ー「いつかもしも僕の方が 先に眠ってしまっても…」の部分は歌詞としてもサウンドとしてもフックになっていますね。
常田: Babyというのは受け取る方それぞれだと思うけど、今言われた部分に関しては、ここは大切な部分だということが分かるように仕上げました。色々な含みがあると思うしそこをもっとぼやかす方法もあるけど、アルバムを通してシンプルさを追求するテーマが、この曲では特に色濃く出ている気がします。僕ららしい難解な部分を作る癖もあると思うけど、そこを計算して埋め尽くして行こうとしないことは心がけていました。
ー “未来花”では「今だからこそ、そういうテーマが歌えるようになってきたのかもしれない」とおっしゃられていましたが、年齢や経験を重ねて生まれる苦悩を歌った“リアライズ”も、今のスキマスイッチさんだからこそ説得力のあるように感じました。
常田:やはり状況がそういう歌詞の方向性を導いたということはありますね。今作を出すまでの三年間、 新しいことをやらせてもらっているという感覚は常々持っていました。おそらく何年後かにこの曲を歌った時もそう思うだろうし、それこそデビューした当時では絶対にこういう歌詞は書かないだろうなと思います。やはりキャリアと経験から出てきた歌詞というのは間違いないですね。開けるようなサウンド感やメロディでもあったので、曲から歌詞が呼ばれたというところもありますが。
ー 曲の壮大さは、デモの段階から意識されていたんですか?
常田:そうです。もっと言うとバラードでも、しっとりと歌い上げるのではなくエモーショナルに演奏して歌ってという曲をもう少し増やしたかったんです。だからライヴも意識しました。ギターを掻き鳴らしながら歌うけど、入りはすごくゆっくり静かに。そうなってくると最後は壮大になっていく感覚だと思いますが、それをシームレスにすーっと立ち上がっていく。そんな曲が作りたかったんです。歌詞のような、苦悩や人と比べることは常日頃ありますし、特に僕は同い年の人に対して気にしがちなところがあるので「良い活動しているな」とか「良い曲を書くな」とか…勿論全くの別分野でもかっこいいと思う人は沢山いるから、果たして自分はそこまでに到達しているだろうかといつも考えますね。
ー シンタさんが特にそう考える同い年のアーティストとは。
常田:例えばですが、安室奈美恵さんも同い年なんです。あそこまでの方は僕ら世代でもトップだから「同い年かぁ…。」と、ため息が出ますね。
大橋:僕もあります。アーティストという仕事をさせて頂いている中で、多分スタッフを困らせることも沢山あると思うんです。例えば曲を仕上げる期限を決められて書くこともありますが、僕は書けないものは書けないで良いと思っていて。職人であるべき部分とアーティストであるべき部分のさじ加減に関して僕はすごく考えますね。それがただの我儘になってはいけないけど、嘘をついてもいけないと思うので。それこそ歌詞ではないけれど、人と比べて追い越しはやめようと思うこともありますし。例えば周りのシンガー・ソングライターがどんどん曲を書いていくとしたら「そのペースで曲を書けるのって凄いな。じゃあ自分も、もっと曲を書かなきゃな」と思う時と、「いや、僕は数は少ないけれど絶対他の人より内容の濃い作品を書くんだ」とか思う時があって、自分の中で気持ちが揺れながら、どうあるべきか常に考えます。
ー これも歌詞ではないですが、実際身体は疲れ切っているのに眠れない時、お二人はどうしますか?
大橋:起きますね。もう歌詞そのもので第三京浜走っています。第三京浜はあまり渋滞しないから、なかなかいいんですよ(笑)。
ー 煮詰まっている時に渋滞にハマったら最悪ですもんね(笑)。
大橋:そうそう(笑)。歌詞やメロディなど何か考え事をする時、 行くあてもなく車をよく運転します。
ー そういう時ってカーステレオは消して?
大橋:いやいや、結構付けますね。その時ハマっている曲や学生時代に良く聴いていた曲をその時々の気分で、大声で歌っていることも多いですし(笑)。
ー シンタさんは?
常田:うーん…一回起きて水飲んで、もう一回寝てみようかなって感じ(笑)。困ったり煮詰まったりしても、あまりその場を動かないタイプですね。
ー それぞれの違いが面白いですね。
常田:そうですね(笑)。
ー 4月からツアーも始まりますが、今回は松室政哉くんがツアーに帯同されるそうで。
常田:そうなんです!だから楽しみで。自分でPV作ったのは凄いですよね。ずっと昔から「いつかPV制作に挑戦したいんです!」という話は聞いていたけど、ついにこういうアーティストが出てきたかという感じで。
ー でもまた卓弥さんが、我が子を谷から突き落とすというか…。
常田:潰しにかかる(笑)
大橋:やっぱり若い芽は摘んでいかないとね(笑)。
<一同爆笑>
ー 松室くんのこともそうですが、スキマスイッチさんとしてもオリジナル・アルバムを引っさげてのツアーは久々なので、とても楽しみです。
常田:3年ぶりということもあるし、引っさげてやるからにはその曲たちを伝えることを第一に考えたいです。それと過去曲との混ざり合いもすごく楽しみなので、どういう風にセットリストを組むか色々考えています。あとお話しした通り、今回ライヴでこういう曲があったら…という発想で作った曲も何曲かあるので、制作中にライヴという言葉がかなり出てきました。なのでライヴでお客さんと一緒に完結していくアルバムだと思います。それに何より34公演という数が最近の中では一番多いし、東京3公演も今迄ではなかなか無かったですからね。
ー 卓弥さんのパフォーマンスも楽しみです。
大橋:もう40歳になりますからね…(笑)。ちゃんと体力作りをしないと!でも “パーリー!パーリー!”をみんなで歌えたら楽しいと思うし、“リアライズ”の最後にはコーラスも入っているので、そこでもみんなで歌えたらすごく一体感が生まれるのかなと思います。驚かせたいというのがひとつテーマにあるので、良い意味で裏切りたいですし、色々な仕掛けを考えて臨むと思います。
ー 楽しみにしています!ありがとうございました。
Interview&text:秋山雅美
■ スキマスイッチ ニューアルバム「新空間アルゴリズム」特設サイト
https://sp.universal-music.co.jp/sukimaswitch/7thalbum/
■ スキマスイッチオフィシャルサイト
http://www.office-augusta.com/sukimaswitch/
■ Twitterオフィシャルアカウント
@sukima_official
PDCA-1903 豪華ボックス仕様 / 4,500円(税別)
SUKIMASWITCH TOUR2018 "ALGOrhythm"
4/11(水)神奈川県 川崎市スポーツ・文化総合センター
OPEN/17:30 START/18:30
4/14(土)宮城県 仙台サンプラザホール
OPEN/17:15 START/18:00
4/18(水)大阪府 festival hall
OPEN/18:00 START/19:00
4/19(木)大阪府 festival hall
OPEN/18:00 START/19:00
4/27(金)香川県 サンポートホール高松
OPEN/18:15 START/19:00
4/28(土)高知県 高知県立県民文化ホール オレンジホール
OPEN/17:15 START/18:00
5/3(木・祝)岡山県 倉敷市民会館
OPEN/16:15 START/17:00
5/4(金・祝)鳥取県 米子コンベンションセンター
OPEN/16:15 START/17:00
5/6(日)広島県 広島文化学園HBGホール
OPEN/16:15 START/17:00
5/9(水)福岡県 福岡サンパレスホール
OPEN/18:15 START/19:00
5/12(土)新潟県 新潟テルサ
OPEN/17:15 START/18:00
5/13(日)石川県 北陸電力会館 本多の森ホール
OPEN/17:15 START/18:00
5/19(土)栃木県 宇都宮市文化会館
OPEN/17:15 START/18:00
5/20(日)群馬県 ベイシア文化ホール(群馬県民会館)
OPEN/16:15 START/17:00
5/29(火)青森県 八戸市公会堂
OPEN/17:45 START/18:30
5/30(水)山形県 やまぎんホール(山形県県民会館)
OPEN/17:45 START/18:30
6/1(金)福島県 會津風雅堂
OPEN/17:45 START/18:30
6/6(水)東京都 NHKホール
OPEN/18:00 START/19:00
6/10(日)愛知県 名古屋国際会議場センチュリーホール
OPEN/ 17:15 START/18:00
6/11(月)大阪府 オリックス劇場
OPEN/18:00 START/19:00
6/18(月)京都府 ロームシアター京都
OPEN/18:15 START/19:00
6/19(火)兵庫県 神戸国際会館
OPEN/18:15 START/19:00
6/29(金)北海道 北見市民会館大ホール
OPEN/17:45 START/18:30
7/1(日)北海道 ニトリ文化ホール
OPEN/17:15 START/18:00
7/3(火)北海道 七飯町文化センター
OPEN/17:45 START/18:30
7/9(月)愛知県 刈谷市総合文化センター
OPEN/17:15 START/18:00
7/12(木)埼玉県 大宮ソニックシティ 大ホール
OPEN/18:15 START/19:00
7/19(木)東京都 中野サンプラザホール
OPEN/ 18:15 START/19:00
7/20(金)東京都 中野サンプラザホール
OPEN/ 18:15 START/19:00
7/26(木)静岡県 アクトシティ浜松 大ホール
OPEN/ 18:15 START/19:00
7/27(金)三重県 亀山市文化会館 大ホール
OPEN/ 18:15 START/19:00
8/8(水)熊本県 市民会館シアーズホーム夢ホール(熊本市民会館)
OPEN/18:15 START/19:00
8/9(木)鹿児島県 宝山ホール(鹿児島県文化センター)
OPEN/18:15 START/19:00
8/12(日)沖縄県 沖縄コンベンションセンター
OPEN/ 15:45 START/16:30