POPSCENE

WEB FANZINE

POPSCENE

スキマスイッチ、2017年2月15日発売『re:Action』インタビュー

スキマスイッチ、2017年2月15日発売『re:Action』インタビュー

February 13, 2017 20:00

interview_label
0
0
シェア LINE

ー BENNYさんとは、去年9月の来日公演でスキマスイッチさんがスペシャルゲストとしてご出演された時からですか?

大橋:いえ、その前からですね。実はその来日公演の時にはもう録り終わっていて、当日BENNYバージョンとして演奏したんです。すでに“全力少年 produced by 奥田民生”の情報も出ていたので、その公演を観に来ていた方は、“これはアルバムが出るのでは?”と推測したんじゃないかな(笑)。


ー アハハ。

常田:来日公演のための打ち合せの時、本当に勢いで「じゃあレコーディングも一緒に。」という話になって。多分当初はBENNYが作った曲を僕らが日本で歌入れして彼に戻すというイメージだったと思うので、本当に勢いでした。


ー オランダのスタジオでレコーディングされたんですよね。

常田:そうです。スタッフが色々と動いてくれたのが大きかったですが、去年6月にオランダへ行って、それを受けての9月のライヴだったんです。


ー BENNYさんはちょっと変わった作り方をすると伺ったのですが。

大橋:特に歌は今まで僕がやったことのない録り方でした。元々彼が宅録で作っていることが好きになったきっかけだったんです。僕らもデビューする前、自主制作でCD制作していた時は宅録で作っていたので、そういう共通点もあって。彼は全ての楽器を自分で演奏して録音もして作ったりもするので、彼のスタジオに行った時にどういう録り方をするのか興味はありました。普通はまず最初から最後まで歌ってみて、それを何本か繰り返してその中で良いテイクをセレクトするのが多いと思うんです。僕も実際その方法ですし。でもBENNYには「どこから録る?」と聞かれて。つまりAメロ、Bメロ、サビのどこから録るかということなんです。


ー 細切れですね。

大橋:そうなんです。だから例えばAメロからスタートしたらそれを何本か録るんです。それで「もうちょっと優しく歌ってみて」などいくつかの要求をクリアしてOKが出ると、その場でテイクをセレクトして1番のAメロを作りきるんです。その間僕らは待っていて、それが終わると2番のAメロで同じ作業を繰り返す。そこからBメロ、サビと進んでいくんです。


ー そういうのって、テンション的に歌いづらくはないんですか?

大橋:めちゃめちゃ歌いづらいです(笑)。

常田:笑。

大橋:でも今回はプロデューサーであるアーティストの制作方法に乗っかるのがひとつのテーマなので頑張りましたし、そういう感覚で歌を録ったことがなかったので新鮮でした。彼自身もそういう録り方が多いみたいで、その方が効率が良いしクオリティも高くなると言っていたんです。ただBENNYいわく、向こうのアーティストは一文字ずつ、一音ずつ録る人もいるんですって。


ー それはすごいですね。

大橋:彼は「あいつらクレイジーだ!」って言っていたけど、僕から見るとBENNYも十分クレイジー(笑)。でもその経験をしたことで、そういう録り方もあることを知ったから、その点はすごく大きかったです。


ー もしかして今後スキマスイッチさんの曲でもそういう録り方が。

大橋:僕らのレコーディングで今後…。

常田:今後は全部その方法で録ります!

大橋:いや、それは…。

<一同爆笑>


ー 中でも一番難しかった楽曲は何ですか?

大橋:田島さんの“僕と傘と日曜日”は難しかったです。テンポがだいぶ早くなっていたので、オリジナルだと言葉をうまくはめていけるけど、早いとなかなか口が回らなかったり追いつかなかったり。田島さんもその点は気にかけてくださって、最初に考えていたものより2つテンポを落としました。ただ、もしそれ以上テンポを落とす場合はアレンジを変えることも考えていたようです。あと“Ah Yeah!! produced by 澤野弘之”も難しかったな。澤野くんの楽曲は聴いている分には感じなかったけど、歌ってみるとヴォーカルの存在感があるからこそこのサウンドに負けないんだということがハッキリと分かって。だから余計に自分がしっかり前に立っていないとサウンドに飲み込まれてしまう感じがして難しかったです。


ー 澤野さんプロデュースのサウンドは今作の中でも独特な世界観をかもしだしていますよね。

常田:ええ。オリジナルの雰囲気をガラッと変えてくれるんじゃないかと思い、今作ではサウンドトラック(以下:サントラ)の制作をされているような方にもお願いしたかったんです。でもイメージを上回る変化にビックリしました。今回お願いした皆さんは色々な活動をされているんですよね。 そのどういう面を出してもらうかは全てお任せなんですが、澤野くんも「nZk」での活動とサントラ制作の活動で多才な面を見せる中、今回はその両方が混在したような形になっていたので驚きました。


ー 繊細なトラックの中できちんとヴォーカルが際立っています。

常田:そうそう。だからヴォーカルの楽曲に重きを置いた「nZk」の活動がなければ、今回澤野くんにお願いしたか分からなかったくらい、僕の中では鮮烈な活動でした。“ああ、こんなことやるんだ!”って。


ー 澤野さんってどういう方なんですか?ちょっと謎な部分が多いイメージがあって(笑)。

大橋: これは自分でも言っていたけど、せっかち(笑)。今回ディレクションもしながらなんだけど、すごいスピードで。

常田:パパパパパって決める。

大橋:「次これ、次はこれ」ってひとつひとつの判断が早くて。

常田:タイムマネージメントが出来る方なんですよね。しかもテンションが高い。「いいっすね!」って感じで。


ー 意外です。物静かな方でテンション低めだと勝手に思っていてたから。

常田:黙々と作業するタイプではないですね。それに実年齢よりずっと若く見える好青年で、普段あんなに重い雰囲気のサントラ作っているの?って感じでした(笑)。


ー シンタさんが難しかった曲は?

常田:“ユリーカ produced by GRAPEVINE”で西川さんから「キーボードを入れて欲しいんだけど。でも音は出さないで欲しい。」と言われたのは難しかったし、初めてのオーダーでしたね。


ー ん?キーボードは入るけど音は出さない?

常田:僕も「どういうことですか?」って聞いたら、ノイズみたいな感じでコードでもない、フレーズでもない、音程でもないのを考えて欲しいと言われて、最初はどうして良いか全く分からなくて。でも高野勲さんがアナログを使ってGRAPEVINEでそういうアプローチをしていることをふと思い出したので「そういう感じですか?」と聞いたら「近いけど、そこにシンタくんなりのエッセンスを加えて欲しい。」と言われて本当に分からなくて…。ただ現場には機材もなかったので出来なかったから、自分のスタジオに戻って色々と音作りをしたものを聞いてもらったら「そうそう、こういう感じ」と言われたので安心しました。それを少し早く回したりという感じでディレクションしてもらって。そういうことは初めてでしたね。でもシンセってこうやって使うんだって勉強にもなりましたし、貴重な経験をさせて頂きました。


ー “君のとなり produced by 小田和正”は「クリスマスの約束」から生まれた曲ですね。 歌詞が全部変わっているそうですが。

常田:はい。小田さんがあの時はテレビで歌うためにあのスピード感で作ったけど、今回アルバムに収録するにあたってはイチから構築しなおしてみようと言ってくださって。

  リリース情報

スキマスイッチ
「re:Action」

2017年2月15日発売

-収録曲-

DISC1
M1. 全力少年 produced by 奥田民生
M2. 僕と傘と日曜日 produced by田島貴男(ORIGINAL LOVE)
M3. フィクション produced by フラワーカンパニーズ
M4. ユリーカ produced by GRAPEVINE
M5. マリンスノウ produced by TRICERATOPS
M6. Ah Yeah!! produced by 澤野弘之
M7. 奏(かなで)re:produced by スキマスイッチ
M8. 晴ときどき曇 produced by BENNY SINGS
M9. 君のとなり produced by 小田和正
M10. ふれて未来を produced by 真心ブラザーズ
M11. ゴールデンタイムラバー produced by RHYMESTER
M12. 冬の口笛 produced by SPECIAL OTHERS
M13. 回奏パズル produced by KAN

BONUS CD(初回生産限定盤のみ)
DISC2
M1. 全力少年
M2. 僕と傘と日曜日
M3. フィクション
M4. ユリーカ
M5. マリンスノウ
M6. Ah Yeah!!
M7. 奏(かなで)
M8. 晴ときどき曇
M9. ふれて未来を
M10. ゴールデンタイムラバー
M11. 冬の口笛

re:Action

初回生産限定盤[2DISCS:Blu-spec CD2]

AUCL-30040~1 / ¥3,611+税

re:Action

通常盤[CD]

AUCL-218 / ¥3,000+税

  インフォメーション

スキマスイッチTOUR 2017“re:Action”

4/30(日)名古屋国際会議場センチュリーホール
TRICERATOPS
17:15/18:00
JAILHOUSE:052-936-6041

5/16(火)高松festhalle ★
ORIGINAL LOVE
18:15/19:00
DUKE高松:087-822-2520

5/17(水)高知県立県民文化ホール オレンジホール
フラワーカンパニーズ
18:30/19:00
DUKE高知:088-822-4488

5/23(火)オリックス劇場
KAN
18:00/18:30
GREENS:06-6882-1224

5/30(火)中野サンプラザ
フラワーカンパニーズ
18:00/18:30
ソーゴー東京:03-3405-9999

6/12(月)東京エレクトロンホール宮城
RHYMESTER
18:00/18:30
キョードー東北:022-217-7788

6/20(火)Zepp DiverCity ★
澤野弘之
18:00/19:00
ソーゴー東京:03-3405-9999

6/22(木)新潟LOTS ★
RHYMESTER
17:45/18:30
キョードー北陸チケットセンター:025-245-5100

6/29(木)ニトリ文化ホール
KAN
18:00/18:30
マウントアライブ:011-623-5555

7/4(火)福岡サンパレスホール
GRAPEVINE
18:30/19:00
キョードー西日本:092-714-0159

7/5(水)福岡サンパレスホール
奥田民生
18:30/19:00
キョードー西日本:092-714-0159

7/14(金)広島文化学園HBGホール
近日発表!
18:00/18:30
ユニオン音楽事務所:082-247-6111

7/18(火)Zepp Nagoya ★
SPECIAL OTHERS
18:00/19:00
JAILHOUSE:052-936-6041

チケット代:全席指定¥7,000(税込)、ライブハウス\6,500(整理番号付き・ドリンク代別・税込)

BAND MEMBER:Dr・村石雅行、G・石成正人、B・種子田 健、Key・浦 清英、Per・松本智也

※ホール公演:未就学児童の入場可能、小学生以上の方はチケットが必要になります。
※ライブハウス公演(★マークの箇所):未就学児童の入場不可、小学生以上の方はチケットが必要になります。

  ピックアップ

  SEARCH

  FIND OUT MUSIC!

FIND OUT MUSIC

  SPECIAL

オフィスオーガスタ特集 アーカイブ

  iTunes Chart