高橋優『さくらのうた』インタビュー

March 8, 2016 20:00

ー そういう中で優くんは着実にスターダムへ。

スターじゃないけど（笑）。ただ、続けることも大切だけど、信じることって大切だと思うんです。夢は叶うって信じることもひとつだし、あいつもどこかで頑張っているんだろうなと思うのもひとつ。どこかで繋がりを信じていることになると思うんです。そうやってシンプルに何かを信じることを歌いたかったんです。時代的にも何を信じて良いか分からないことが多くなっている気がして。だからこそシンプルに、例えば約束をしたならそれを守るとか、今はまだ果たせていないだけで、いつか果たされる約束だと信じるとか。それは時代を超えているというか、いつの時代にもあるエピソードだと思います。


ー Bメロからサビへの展開が映画や小説のようにストーリーを感じさてくれて、個人的には都会に咲く桜と朝日や夕陽の映像が浮かんできました。そこだけふっと抜けたようにシーンが強調されるというか。

ありがとうございます。その点は意識しました！ドラマチックであり、尚かつ場面転換が音で表現出来たら良いと思っていたんです。今回Bメロとサビの間に、今おっしゃってくれたようにふっと抜ける瞬間があるじゃないですか。声と鍵盤だけになる瞬間。


ー ええ。

あそこでふと我に返るというか、頑張って生きている人が桜の木を見て立ち止まる瞬間だったり、大都会で沢山の人がいる中、ふと大切な人だけが浮かび上がったり、そういうイメージだったんです。そこが今回、僕が楽曲の中で一番こだわっている部分です。


ー そういえば秋田で桜が咲く時期はいつ？

5月頃かな。だから東京で道を歩いていて、ふと見上げた時「あ、桜だ。そういえば桜ってこういう風に咲くよな。」って秋田の桜を思い出すことはありますね。ただこの曲では、それこそ今僕が見ている東京の、どちらかと言えば灰色の街並に咲いてる桜のイメージがあったんです。


ー それはすごく感じました。

ありがとうございます！ 良かった。


ー そして今回、ジャケットを鋤田正義さんが撮りおろしですね。

はい！鋤田さんには『素晴らしき日常』をはじめ『誰がために鐘は鳴る』の時など、何度か撮って頂いているんですが、久しぶりにご一緒出来て嬉しかったですね。


ー 鋤田さんとは直接お会いしたことがないんだけど、どういう方？

鋤田さんは巨匠だし、僕からすれば人生の先輩と言うのもおこがましい位に凄い人なんだけど、実はとてもキュートな人なんです。


ー キュート？

『素晴らしき日常』で初めて一緒に撮影をさせて頂いた時に、僕はまだメジャーデビュー前だったのに、撮影後に「すみません、サイン下さい。」って言われたんですよ。


ー それは驚くかも。

でしょ！「え？僕の？僕が鋤田さんのサインを貰うんじゃなくて？！」って（笑）。その上「一緒に写真も撮ってもらえませんか？」って言われて。僕からすると「え？これは何の儀式なんですか？」って思っちゃって。


ー アハハハハ、儀式って！

でも鋤田さんは、自分の被写体になる人は、スターとして接して下さるんですよ。自分は凄い人と仕事が出来たから嬉しいという気持ちを持っていて。そのちょっとミーハー的な感じが可愛らしいんですよね。


ー それは意外。勝手に怖い印象を持っていたから。

全然、全然！勿論写真を撮っている時は殆ど言葉を発しなくなって、必要最小限の会話で撮影は進みますけど、でも仕事が終わると一気に穏やかな表情になるんです。鋤田さんが見てきた景色やこれまで撮ってこられた膨大な写真を考えると、それだけで恐縮しちゃうくらいに凄い人なんだけど、一緒にいると柔らかい気持ちにさせてくれる暖かな人だと思いました。


ー 楽曲の話に戻りますが、c/wの“運命の人”は、イントロもそうですがシンセの使い方が優くんの曲にしては新しいと感じました。

なるほど。この曲はわりと切ない歌詞だと思うし、叶わなかった恋がテーマでもあるので、サウンドは出来るだけ明るくしようと思ったんです。切なさは詞の中だけで表現して、歌い方もわりと明るくして、シンセの音も、何ならハッピーな曲が始まりそうな感じにしたくて。


ー 歌詞とそれ以外のものが両極にあるからこそ、双方が引き立つのかもしれないですね。この歌詞の発想はどういうところから？

僕の得意分野（笑）。


ー そうなの？

ええ。僕は自分が当事者になって恋愛する回数よりも、人の恋愛を応援するキューピットというか、恋愛相談を受ける方が断然多くて。別に僕は恋愛経験が多いわけじゃないのに何でなんだろうと思ったんですが、多分僕自身そういうのが好きなんですよ。


ー 恋愛相談を受けることが？

人のおせっかいをすることが。「頑張れー！」って言いながら背中を押してあげることがすごく好きなんです。よくディズニー映画とかでもヒーローとヒロインの真ん中らへんにいる青っぽい魔人のような（笑）。


ー 「アラジン」？（笑）

そう（笑）。ジーニーのような、ちょっとおせっかいキャラ。そういう三枚目でファニーな感じのがよくいるじゃないですか。


ー はいはい（笑）。

そのポジションが僕は大好きなんですよ、元々。


ー へー、そうなんだ。

そうなんですよ。暗い時は明るく登場して「何、落ち込んでるんだよ！」っていう感じ。それで二人が幸せになったらそっと遠くで見守る。プライベートではそうだけど、今回の“運命の人”のような視点の曲って、そういえば今迄あまり書いてこなかったなと思って。

U are not alone会員限定 弾き語りLIVE TOUR「胡坐」2016
※会員限定LIVEの為、プレイガイドでのチケット一般発売はございません。
4月1日（金）【東京】キネマ倶楽部
4月5日（火）【宮城】仙台・Rensa
4月6日（水）【宮城】仙台・Rensa
4月12日（火）【愛知】名古屋・THE BOTTOM LINE
4月13日（水）【愛知】名古屋・THE BOTTOM LINE
4月20日（水）【大阪】UMEDA CLUB QUATTRO
4月21日（木）【大阪】UMEDA CLUB QUATTRO
5月4日（水・祝）【北海道】札幌・cube garden
5月5日（木・祝）【北海道】札幌・cube garden
5月11日（水）【福岡】Gate’s 7
5月12日（木）【福岡】Gate’s 7
5月19日（木）【広島】HIROSHIMA CLUB QUATTRO
5月25日（水）【東京】キネマ倶楽部
5月26日（木）【東京】キネマ倶楽部


開局45周年記念 FM FUKUOKA SPECIAL LIVE BEAT on BEAT 2016
2016年3月30日（水）福岡・Zepp Fukuoka
開場：18:00 開演：19:00

Coca-Cola presents unBORDE 5th Anniversary Fes 2016
2016年4月10日（日）
開演12:00（20:30終演予定）

OSAKA METROPOLITAN ROCK FESTIVAL 2016
5月14日（土）/15日（日）※高橋優の出演は14日です
会場：METROCK大阪特設会場（大阪府堺市・海とのふれあい広場）
OPEN 9:00/START11:00

TOKYO METROPOLITAN ROCK FESTIVAL 2016
5月21日（土）/22日（日）※高橋優の出演は21日です
会場：新木場・若洲公園
OPEN10:00/START12:00

□ 詳細はhttp://www.takahashiyu.com/live/まで