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松室政哉『毎秒、君に恋してる』インタビュー Part.1

松室政哉『毎秒、君に恋してる』インタビュー Part.1

October 31, 2017 23:00

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ー 嬉しいけどちょっとびっくりしちゃうね(笑)。

でもそれをわかりやすく表現出来るのが音楽だし、歌詞としてこの言葉を見た時に0.03秒くらいでもハッとなってもらえれば、その時の気持ちを何か思い出したのか、何かの瞬間を感じたのか、そういうことなんじゃないかなと。


ー 確かに日常で使うと気恥ずかしかったり不自然な言葉も、音楽となると自然と気持ちに入ってきて胸がときめいたり感動出来たりする…何なんだろうね、その力って。

本当になんなんでしょうね。絶対言わないようなことを歌にするのが多いのは、多分邦楽だけでなく洋楽も一緒だろうし。だからこの曲も、出来るだけわかりやすいシンプルな言葉選びは心がけました。例えば「三流映画のシナリオは今日もお蔵入りになった」という部分がどういう意味か分かるように、シンプルな言葉でそこまでの流れを作りました。そのシンプルな言葉同士にハッとすることがあるかもしれないし。それは僕の作る別の曲でもそうですけど。


ー そこから共感性って生まれるでしょうしね。

そうだと思います。

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ー 他のインタビューでも訊かれたと思うけど、昔からお母さんに片想いの曲を書いて欲しいとリクエストがあったそうで。

ずっと言っていましたね(笑)。別にその部分を意識していたわけではないけれど、曲が出来上がった時に「ああそういえばずっと片想いの曲を作ってと言っていたな」って思い出して。


ー それは何でなんだろう?

それこそ先程の話ではないけれど、人を好きになって、その恋が成就しようがフラレようが、付き合って別れようが、好きになる状態の時、片想いを経験していない人なんてまずいないから、その部分を切り取って曲にすれば全員が共感してくれるはずって言っていたんです。一億総片想い!


ー お母さん、結構クレバーだね。

そうそう(笑)。でもその時は「はいはい」って感じで僕も本気で取り合ってはいなかったけど、冷静に考えてみれば確かにそうだなって思って。本当はすごく当たり前のことを言っているんだけど、母親の意見って実は核心を突いていた。だから今作を作る上で意識はしていなかったけど、無意識の中にその考えがインプットされていたのかもしれませんね。


ー 今回河野圭さんが編曲担当ですが、今まで編曲はずっと松室くん自身がやっていましたよね?

はい。だから今回が初めてで。


ー 河野さんとはどうやって編曲部分を進めていったんですか?

河野さんに早い段階からデモを聴いてもらって、打ち合わせを何度か重ねながらその場で「ああいうのはどうだろう?」「こういう感じを試してみては?」って話し合いました。レコーディングの時もひとつひとつ聞いてくれるんですよ。勿論初めてのことなので慣れないことも色々ありましたが、良い経験でした。河野さんとは圧倒的に知識の違いもあるから、少しでも多くを盗めるようにと思って。今回の経験はとても勉強になりましたし、今後自分の編曲作業にも活かせる可能性もあると思うんです。良い経験が出来ましたし何より楽しかった!


ー サウンドが90年代ぽいのは、最初からイメージして?

メロディを作っている時は考えていなかったんですが、アレンジの段階でそれこそ河野さんと喋っている時に、こうなってきたという感じです。この曲はギターのカッティングがずっと入っているんだけど、河野さん的にこのカッティングは90年代っぽいからどうなんだろうって思っていたそうなんです。でも気持ち良さもある。その葛藤があって「今の時代にどうなんだろう?」って言っていたけど、僕としては逆に全然アリだったんですよ。今一周回っている感もあるし僕は新鮮と感じられるから、この線でいこうということになって。そしたら河野さんもめっちゃ嬉しそうに「勇気をありがとう!」って(笑)。


ー 何か楽しそうだな(笑)。でも確かにリアルタイムでその音を経験している人からすれば、ある種の気恥ずかしさにも繋がるのかもしれない。

それはあるかもしれませんね。90年代は僕で言うと幼稚園くらいだからきちんと認識はしていないけど、無意識に体の中に入っていたと思うから、どこかでそういう音が気持ち良いと感じていたのかもしれません。親が聴いていたりTVから流れていたり。

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