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スキマスイッチ、約3年ぶりのオリジナルアルバム『新空間アルゴリズム』インタビュー

スキマスイッチ、約3年ぶりのオリジナルアルバム『新空間アルゴリズム』インタビュー

March 12, 2018 19:30

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ー そういうのは面白いですよね。

常田:色々なことをやっていましたね(笑)。


ー 先程ストレートなアプローチというお話も出ましたが、“Revival”もそのひとつに感じました。

常田:テーマとしてはバンド・サウンドをもう一度やってみたい!そう考えた時に【THE PLAYLIST】を思い出したんです。


ー あのライヴは面白かったです。

常田:ありがとうございます!折角バンド・サウンドならば、あの時のメンバー<山本タカシ/Gt、紺野光広/Ba、吉田佳史(TRICERATOPS)/Dr>を呼んでしまえ!と思いオファーをかけたところ快諾して頂いて。


ー そうだったんですね。

常田:ええ。だから色々な音を盛り込んでいくのではなく、なるべく5人で手が足りる音、バンドっぽい音で録りたいと思いました。


ー 別れてしまった人を懐かしむ歌詞も甘酸っぱくて。

常田:昔はこういう曲を結構書いていたんですよね。最近はタイアップの関係もあったけど、恋愛の…特に淋しい感じの曲があまりなかったなと思って。今作はデモを持ち寄るというよりは「こういう曲ないよね」「こういうイメージの曲は最近作っていないね」というイメージから始まっている曲が多いから。


ー “パーリー!パーリー!”もそうですしね。

常田:そうです、そうです。そういう部分は今までと違う作り方かもしれません。


ー ピアノと歌だけの“未来花”は、思わず息をするのも忘れるほど聴き入ってしまいました。

大橋:ありがとうございます。ピアノ一本って昔はライヴでもよく演っていましたし、デビューシングルのc/w“小さな手”もピアノ演奏のみで歌っていますので、スキマスイッチの原点にして最大の形態というか。“未来花”のデモを作ったのは2015年ですが、その時はまだ歌詞がなくて、メロディとある程度のピアノフレーズだけでした。でもその時点ですでに手応えはあったし、大好きな曲になったので当時から「この曲はピアノ一本でシングルにしたいね」と言っていたんです。シングルを作る時ってどうしても派手なアレンジや、ちょっとキラキラしたサウンドでシングルらしさをイメージしがちなんですが、すごくシンプルにピアノと歌だけでシングルにするのも潔くて良いと考えていたし、意識はしていました。曲を制作する時に、昔のデモを聴き直して使える部分を探したりはするけど、 僕は過去のデモってそんな毎回毎回聴いたりしないんです。でも他のアーティストの曲を聴くのと同じように、“未来花”のデモが聴きたくなって何度も聴いていたんです。そのたびに“ああ、やっぱり良い曲だな”と思って。なので出し惜しみじゃないですが、この曲はもっと良いタイミングがあるはずだということを二人でよく話していたんです。それで今回のアルバムに収録することも一番最後に決まりました。やはりアルバムの一曲ではなくシングルにしたいという気持ちが強かったし、シングルということはピアノと歌のみだけど世界観的には大きな曲にしたいと考えていて。


ー 今回収録することになった理由は?

大橋:今回のアルバムを作っている時に、バラードも一曲欲しいと考えていて「あのデモ(未来花)みたいな曲がアルバムに入ったら良くなるね。そういう曲を作ろうか」という話もしていたんだけど、「“未来花”みたい」なと言っている時点で、それを越えることも出来ないだろうし、“未来花”の代わりに作られた曲も可哀想だなと思って。ということは “未来花”を収録するのが一番良いという結論に至って、一番最後に入れることを決めたんです。


ー 名前を呼ぶことを歌詞のテーマに置いたと伺ったのですが。

大橋:どんな人だって名前は必ずあるけど、名前を呼ぶという行為はどういうことなんだろうと考えて、歌詞の軸にしました。今の年齢だからこそ、そういうテーマが歌えるようになってきたのかもしれませんね。例えばこの曲の歌い出しみたく「僕は死ぬまで いったい何回隣に居るあなたの名前を呼べるだろう」なんて、20代の頃に歌っても説得力ないだろうし(笑)。まあ今もそんなに現実的かと言われれば、自分たちとしてはそんな気はしていないんですが、ただ80歳まで生きると考えれば僕らは40歳なので、人生の折り返しになるのかもしれなくて、そういうことを少しだけでも意識するようになっているのかもしれません。


ー 歌詞に「命の証として もらった贈り物」とありますが、お二人の名前はご両親がつけたんですか?

大橋:どっちだろう…多分親父じゃないかな。名前の由来は聞いたことあるけど、どっちが付けたか聞いたことはなかったな。


ー 由来は?

大橋:卓弥の「卓」も「弥」もどちらも優れたという意味があるらしく、そういう人になって欲しいという願いがあったんでしょうね…(笑)。


ー なっていますね!

大橋:いやいやいや(笑)。


ー シンタさんは?

常田:僕も二人で考えたと聞きましたけど、最終的な決定はどちらがしたか知らないんです。僕、もともと3月3日が予定日だったらしくて、完全に女の子だと信じ込んでいた両親が女の子の名前しか考えていなかったそうで、産まれたのが男だったから慌てて男の子の名前を考えて。突貫工事だったって笑いながら話していましたよ(笑)。


ー 突貫工事って(笑)。

常田:でも男なら「太郎」だろうという発想と、父親が「進(すすむ)」という名前なのを合わせて「進太郎」にしようと思ったらしいんですが、どうやら字数があまり良くないらしくて。それで、まことの男の子という意味で「真太郎」になったそうです。 女の子なら「まい」という名前だったらしいけど。


ー まいちゃんか。可愛いですね。でも名前を呼ぶことの大切さや名前そのものが贈り物と考えると、ウエディングソングとしても良いですね。

常田:そう言って頂く方が多くて。結婚式で“未来花”を流すことを決定しましたというファンクラブの書き込みとかもあって、嬉しいですね。


ー “ミスターカイト”ではAメロの新鮮さに驚きましたが、“Baby good sleep”は洋楽のテイストを感じさせるサビやギターリフに新鮮な驚きを感じました。

大橋:洋楽のサウンド感は、作った時から意識していました。歌詞についても、スキマスイッチとして思い切り英詞を使うことをしてこなかったので、歌詞を書いている時に「英語を使っちゃって良いんじゃない?」という話をシンタくんともよくしました。

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