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【レビュー】海蔵亮太『羅針盤』

April 6, 2022 15:00

海蔵亮太

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2月に3rdアルバム『コトダマ』をリリースした海蔵亮太が、頑張り続ける人々の心に寄り添う書き下ろし応援ソング「羅針盤」を配信にてリリース。『コトダマ』では共作含め、自身も精力的に作詞・作曲に挑み、シンガーからシンガーソングライターへの一歩を歩み始めた。そして今回の「羅針盤」は、つい自分を卑下してしまったり人と比べてしまったりという、誰しもが持つ劣等感やそれに似た感情を優しく包み込みながら、狭くなった視野を広げてくれる曲となった。

このメッセージ性の強い曲はBSテレ東「日経ニュース プラス9」のエンディングテーマに起用。海蔵はテーマ曲を担当するにあたり、「【働く】とは【生きる】とは何だろか考えたと言う。明日が見えづらいこの現代社会、“「今」を生きる皆さんはもっと素晴らしいと思います。そんな頑張る皆さんの背中をさすってあげられるような曲ができたのではないかなと思います。」と語っている。

また、のび上がるサビのファルセットは繊細でありながら芯を感じる。InstagramのリールやTik TokなどのBGMとしてバズリそうな、ある種のキャッチーさと言っても良いだろう。説得力ある海蔵の高い歌唱力を活かす曲作りは「会いたい会えない」をはじめ『コトダマ』の何作かでタッグを組んでいるおだともあき。コロナ禍で新たなストレスと戦う人たちへ聴いて欲しい一曲。

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