないと思って。料理を作って「いただきます」と言われても、別に適当に作ったものだから何となく「はーい」みたいな感じで答えていて。でもうちの母親は必ず「めしあがれ」と言うんですよね。それって家族じゃないと、なかなか言えないなと思いませんか？


ー そうかもしれない。

思い返してみるとお母さんは私が小さい頃からそう言っていて、自分は言ったことなくて。だから私の中でこの「めしあがれ」という言葉は、まずキーワードになっていたんです。


ー ちなみにお父さんは今…。

かなり元気になってきました！この曲の原型を書いていた時は正直言ってキツい状況の時だったので、まだ世に出すことは出来ないと思っていたけど、だいぶ落ち着いてきたので改めてまとめ直して曲として仕上げました。今は入退院を繰り返しながらちゃんと元気でいるので本当に良かったなと思って。


ー それは本当に良かったですよね。ハナちゃんの抜け毛も落ち着いた？

落ち着いてきました（笑）。


ー 良かった良かった（笑）。そして”メジャーデビュー”は、去年のオーガスタキャンプで初めて聴いたんだけど、鳥肌が立ちましたよ！

うわぁ、嬉しいな。ありがとうございます。


ー ただ、メジャー活動1年経ったこのタイミングでこの曲を出すのは正直、反対もあったのでは？

私も反対されると思ったんです（笑）。少し辛辣な内容も入っているし“YAMABIKO”のことも書いているし。そしたらコロムビアのスタッフもオーガスタのスタッフも「この曲をやろう！いいね！」となって。ある意味、この人たちおかしいなと思っちゃいましたよ（笑）。


ー アハハ！でも実際に色々な声は聞こえてきた？

そうですね。今まで応援してくれてきた人や、私のライヴに来てくださる方達はNakamuraEmiを見たいと思っているからそんなに変わることはないんですが、ありがたいことにテレビやラジオ、Webなど様々なメディアに出させて頂くことで、不特定多数の方に…もっと言えば私の音楽が苦手な人にまで届くことでメジャーデビューしたことを体感することもあります。そういう中でもどうやって自分が芯を持ってブレずに進んでいくかが大切ですね。


ー 勿論簡単には言えないけど、全くスルーされるよりは良いよね。「苦手」という方向にだけど、響いちゃってるわけだから。

そうですね。だけど本当に大勢の方に歌が届くのはやはり嬉しいです。


ー 歌詞にもあったけど、Emiさんの見る頂上ってどんな風景？

何か大きな野望があるというわけではないんです。ただとにかくNakamuraEmiらしく、ひとつひとつを突き詰めて進めていくというのはポイントかな。ライヴを増やして規模を大きくしていく「ライヴ力」はみんなの中で共通していると思うので、その中で私らしさをどんどん深いものにしていきたいです。


ー 今、『NIPPONNO ONNAWO UTAU Vol.2&3』が一時販売休止。それは勿論完全手作りだからなんだけど、今作はEmiさんだけでなくチーム、スタッフ含めて、その手作りの尊さに負けないくらいの「想い」が、詰まっている気がします。最後に改めて今作、Emiさんから見てどういうアルバムになったと思いますか？

人の顔がいっぱい浮かぶ作品になったと思います。前作もそうだったはずだけど、今作は尚更。歌詞では自分のことばかりを歌っているけど、そこに携わってくれた人たちの顔が沢山浮かんでくるんです。今までの積み重ねがあってのVol.4なんですよね。Vol.3まで手作りをして、紙質でいえばどうなのか？字体で表したらどうなのか？という、今まで自分でこだわってきたところを、このVol.4でもきちんと続けられるようにスタッフのみんなが考えてくれて。初回限定盤の紙質にこだわってくれたり、私が表現したかった光や、その他全部含めて追求させてくれて、一枚一枚想いを込めてナンバリングすることも続けさせてくれて。でもそうやって今までの積み重ねをパワーアップさせて出来ることって、なかなか出来ないと思うんです。形がどんどん変わることはあれど、積み重ねが倍増してみんなの光が入っている。そこには本当に感謝しかないし、自分の力だけでなく沢山の人の力があって出来上がったアルバムだと言えます。


ー ありがとうございます！ツアーも楽しみにしています。


取材・文／秋山昌未


■ NakamuraEmi Official HP
http://www.office-augusta.com/nakamuraemi/

「NIPPONNO ONNAWO UTAU Vol.4」発売記念イベント

■ スペシャルアウトストアLIVE
3月8日（水）TSUTAYA O-nest 19時半スタート

■ タワーレコードインストアイベント
3月12日（日）タワーレコード新宿 15時スタート
3月18日（土）タワーレコード名古屋パルコ 14時スタート
3月19日（日）タワーレコード梅田NU茶屋町 14時スタート
3月25日（土）タワーレコード福岡パルコ 14時スタート
4月1日（土）タワーレコード仙台パルコ 14時スタート
4月2日（日）タワーレコード札幌ピヴォ 14時スタート

詳細URL：http://columbia.jp/nakamuraemi/live.html


NakamuraEmi NIPPONNO ONNAWO UTAU Vol.4～Release Tour 2017～

神奈川KANAGAWA
2017.4.25 Tue@横浜BAYSIS

岐阜GIFU
2017.5.2 Tue@岐阜ants

香川KAGAWA
2017.5.5 Fri祝@高松TOONICE

広島HIROSHIMA
2017.5.7 Sun@広島 LIVE JUKE

石川ISHIKAWA
2017.5.9 Tue@金沢21世紀美術館・シアター21

北海道HOKKAIDO
2017.5.13 Sat@CUBE GARDEN

宮城MIYAGI
2017.5.14 Sun@仙台darwin

●Vo:NakamuraEmi / Gt:カワムラヒロシ
Adv \4,000（tax in+1Drink）※石川公演のみドリンクなし
席種：全自由


福岡FUKUOKA
2017.5.26 Fri@Be-1

名古屋NAGOYA
2017.5.29 Mon@名古屋 CLUB QUATTRO

大阪OSAKA
2017.5.30 Tue@BIGCAT

東京TOKYO
2017.6.1 Thu@LIQUIDROOM

●Vo:NakamuraEmi / Gt:カワムラヒロシ / Ba:豊福勝幸 / Dr:TOMO KANNO / Per:大塚雄士
Adv \4,500（tax in+1Drink）
席種：全自由