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スキマスイッチ、2017年2月15日発売『re:Action』インタビュー

スキマスイッチ、2017年2月15日発売『re:Action』インタビュー

February 13, 2017 20:00

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ー レコーディング中の小田さんはどういう感じですか?

大橋:そんなに多くを語るわけではないですね。 僕が何か聞くと答えてくれる、 例えば「そんなに叫んで大きな声で歌う曲ではないよな。訥々と歌う感じが良いんだろうな。」という感じ。でもなかなかそれが思うように出来なくてテイクを重ねても、気が済むまでいくらでも歌って良いからと言ってくださるので安心してレコーディングが出来ました。


ー 今回松たか子さんがコーラスに参加されたそうですが、レコーディングはいかがでしたか?

大橋:早かったです。小田さんのポリシーというか考えとして、参加してもらうミュージシャンに何回もテイクを繰り返させることが申し訳ないという気持ちがあるそうなんです。それは松たか子さんだからというわけではなくね。そのかわり、ご自身はすごくこだわります。それもあって松さんのレコーディングでは、小田さんが一緒にヴォーカルブースへ入って松さんへ指示を出していくんです。そういう意味では少しBENNYに似ているかもしれませんね。でも実は松さんには急遽来てもらったんです。レコーディング当日。


ー え?

常田:小田さんの中ではもしかしたら前から考えていたかもしれませんが、僕らに聞かされたのは当日だったのでびっくりしました(笑)。

大橋:松さんは舞台の公演中だったので、公演終わりで来てくださって。でも曲も聴いていないのに小田さんが「よし、録ろう!」って言うもんだから松さんも「一回聴かせてください。」って慌てていました(笑)。でも楽曲としては素晴らしい形になったと思います。


ー 意外だったのが“冬の口笛 produced by SPECIAL OTHERS”でした。

大橋:インストバンドの人にもプロデュースをお願いしたかったんです。

常田:バンドという形で捉えた時、ヴォーカルが被らないから、ある意味効率が良いというか。でもキャリア的なことを考えると僕らよりずっと年上の方々だと思っていたんです。でも実は世代が近いことも分かって。しかも彼らの作品はインストだけでなく声を使った楽曲もあるので、きっと構築する雰囲気を六人で楽しみながら出来るのかなと思ってお願いしました。二日間のレコーディングでしたが、そういう意味では本当に面白くもあり濃密な時間で、部活みたいな感覚だったから終わるのがちょっと寂しかったですね。

大橋: SPECIAL OTHERSさんに関しては、歌が必要なければインストでも良いですって最初に言っていたんです(笑)。結局歌は入りましたが、歌ものではない作品に仕上がるというのもリアレンジ、リプロデュースとしては面白いと思って。


ー 個人的には“ゴールデンタイムラバー produced by RHYMESTER”のクールさはシビれました。

大橋:カッコいいですよね!


ー フリースタイルのような2番のAメロラップにはお二人の名前も織り込まれていて。

常田:あれには感動しましたね。「おお、入ってるー!」って(笑)。オケはMountain Mocha Kilimanjaroさんによる生音なんですが、MIXも終わった上で加工もした、完全なトラック状態として渡されていたので、後から知ったんです。そこも聴き所のひとつだと思います。


ー “奏(かなで)re:produced by スキマスイッチ”ですが、この曲は 2月18日(土)公開の映画『一週間フレンズ。』の主題歌ですよね。

常田:ただバージョンは違うんです。


ー『一週間フレンズ。』では当時のこの曲のヴォーカルを使っているとか。

大橋: そうです。実は今回、このアルバムで“奏(かなで)”が誰にもハマっていなかったんです。でもこの曲はどうしても入れたいと思っていて。そういう中でこの映画主題歌のお話を頂いたんです。そしたら『一週間フレンズ。』の村上正典監督が、当時のヴォーカルのあの初々しい感じが映画にはぴったりだから、どうしてもあれを使いたいということで。勿論当時の音源をそのまま起用して頂くのも嬉しいんですが、僕らとしては、今のスキマスイッチとコラボレーションしたかったので、『一週間フレンズ。』バージョンは、ヴォーカルを当時のまま、オケを今の僕らに変えて作ったんです。それでこのアルバムのリアレンジバージョンは更に前半部分をアレンジし直して歌も録り直しました。


ー 代表曲とよばれる曲ほどリアレンジが難しくなる気がするのですが。

常田:でも僕らはライヴを含め、色々なヴァージョンを自分たちで作ってきているので、その集大成とまではいきませんが、今考えうる中の一番良いものをこの曲に対してはやってあげたいなという気持ちでした。そういう意味では色々な“奏(かなで)”が存在していると思うんです。カヴァーも含めてね。


ー 2014年に放送された『一週間フレンズ。』のTVアニメ化の際はヒロインがカヴァーしていましたし、それ以外にも色々な方がカヴァーされていますもんね。

常田:ありがたいですね。ただ自分たちがリアレンジする上で全部変えてしまうというのは違うかなと思っていて。実はオリジナルと全く違うリアレンジを一度試したことがあるんです。でも自分自身Aメロに入る時、あのイントロじゃないとしっくりこなくて、本当に違和感が出て来ているくらいまでにはなってきているので、自分たちがリアレンジする上で、あまりにイメージを変えるのは健康的な方法じゃないと思ったんです。僕たち以外がアレンジして違うイントロにするのは成る程と思えるんですが、自分から出て来たものに抗うのも違うと感じるんですよね。そこを生かした上でどんなアレンジが出来るか。例えば当時は打ち込みだったドラムやストリングスを生にするとか。それとテンポも落としたんです。今はライヴでもそうしているのに、テンポを今に合わせたヴァージョンは一度も録っていなくて。 今回はそういう部分を意識したアプローチになっています。


ー 今作を締めくくる“回奏パズル produced by KAN”ですが、スキマスイッチの曲を繋ぎ合わせて作る発想が面白いですよね。KANさんならではというか。

常田:そうですね。KANさんの中で、今回収録した曲はなるべく省くと決められていたようで、被らないようにしながら20曲以上をセレクトしてひとつの曲として完成させて下さいました。

大橋:元々KANさんには何かしらの曲をお願いしようと思っていたんです。 他のアーティストの方に対して、僕らの音楽を全部聴いて決めて下さいというのはすごく無責任に感じるし、勿論大変なことだからこちらで選曲してお願いしたんですが、 KANさんは普段から僕らの音楽をすごく聴いてくださっていたので、逆に選んで頂こうと思って。KANさんは“ムーンライトで行こう”をすごく気に入ってくれていて、その曲はキープしておいて欲しいって言われたんです。だから当初はその方向で進んでいて。


ー そうだったんですね。

大橋:そういう中、二人でKANさんのライヴの話になって。KANさんはご自身のライヴのアンコールで、セットリストの最初から最後までをダイジェストとしてメドレーで演奏するんです。それを僕らもいつも楽しみにしていたし、そういうテクニックをお持ちということも知っていたので、「僕らの全作品を素材として見てもらって、曲と曲を繋ぎ合わせて新曲を作ってもらえませんか?」というオファーをしました。そこで出来上がってきたのがこの “回奏パズル”。やはりKANさんは凄いなと思いました。


ー 面白い発想、しかも美しいメロディです。この曲も含め、どういうツアーになるかが楽しみです。

大橋:せっかくなのでみんなで良い形のジョイントライヴにしたいですね。

常田:こういう形でのツアーは僕らとしてもなかなか経験がないので、是非皆さんにも観に来て欲しいです。


ー ありがとうございました!ツアーを楽しみにしています。


取材・文/秋山昌未


■ オフィシャルモバイル
http://augusta-mobile.com/sukimaswitch/

■ オフィシャルサイト
http://www.office-augusta.com/sukimaswitch/

  リリース情報

スキマスイッチ
「re:Action」

2017年2月15日発売

-収録曲-

DISC1
M1. 全力少年 produced by 奥田民生
M2. 僕と傘と日曜日 produced by田島貴男(ORIGINAL LOVE)
M3. フィクション produced by フラワーカンパニーズ
M4. ユリーカ produced by GRAPEVINE
M5. マリンスノウ produced by TRICERATOPS
M6. Ah Yeah!! produced by 澤野弘之
M7. 奏(かなで)re:produced by スキマスイッチ
M8. 晴ときどき曇 produced by BENNY SINGS
M9. 君のとなり produced by 小田和正
M10. ふれて未来を produced by 真心ブラザーズ
M11. ゴールデンタイムラバー produced by RHYMESTER
M12. 冬の口笛 produced by SPECIAL OTHERS
M13. 回奏パズル produced by KAN

BONUS CD(初回生産限定盤のみ)
DISC2
M1. 全力少年
M2. 僕と傘と日曜日
M3. フィクション
M4. ユリーカ
M5. マリンスノウ
M6. Ah Yeah!!
M7. 奏(かなで)
M8. 晴ときどき曇
M9. ふれて未来を
M10. ゴールデンタイムラバー
M11. 冬の口笛

re:Action

初回生産限定盤[2DISCS:Blu-spec CD2]

AUCL-30040~1 / ¥3,611+税

re:Action

通常盤[CD]

AUCL-218 / ¥3,000+税

  インフォメーション

スキマスイッチTOUR 2017“re:Action”

4/30(日)名古屋国際会議場センチュリーホール
TRICERATOPS
17:15/18:00
JAILHOUSE:052-936-6041

5/16(火)高松festhalle ★
ORIGINAL LOVE
18:15/19:00
DUKE高松:087-822-2520

5/17(水)高知県立県民文化ホール オレンジホール
フラワーカンパニーズ
18:30/19:00
DUKE高知:088-822-4488

5/23(火)オリックス劇場
KAN
18:00/18:30
GREENS:06-6882-1224

5/30(火)中野サンプラザ
フラワーカンパニーズ
18:00/18:30
ソーゴー東京:03-3405-9999

6/12(月)東京エレクトロンホール宮城
RHYMESTER
18:00/18:30
キョードー東北:022-217-7788

6/20(火)Zepp DiverCity ★
澤野弘之
18:00/19:00
ソーゴー東京:03-3405-9999

6/22(木)新潟LOTS ★
RHYMESTER
17:45/18:30
キョードー北陸チケットセンター:025-245-5100

6/29(木)ニトリ文化ホール
KAN
18:00/18:30
マウントアライブ:011-623-5555

7/4(火)福岡サンパレスホール
GRAPEVINE
18:30/19:00
キョードー西日本:092-714-0159

7/5(水)福岡サンパレスホール
奥田民生
18:30/19:00
キョードー西日本:092-714-0159

7/14(金)広島文化学園HBGホール
近日発表!
18:00/18:30
ユニオン音楽事務所:082-247-6111

7/18(火)Zepp Nagoya ★
SPECIAL OTHERS
18:00/19:00
JAILHOUSE:052-936-6041

チケット代:全席指定¥7,000(税込)、ライブハウス\6,500(整理番号付き・ドリンク代別・税込)

BAND MEMBER:Dr・村石雅行、G・石成正人、B・種子田 健、Key・浦 清英、Per・松本智也

※ホール公演:未就学児童の入場可能、小学生以上の方はチケットが必要になります。
※ライブハウス公演(★マークの箇所):未就学児童の入場不可、小学生以上の方はチケットが必要になります。

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