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スキマスイッチ、2017年2月15日発売『re:Action』インタビュー

スキマスイッチ、2017年2月15日発売『re:Action』インタビュー

February 13, 2017 20:00

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昨年11月、約11年ぶりにスキマスイッチの代表曲「全力少年」が奥田民生氏のプロデュースにより『全力少年produced by 奥田民生』としてリアレンジ、リリースされた。そこから年をまたぎ2017年2月15日、12組のアーティストによるプロデュースで彼らの楽曲たちがリアレンジされたアルバム『re:Action』がリリース。セルフプロデュースのアーティストと、ずっとセルフプロデュースを続けてきたスキマスイッチ。どんなケミストリーが生まれたか、音から紐解くエピソードや考えを伺ってみた。


ー アルバムのことを伺う前に、現在放送中の日テレ系日曜ドラマ「視覚探偵日暮旅人」のエンディングテーマ『この闇を照らす光のむこうに』でのAnlyさんとのコラボレーション“Anly+スキマスイッチ=”は驚きました。

大橋:僕らも最初にお話を頂いた時は驚きました(笑)。でも19歳とは思えないあの凛とした佇まい!しかもギターも歌も巧いし。

常田:思っていることはきちんと言うしね。

大橋:そうそう。最初は“年齢やキャリアが邪魔しないか心配でした。でもいざ始まってみたらそんな心配は一切なく、アーティスト同士として同じ目線で出来ましたし、共作という形も楽しんで出来ました。


ー 共作というのは実際どういう形で制作を進めたんですか?

大橋:まずはAnlyさんと会って何がしたいか話し合いをしました。特に僕は、他のミュージシャンの方とご一緒する時にはご本人にお会いして、どんなイメージが見えているのか擦り合わせてからの方がやりやすいんです。それまで恥ずかしながらAnlyさんの活動や好きなものを詳しく知らなかったので、音も聴きながらちょっと調べて。そういうことも踏まえて、洋楽のカヴァーなどを歌った時の彼女が素敵だなと思ったので、そのテイストを盛り込めたら良いんじゃないかとは考えていました。

常田: 今回、基本的に自分が歌う部分は自分で歌詞を書いているんですよ。


ー そういう作り方なんですね。

常田:そうなんです。 だから書き分けた分、その温度感の合わせ方はかなり神経を使いました。やはり最初は違う方向に行ってしまったこともあったから、何回もディスカッションしながら構築していって。その中で、やはりドラマテーマのひとつである「視覚」をポイントに置いて、見えるもの、見えないものに対してお互い共通認識を持ちながら作りました。


ー それと石原さとみさん出演の総合転職情報サイト「マイナビ転職」の新TVCMソングに起用されている『さよならエスケープ』ですが、こちらもかなり耳にしています。

大橋:僕ももう4〜5回見ていますね。


ー 今作は、毎日起こることの終わりの部分にフォーカスしたということですが。

常田:単純に転職そのものについて歌うのは僕らのスタイルではないと思って。ピリオドを打って次へ向かう。そういう時って大体スタートが先にあるので、終わったことに焦点を当てると新しいことが見えてくるかなと思って考えてたんです。よく終わりと始まりは一体だと言うけど、きちんと物事を終わらせるのって結構難しいじゃないですか。


ー そうですよね。

常田:そう思うとスタートってやはり大切だなと、より思えてきたんです。スタートは誰にでも平等に手に入れられるものだと思うし、ゴールからのスタートって、特に今の僕らには大切なところなのかなと。ひとつのことを終わらせて次に行く。新しいことを沢山始める年齢でもないと思うので始めるからには、例えば予定を空けるとか今あることをきちんと終わらせてから次に行くとか。さすがに年齢的にもそういうことをちゃんと考えられるようになるじゃないですか(笑)。なのでそういう部分、今の僕らならではの考えや価値観を曲に落とし込みたかったんです。それをポップなサウンドで表現することを暫くやっていなかった気もして。ただ何となくポップスで…というだけでなく、新しいものとして表現する方法はなんだろうと考えた時に、すごく骨太なライヴサウンド、バンドサウンドの中にカラフルさを入れこむことって意外とやっていなかったことに気がついて。“全力少年”や”ガラナ”でも、どこかしら爽やかさがあるので。


ー 確かに意外とありそうであまりなかったというか。

常田:その部分を今なら表現出来るんじゃないかと思ったし挑戦してみたかった。良いタイミングで、僕らのスタートにもなると感じています。


ー ニューアルバム『re:Action』ですが、去年月11にリリースしたシングル『全力少年produced by 奥田民生』ではプロデューサーの民生さんに一任されたということですが、今作でもスタンスは同じだったんですか?

大橋:そうですね。嬉しいことに『全力少年produced by 奥田民生』はTVアニメのテーマソングのお話を頂いたことで先に日の目を見ましたが、 実はこのプロジェクトって2年前くらいからスタートしているんです。だからスタンスはすべて同じでした。全アーティストの方にお願いする際、「スキマスイッチのオリジナル音源は一度忘れてもらった上で、詞と曲を各プロデューサーに渡した時にどういう風に装飾してもらえますか?」という一環したテーマでした。更に言えば、詞も曲も既存以外でアイデアがある場合は書き直すこと、書き足すこともあり。プロデューサー目線で何をして頂いても大丈夫。だからシンタくんも必ずピアノを弾くわけではないし。ただ僕の希望としては歌は録り直したい。その部分も民生さんの時と全く同じです。

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ー 今回、個人的にもプロデューサーの顔ぶれに色々な意味で驚きました。「田島貴男さんだ!え?スペアザも!?」って。

大橋:そうですよね(笑)。

常田:やはりセルフプロデュースを経験されているアーティストの方にプロデュースをお願いする方が僕ららしいし僕らも楽しんでお客さんも楽しむ。それが出来るんじゃないかと思ったんです。だから僕らが聴いてきた、好きだ、憧れている、という部分を大切にしました。


ー では楽曲についてですが、“僕と傘と日曜日 produced by 田島貴男(ORIGINAL LOVE)”。この曲は個人的にオリジナルが本当に大好きで!

大橋:僕も自分の曲の中で好きなんです、この曲は。


ー どの曲をプロデュースしてもらうかというのは、そのアーティストの方のサウンドから想像していくんですか?

常田:想像というより、変えてくれそうと思ったり、変えやすそうと思ってもらえたら良いなと思って決めた方が強いかな。この曲もやはりORIGINAL LOVEの音になっているし。それは皆さんそうなんですが、色の出し方を分かってらっしゃるというか、多分考えなくてもそうなる方が殆どだと思うんです。


ー 田島さんって、ORIGINAL LOVEもソロ作品も独特のフェロモンが音や声、存在にも出ていると思うんです。でもどこか清々しさがあるから不思議だなと思っていて。 特にホーンやコーラス展開が。

大橋:そうですよね。まあ僕の場合はヴォーカルなのでヴォーカル目線で言うと、田島さんのあの声は彼にしか出せないものだし、曲にしろ感性にしろ一筋縄ではいかない感じがあって。ものすごいポップスもあれば、とんでもなく難解な曲もあって、でもそれらを田島さんの声で聴くと説得力があるんですよね。


ー 分かります!

大橋:それってアーティストパワーだと思うんです。でも気さくな方なんですよ。今回お会いして趣旨をお話させて頂きましたが、すごいチャーミングだったり気さくなところがあったりして(笑)。もっと物静かな方だと思っていたんです。でも全然違って、エモーショナルな方。レコーディング中も「いいね!!」っていう感じだし。

常田:ずっと踊っていましたし(笑)。(踊りながら)こうやって踊りながらヴォーカルチェックしていましたもん。「OK!今の一番いいね!」って。


ー ライヴそのままのパワー!

大橋:そうです、そうです!

常田:でもお会いして意外だったのは、とにかくアレンジが好きなこと。それには驚きました。「これ本当に全部やってるの?」とか「いつから?どこで?」という感じでずっと アレンジについての質問をされて。「こういう話をしたの、本当に久しぶりだな。やっぱり自分でアレンジするのって良いよね!」と言われたのが印象的でしたね。ひょっとしたらORIGINAL LOVEに対して田島さんが全部作っていることを、昔、“接吻”とかで好きになった人は知らないかも知れませんよね。


ー そうかもしれないですね。

常田:その空気感全部で田島さんの存在がありますから。

  リリース情報

スキマスイッチ
「re:Action」

2017年2月15日発売

-収録曲-

DISC1
M1. 全力少年 produced by 奥田民生
M2. 僕と傘と日曜日 produced by田島貴男(ORIGINAL LOVE)
M3. フィクション produced by フラワーカンパニーズ
M4. ユリーカ produced by GRAPEVINE
M5. マリンスノウ produced by TRICERATOPS
M6. Ah Yeah!! produced by 澤野弘之
M7. 奏(かなで)re:produced by スキマスイッチ
M8. 晴ときどき曇 produced by BENNY SINGS
M9. 君のとなり produced by 小田和正
M10. ふれて未来を produced by 真心ブラザーズ
M11. ゴールデンタイムラバー produced by RHYMESTER
M12. 冬の口笛 produced by SPECIAL OTHERS
M13. 回奏パズル produced by KAN

BONUS CD(初回生産限定盤のみ)
DISC2
M1. 全力少年
M2. 僕と傘と日曜日
M3. フィクション
M4. ユリーカ
M5. マリンスノウ
M6. Ah Yeah!!
M7. 奏(かなで)
M8. 晴ときどき曇
M9. ふれて未来を
M10. ゴールデンタイムラバー
M11. 冬の口笛

re:Action

初回生産限定盤[2DISCS:Blu-spec CD2]

AUCL-30040~1 / ¥3,611+税

re:Action

通常盤[CD]

AUCL-218 / ¥3,000+税

  インフォメーション

スキマスイッチTOUR 2017“re:Action”

4/30(日)名古屋国際会議場センチュリーホール
TRICERATOPS
17:15/18:00
JAILHOUSE:052-936-6041

5/16(火)高松festhalle ★
ORIGINAL LOVE
18:15/19:00
DUKE高松:087-822-2520

5/17(水)高知県立県民文化ホール オレンジホール
フラワーカンパニーズ
18:30/19:00
DUKE高知:088-822-4488

5/23(火)オリックス劇場
KAN
18:00/18:30
GREENS:06-6882-1224

5/30(火)中野サンプラザ
フラワーカンパニーズ
18:00/18:30
ソーゴー東京:03-3405-9999

6/12(月)東京エレクトロンホール宮城
RHYMESTER
18:00/18:30
キョードー東北:022-217-7788

6/20(火)Zepp DiverCity ★
澤野弘之
18:00/19:00
ソーゴー東京:03-3405-9999

6/22(木)新潟LOTS ★
RHYMESTER
17:45/18:30
キョードー北陸チケットセンター:025-245-5100

6/29(木)ニトリ文化ホール
KAN
18:00/18:30
マウントアライブ:011-623-5555

7/4(火)福岡サンパレスホール
GRAPEVINE
18:30/19:00
キョードー西日本:092-714-0159

7/5(水)福岡サンパレスホール
奥田民生
18:30/19:00
キョードー西日本:092-714-0159

7/14(金)広島文化学園HBGホール
近日発表!
18:00/18:30
ユニオン音楽事務所:082-247-6111

7/18(火)Zepp Nagoya ★
SPECIAL OTHERS
18:00/19:00
JAILHOUSE:052-936-6041

チケット代:全席指定¥7,000(税込)、ライブハウス\6,500(整理番号付き・ドリンク代別・税込)

BAND MEMBER:Dr・村石雅行、G・石成正人、B・種子田 健、Key・浦 清英、Per・松本智也

※ホール公演:未就学児童の入場可能、小学生以上の方はチケットが必要になります。
※ライブハウス公演(★マークの箇所):未就学児童の入場不可、小学生以上の方はチケットが必要になります。

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