NakamuraEmi、3月8日リリース『NIPPONNO ONNAWO UTAU Vol.4』インタビュー

March 7, 2017 12:00

ー じゃあ曲もそうだけど、歌詞もカワムラさんの弾くボブ・ディランに導かれて出来た感じなんですね。

そうですね。自分は汚い格好で仕事をしてきて、街中で綺麗な浴衣姿の女性とすれ違う。夏だけじゃなくてクリスマスやバレンタインもそう。そういう女性の切ない気持ちが、切ないんだか気持ち良いんだかの狭間の優しい音とメロディとリンクして。だからカワムラさんのメロディがあったからこそ出来た歌詞でした。ただ初めての共作なので難しい点もありました。


ー 例えば？

いつもはメロディラインも自分勝手に作ってカワムラさんに渡していたけど、共作となると意見が割れることもあるんですよね。「え？私ならこっちの方が気持ち良いのに！」と言ってもカワムラさんは「いや、絶対にこっちの方が良い！」って、お互い「いや、こっちだ！いや違う！」って（笑）。でも違う人が作ったものを取り入れてみようという気持ちがあったので、意見を出し合いながらも実際に取り入れてみると、すごく聴きやすい音楽になったというか、耳に入ってきやすいメロディになって、スタッフ達もこの曲に大反応したんです。“あぁやっぱりそういうことなんだ”って学ぶことも多くて、共作だからこそ出来た素晴らしいメロディだと思います。カワムラさんの威力は大きいですね。


ー メロディだけでなく、文章を書くことも歌詞を書くこともそうだと思うけど、自分の心地良い言葉や癖ってあるよね。

そうそう、癖ってありますね。というか出ちゃいますね。


ー でもそれ以外のものを取り入れた時、それがいつしか自分のものになっている時がくるかも。

ね！そうなっていくのかなと思って、やはりこういうことって挑戦してみた方が良いですね。


ー “ヒマワリが咲く予定”ですが、予定というのがちょっと面白くて。

あ、確かにそうかも（笑）。


ー この曲もかなり昔に出来た曲だとか。

“晴人”のちょっと後だから…6、7年くらい前。 この曲は自分が精一杯歌っていた時期だったので、今になっても歌詞を見た時「そう思う」と感じることが出来るんです。しかも今ならもっと余裕を持って歌えると確信したから、今回アルバムに収録することにしました。


ー 歌詞がとても共感出来て。好きな人との時間って難しいですよね。それこそ“All My Time”じゃないけど、自分の時間がその人そのものになって、それがかえって自分を苦しめたり。

そうそう！上手く気持ちを調整出来なくなるというか。地元に、よくロケにも使われるようなひまわり畑があるんですけど、ひまわりって凄いですよね。ちゃんと太陽の方へ自分から向かって栄養を吸収するし、すごく背が高いのに1本で立っている。恋人と、どうやって二人とも良い状態で一緒に生きていけるのかは、人間の話になっていくんだなと思うんです。そのひまわり畑を見ていたらそんなことを考えていて。


ー 成る程。それで「予定」なんだね。あと気になったのが、歌詞の「緩い、甘い…の「我慢」で流れるバラバラという音。

あれは 紙をクシャクシャって丸めた音なんです。パーカッションの（大塚）雄士が色々と試してくれて。それこそ“台風18号”では実際にコーヒー豆を挽く音を使ってくれたり。


ー あ、ライヴで実際に手動のコーヒーミルを使っていた！

そう！だから今言って下さった部分も「Emiちゃんの心の揺れを音で表そう」と言われて、紙をクシャクシャって丸めたり破ってみたりと色々試して、最終的にあの音になったんです。「我慢」の後にその音を入れるというのは私たちもこだわっていたので、そこを気にしてもらえたのは嬉しいです。


ー そうやってEmiさんだけでなくみんなの音へのこだわりや遊び心、挑戦が詰まっているアルバムですね。

ほんと、沢山詰まっていますね。


ー デビューしてから出来たのが“ハワイと日本”。

はい。マネージャーに行きたいところを聞かれたから「ハワイですかねぇ。」なんて軽い気持ちで答えたら「じゃあ一人で行ってきて。」って言われて（笑）。


ー ちょっと驚くかも（笑）。

驚きました（笑）。それで詳しく話を聞くと、「お前は生活があって曲が出来るタイプだから、一度違う世界に行ってみても良いんじゃないの？」 と言われて。去年の1月にデビューしてからキャンペーン、ツアー、夏フェスと音楽で駆け抜けてきたから、曲を作る上で普段とは違う環境と時間をもらえたんです。そこでセカンドアルバムのことも考えつつ、ハワイに行ってきました。


ー でも何故ハワイを？

私、『ホノカアボーイ』という映画を観てから、ハワイ島のホノカアという街に行ってみたかったんです。


ー ホノカアって、“チクッ”の歌詞に出てくるよね。

凄い！そうやって昔の曲に繋がるって本当に聴いてくれているんだ。


ー どれだけEmiさんの曲が好きなんだよって感じだよね（笑）。

いえいえ（笑）。嬉しい！ありがとうございます。ホノカアは観光客が多いワイキキとかと違って田舎町なんですが、それがかえって良かった。日本人にも1人くらいしか会っていないし。


ー じゃあこれがハワイじゃなくてイギリスだったら…。

“イギリスと日本”になっていたかも（笑）。


ー 面白い！曲にはカメラのシャッター音とか足音、クラクションとか色々な音が入っているよね。

そうです。ハワイに持っていったオリンパスOM-1を伊豆の合宿の時に持っていって、そのシャッター音を録ったり、足音も実際に自分で歩いているんですよ！それと“晴人”でホーンを吹いてもらった方にその場で吹いてもらってクラクションの音に仕上げたり。 もうとにかくみんなでこだわって試して色々な音を入れましたね。レジの音なんて雄士がタイプライターを買ってきてくれたんですよ！


ー すごいね！

カシャカシャカシャってひたすら打った後に、チーンってレジが清算される音を入れてくれて。


ー それをライヴで再現するのかな？

雄士、超忙しい（笑）。

「NIPPONNO ONNAWO UTAU Vol.4」発売記念イベント

■ スペシャルアウトストアLIVE
3月8日（水）TSUTAYA O-nest 19時半スタート

■ タワーレコードインストアイベント
3月12日（日）タワーレコード新宿 15時スタート
3月18日（土）タワーレコード名古屋パルコ 14時スタート
3月19日（日）タワーレコード梅田NU茶屋町 14時スタート
3月25日（土）タワーレコード福岡パルコ 14時スタート
4月1日（土）タワーレコード仙台パルコ 14時スタート
4月2日（日）タワーレコード札幌ピヴォ 14時スタート

詳細URL：http://columbia.jp/nakamuraemi/live.html


NakamuraEmi NIPPONNO ONNAWO UTAU Vol.4～Release Tour 2017～

神奈川KANAGAWA
2017.4.25 Tue@横浜BAYSIS

岐阜GIFU
2017.5.2 Tue@岐阜ants

香川KAGAWA
2017.5.5 Fri祝@高松TOONICE

広島HIROSHIMA
2017.5.7 Sun@広島 LIVE JUKE

石川ISHIKAWA
2017.5.9 Tue@金沢21世紀美術館・シアター21

北海道HOKKAIDO
2017.5.13 Sat@CUBE GARDEN

宮城MIYAGI
2017.5.14 Sun@仙台darwin

●Vo:NakamuraEmi / Gt:カワムラヒロシ
Adv \4,000（tax in+1Drink）※石川公演のみドリンクなし
席種：全自由


福岡FUKUOKA
2017.5.26 Fri@Be-1

名古屋NAGOYA
2017.5.29 Mon@名古屋 CLUB QUATTRO

大阪OSAKA
2017.5.30 Tue@BIGCAT

東京TOKYO
2017.6.1 Thu@LIQUIDROOM

●Vo:NakamuraEmi / Gt:カワムラヒロシ / Ba:豊福勝幸 / Dr:TOMO KANNO / Per:大塚雄士
Adv \4,500（tax in+1Drink）
席種：全自由