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松室政哉、2nd EP「きっと愛は不公平」インタビュー

松室政哉、2nd EP「きっと愛は不公平」インタビュー

February 19, 2018 18:30

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昨年11月にEP『毎秒、君に恋してる』でメジャーデビュした松室政哉。疾走感溢れるサビと90年代のシティ・ポップを彷彿とさせるサウンドでApple Musicの「今週のNEW ARTIST」に選出された。そして2月21日に2nd EP『きっと愛は不公平』をリリース。失恋の痛みを感情的な歌詞で表現したエモーショナルなロック・バラードは、前作とは対照的な仕上がりだが、これもまた耳に残る逸曲となっている。ジャケットイラストは前回同様、坂内拓の描き下ろし。男性側から描いた歌詞に対し、まるで別れを決意した女性の心情を描いたようなイラストも必見。更にc/wの“踊ろよ、アイロニー”では、磯貝サイモンやOKAMOTO’Sのオカモトコウキ、黒猫チェルシーの岡本啓佑が演奏に参加。“Jungle Pop”や“スニーカー予報”を含め4曲収録。今回、松室自身が監督を務めた“きっと愛は不公平”のミュージックビデオ(以下:MV)の撮影についてや、それぞれの楽曲への想い、レコーディングについてなど伺ってみた。


ー そういえば今年は初めましてですよね。

あ、そうか。明けましておめでとうございます(笑)。


ー おめでとうございます(笑)。今回の2nd EP『きっと愛は不公平』のジャケットイラストは再び坂内拓さんで。

そうです!


ー そういえば先日、坂内さんの個展に行ってきたんだけど、松室くんにもよろしく言ってましたよ。

本当ですか!嬉しいな。デビューEP『毎秒、君に恋してる』の時は、夜を青で表現してくれていたけど、今回は曲の舞台として夜ではないと思っていたんです。そしたら鮮やかな赤や黄色で表現してくれて。素敵ですよね。


ー 暖色系がメインなのにどこか切なくて。

そうそう。


ー 別れてしまった彼女への想いを歌ったタイトルナンバーの”きっと愛は不公平”は、胸を掻きむしられるように切ないですね。

今迄作ってきた曲は、内面的な叫びというより映像的に情景を少し俯瞰して見たような歌詞が多かったんですよね。自分自身そういう曲を作るのが好きなんだけど、心から溢れ出てしまうような悲痛な叫びを歌う曲があっても良いんじゃないかと、制作チームとも話し合いをしたんです。それで今回は、あえて今迄と違う作り方に挑戦しました。あまりない経験だったのでそういうテンションに持っていくために沢山の映画を観たりもしたんですが…。


ー 確かにここまで気持ちの内面をえぐるような、しかも感情的な歌詞は松室くんの作品として珍しいと思ったんだけど、結構大変でしたか?

正直、なかなか大変でした。サビの「きっと愛は不公平だ」というフレーズだけは歌詞を作る前、まだメロディーを作っている段階からずっと頭の中にあって、それが僕の中で面白い言葉だなと心に残っていたんです。じゃあこの言葉をサビで歌う為にはどんなストーリーや展開が必要だろうか?そこを起点に考えて、何故この男性は「きっと愛は不公平だ」と言い出したのだろうかなど、主人公になったつもりで色々と試行錯誤しながら書きました。


ー もしかしたらある意味、今迄以上に映像的、映画的なのかもしれない。

作り方としてはそういう気がします。まず何が言いたいか、どの部分に強さを持っているかを考えた時に、今回は最終的にタイトルになった「きっと愛は不公平」という言葉がキーワードになって、結果的に今迄にはないタイプのとても悲しい失恋の曲になったと思います。


ー 恋人同士が別れてしまう理由は色々あるけれど「愛は不公平」ということは、決して相手は別れを後悔していないと考えているんだろうね。

そうそう。「不公平」って、自分の小さな世界でしか生まれてこない言葉じゃないですか。実際相手はどう考えているか分からないし。でもこういう状況の中で出てくる言葉って、多分「不公平」なんですよ。小さい世界は誰もが持っているから、例えばこの曲を同じ世界にいる人が聴いたらすごい共感するだろうし、もっと別の大きな世界を持っている人が聴いたら「人って確かにそういう部分があるよね」とか「私はそんなこと思わない」とか、違う意見が出て来ると思うんです。「不公平」という言葉をこの曲をひとつのキーとして、色々なことを感じてもらえたら嬉しいです。この男性はすごく小さな世界にいますよ。でも本人にとってはそれが全てで。


ー そういう意味でも「君が過ごしていく日々 これ以上輝かないで」という歌詞は不公平だと思っている側の本音がすごく出ているなと…。

なかなかですよね(笑)。これを実際言葉にするかしないかは別ですけど。


ー でも頭の中には絶対あるよね。

あるある!無意識だろうが絶対にある。だって自分が好きだった人に振られたんですもん。勿論その人の幸せを心から願ったり、幸せであると知った時に「ああ、良かった」といえる人もいるかもしれないけど、それはなかなか悟りきっていないと難しいと思うし、殆どの人はたとえ言葉にしなくてもこういう想いってあると思うんです。かと言って、不幸になられるのも嫌なんですよ。そこが難しいんですけどね。


ー 歌詞にもある「二人で選んだテーブル」が二人の生活の、ある意味象徴的なものなんだろうと推測出来るんだけど、MVではそれが更に描かれていますね。今回は監督も勤めて。

はい!


ー 撮影はフリー映像ディレクターの栗山健一さん。

クリケン!彼はまだ24歳だけど、大きな現場も経験しているし個人的に作った映像もある、映像の世界でバリバリやっている人なんです。今回は映像を撮ってもらうだけでなく編集も一緒にやってもらったんですが、同世代ということで二人でああだこうだ言いながら作り上げるのがすごく面白かったです。僕はもちろん未経験で分からないことも多いから、「こんなこと出来る?」ってアイデアをぶつけると「じゃあこういう感じは?」と、すぐ提案してくれて。


ー では現場は結構スムーズに?

そうですね。クリケンも「今迄色々な現場を経験したけど、その中でも一番と言っていい程楽しかった」と言ってくれて。それはやっぱり嬉しかったです。


ー 主演の長村航希さんがコンビニ弁当を食べるシーン、転がったトマトを無造作にお弁当に戻す時の淡々とした表情は、かえって切なさを煽って胸にグッときましたよ!

航希くんは凄かった!そのトマトを見て、彼女がシチューに入れていたトマトを思い出すわけで。実際色合いも変えていますが、同じトマトでも状況が違えばあんなにも不味そうに見えてしまうのかって、状況や心情を映像の変化で表現することも興味深かったです。

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