柴咲コウ、全国17都市を巡るライブツアーが閉幕!ライブレポートが到着!
January 27, 2026 18:00
柴咲コウ
俳優としてNetflix映画『余命一年、男をかう』で赤楚衛二さんとのW主演が話題となる中、音楽活動においても確かな存在感を放ち続けている柴咲コウ。
そんな柴咲コウが1月24日(土)に奈良・なら100年会館 大ホールにて、全国ライブツアー「KO SHIBASAKI LIVE TOUR 2025 ACTOR'S THE BEST 〜邂逅〜」のファイナル公演を開催。チケットは完売となり、満員の観客に包まれる会場でU-NEXTでの独占生配信も行われた。
芸能活動25周年を迎えた2023年から「ACTOR’S THE BEST」と題し、“お芝居”と“音楽”という二つの表現方法の融合を深めてきた柴咲コウ。同年11月には、映画やドラマで自身が歌ってきた代表曲に加え、彼女が出演した映像作品の主題歌や挿入歌のカバーを織り交ぜた集大成的なアルバム『ACTOR’S THE BEST ~Melodies of Screens~』をリリースし、全国ツアー「KO SHIBASAKI CONCERT TOUR 2023 ACTOR'S THE BEST」を開催した。さらに2024年には、“循環”や“輪”をテーマとしたEP『響宴』をリリース。コンセプトを連動させた全国ツアー「KO SHIBASAKI LIVE TOUR 2024 ACTOR'S THE BEST〜響宴〜」を開催し、追加公演が行われるほどの大成功を収めた。そして、昨年10月にNEW EP『邂逅』をリリースし、同年11月3日(月・祝)の仙台公演を皮切りに全国17都市を巡るツアー「KO SHIBASAKI LIVE TOUR 2025 ACTOR'S THE BEST 〜邂逅〜」をスタートさせた。
「ACTOR’S THE BEST」というタイトルを掲げるツアーとしては3年連続3度目となる。今回は、ギター、ベース、ドラム、キーボード、コーラスというスタンダードなバンド編成に加えて、NEW EP『邂逅』でも楽曲の情感を凛々しく引き立てていた箏とハンドパン、DJがスペシャルアクトとして参加。また、ステージの天井からは2脚の椅子が“対”となって吊るされ、前回に引き続き、元・宝塚歌劇団花組男役スターの帆純まひろがパフォーマーとして出演。「思いがけない巡りあい」=「邂逅」をテーマにした本公演で、柴咲の“対”となる相手役を務めた。
開演時間になると、耳鳴りのような重低音と心音のような鼓動が鳴り響き、全身白の衣装に身を包んだバンドメンバーが手を繋ぎ、円となってステージ中央へと足を進めていく。彼らが手を解き、それぞれの位置へと向かうと、円の中に隠れていた柴咲の姿がステージの中央に現れた。フードを被ったまま客席を背にする彼女の後方スクリーンには、細胞が分裂し分化していく過程が映し出され、最後には雑踏の中で柴咲コウのようにも見える女性が振り向く——まるで夢の中のような、もしくは、いつかの記憶のような映像が流されていた。バンド全体で“ひとつの鼓動を奏でる生物”であることを体現するかのようであり、同時に、柴咲コウが演じる“私”という一人の生命体の誕生を表しているようなオープニングだった。
やがて、ステージ上に降ろされた透明な椅子にゆっくりと腰を下ろした彼女は、フードを深く被り、俯いたままの姿で「Déjà-vu」を歌い出した。スリリングな音像の中から歌詞を通して浮かび上がってくるのは、夢と現実、光と影、太陽と月、明と暗、そして、<あなたと私>という、本公演のテーマであろう“対”を表すフレーズだった。楽曲の後半には、柴咲とよく似通った装いの帆純が白い布をなびかせながらステージに現れ、月を象徴する透明な椅子の前に柴咲、太陽を象徴する赤い椅子の前に帆純が、真っ直ぐに立ってみせた。<対になる棘たち>というフレーズを含んだ「影」では、二人が完璧にシンクロした動きを繰り広げ、奇跡的な出会いを体現。かと思えば、互いに目も合わせずに去っていき、スクリーンに大きくシルエットだけが映し出されるシーンもあった。
“対”との出会いと別れ、すれ違いを視覚的に見せた後、身体全体を使ってダイナミックに歌い上げた「銀の龍の背に乗って」、ハンドパンが奏でるダンスビートに自然と客席からクラップが沸き起こった「宙-SORA-」へと続き、視点を一気に空から宇宙へと拡大。さらに、柴咲が主演を務めたABEMAオリジナルドラマ『スキャンダルイブ』の主題歌「Awakening(feat. LITTLE)」、柴咲主演映画『ホリックxxxHOLiC』の主題歌であるSEKAI NO OWARI「Habit」のカバーでは一転し、怒りや苛立ちを表出。フードを被った柴咲と帆純が言い争いをしているかのような衝突を繰り広げるが、帆純の煽りには乗らず悪癖に冷笑を浮かべるかのようにステージを去っていった柴咲。速いパッセージのフレーズの一つひとつに生々しいエモーションが込められた歌声からは、歌手であり俳優でもある彼女の魅力がはっきりと伝わってきた。
ここでスクリーンには、0と1の数字が羅列された画面が映し出され、場面はデジタルやバーチャル、マトリックスの世界へと突入していく。柴咲は先ほどの白のメンズライクな衣装から一転し、黒のミニスカートにロングブーツというフェミニンな衣装で登場。白と黒、男性性と女性性という対比が意味されていたのかもしれないし、単細胞が多細胞へと進化したように、デジタルの分子にいつか魂が宿るのではないかという未来予想図かもしれない。ライブを見ながら深く考察したくなるほど舞台に引き込まれていく一方で、純粋に音楽で観客を楽しませてくれるパートにもなっていた。四つ打ちのハウスナンバー「パラレルワールド・リーディング」では、コロコロと表情を変えながら会場のテンションを一気に引き上げると、<何度繰り返せば 一体僕たちは寄り添い一つになれるのだろう>というフレーズが印象的な「想待灯」ではクラップを誘発。エレキギターの効いたロックナンバー「愛の輪」では柴咲がジャンプしながら観客のボルテージをさらに高め、「ANOTHER:WORLD」ではタオル回しで会場が一体となる中、再び柴咲と似通った装いの帆純が姿を現した。ファンキーなベースがグルーブを牽引した「ラブサーチライト(DJ MIX)」を含め、“ここではない、どこか”で“対”となる相手を探し求め、ついに巡り逢えたかのようにも思えた。しかし、またもや柴咲はステージを去ってしまい、すれ違った末に残された帆純は、一人で華麗で鮮やかなバトントワリングを披露。アクロバットな動きやくるくると回るバトンを空中に高く投げて見事にキャッチするエーリアルも見せると、観客からは大きな拍手が送られた。
映像とハンドパンと箏の合奏を通して、場面が電脳世界からオリエンタルな世界へと移ったことが知らされた。神秘的で、どこか中性的でもあるグレーの衣装を纏った柴咲は、誰もが知る名曲「月のしずく」「泪月 -oboro- <2025 ver.>」を心を込めて歌い上げた。映画『黄泉がえり』の主題歌/挿入歌でRUI名義のリリースであった「ACTOR’S THE BEST」の原点とも言える楽曲に続き、アコースティックギターとボーカルのみで「最愛」を歌い出すと、切実さのこもった歌声をしっとりと響かせた。そして、柴咲が赤い椅子に座り、帆純が透明な椅子に座った「オカエリナサイ」へ。このパートで描かれていたのは、愛する人との永遠の別れでありながら、最後に彼女は<すぐにまた会える>という言葉で希望の光を灯す。帆純が去り、柴咲は冒頭と同じく透明な椅子に座ったところでいよいよクライマックスへと突入。
ここで再び場内にノイズが鳴り響き、映像が映し出される。それは冒頭の映像が逆回転するかのような表現となっており、“対”となる二人の魂がひとつに融合していくさまを描いている。出会いと別れ、すれ違いを幾度も繰り返しながら、物語は巡り巡ってここへ辿り着いたのだろう。昨年12月のFNS歌謡祭でのパフォーマンスも大きな話題を呼んだMr.Childrenのカバー「Sign」の歌声は、“対”となる二つの思いを重ねるように優しく温かい響きを湛えており、続く「君の声」では観客に手を伸ばし、抱きしめるように歌った。僕の中に君が、君の中に僕が、私の中にあなたが、あなたの中に私がいる。つまり二人は巡り逢い、ようやく一つになったのだ。本編ラストは、「かたち あるもの」。私の中にあるあなたの存在を確かめるかのように力強く歌い上げ、まるでそれぞれの楽曲の主人公を演じ分けるかのように歌った邂逅の物語は、“対”から一つになって幕を閉じた。
アンコールではツアーTシャツに着替えて登場し、リラックスした表情を見せた。「色々な思いを持った人たちが一つのところに集って、私がこうして舞台に立たせてもらうというのは本当に光栄なことだし、一期一会だなと思います。こうして足を運んでくださってありがとうございます」と感謝の気持ちを伝えると、今回の“邂逅”というテーマについて、「邂逅という言葉は思いがけず巡りあうという意味があるんです」と説明。「きっと皆さんの人生にも、思いがけず巡りあうことや予期せずに起こることがたくさんあると思います」と続け、「でも私は、それは全て成長の材料なんじゃないかなと思って生きています。無駄なことは1ミリもない。そんな生きる希望みたいなものを感じてもらえたら嬉しいです」と観客に向けてエールを送った。さらに、「これからも魂を込めて、思いを込めて、皆さんに寄り添うような歌を届けられたらいいなと思います。みんなで一つの作品を作り上げるお芝居もすごく楽しいので、お声がけいただける限り、これからも頑張りたいです」と今後の意気込みを語ると、満員の場内からは応援の気持ちを込めた大きな拍手が起こった。
そして、「名残惜しいですが、最後に皆さんで一緒に歌って踊って帰りましょうか?」と満面の笑顔で呼びかけると、会場は「KISSして」で一気に沸き立った。タオル回しやシンガロングが起こり、楽曲を介した強い一体感が生まれていく。彼女の「KISSして」というキュートなセリフには大きな歓声が上がった。最後に、観客の一人ひとりと目を合わせるように丁寧に手を振りながら、「また会いましょう」と約束してステージを後にした。
終演後には、フリーアナウンサーの⼋⽊早希さんを MC に迎えたファイナル公演限定アフタートークを開催。ファンから寄せられた「ステージ上の二つの椅子にはどんな意味があるのですか?」という質問には、「もともと椅子が好きで、一人暮らしの家に20脚くらいあるんです」と明かしながら、「擬人化的な感覚もありますし、魂の置き所や容れ物、器みたいなイメージもありますね」と回答。また、バンドメンバーからは「曲ごとにキャラクターが違う」など、歌唱中の演技を称賛する声も。そうしたコメントを受け、彼女は「25年以上お芝居をしていると、自分が半透明みたいになってくる感覚がある」と吐露。「果たして、これは本質的な自分なのか?それとも、あの時あの役を演じたことで気づきを得て性格が変わったのか?それがもはやわからない。いろんな役を通して、いっぱいの出会いをしてきたから、今ここにいる私は、それがなかったら全然違う私だと思う。」そう語りながら、「だからこそ、役を纏ってその世界に没入している自分を表現したかった。何を体現しているかを紐解いてほしい」と、ツアーに込めた思いを明かした。彼女がどのような気持ちでこのツアーを作り、今、何を色濃く感じているのか。お芝居と音楽が融合したライブとはどんなステージなのか。気になる方はぜひ表情の細やかな動きまではっきりと収められた2月7日(土)12:00〜配信のU-NEXTの見逃し配信を見て欲しい。
なお、5月23日(土)・24日(日)には柴咲コウが代表を務めるレトロワグラースが主催する「サステナビューティーフェス』を河口湖ステラシアターで開催。「楽しいから、はじめよう」をスローガンに掲げ、音楽・食・ファッションを通じて、楽しみながら持続可能な未来への選択肢に触れられる、音楽と自然が調和する新しい音楽フェスティバルとなっており、柴咲コウの他、AI、家入レオ、川崎鷹也、ナオト・インティライミ、miwa 、MORISAKI WIN 、LITTLE(KICK THE CAN CREW)、山本彩ほかの出演が予定されている。
そして8月には、毎年恒例のバースデーイベント「KO SHIBASAKI BIRTHDAY PARTY 2026『縁-en-』」の開催も決定。メンバーシップKO CLASS会員限定イベントとして、8月1日(土)にBillboard Live YOKOHAMA、8月5日(水)にBillboard Live OSAKA、8月8日(土)にBillboard Live TOKYOで、それぞれ1日2ステージずつ行われる。タイトルに掲げられた「縁」には、これまで出会ってきた人や作品、そしてファンとのつながりへの思いが込められており、柴咲コウとより近い距離感でひとときを共有できる特別な夜となりそうだ。
また、本日より各種サブスクリプションサービスにて「KO SHIBASAKI LIVE TOUR 2025 ACTOR'S THE BEST〜邂逅〜」ファイナル公演のセットリスト プレイリストも公開。
「サステナビューティーフェス」や公式メンバーシップKO CLASS会員限定の「KO SHIBASAKI BIRTHDAY PARTY 2026『縁-en-』」の開催など、話題の尽きない柴咲コウの活動に今後も注目だ。
文 / 永堀アツオ
写真 / 大川晋児 (atelier Sirius LLC)
■ U-NEXT 配信情報
「KO SHIBASAKI LIVE TOUR 2025 ACTOR'S THE BEST 〜邂逅〜」
【配信詳細】https://t.unext.jp/r/koshibasaki
見逃し配信:2月7日(土)12:00~2026年3月7日(土)23:59まで
【柴咲コウ特集はこちら】
https://www.video.unext.jp/browse/feature/FET0004957
■ 「KO SHIBASAKI LIVE TOUR 2025 ACTOR'S THE BEST〜邂逅〜」
ファイナル公演のセットリスト プレイリスト
https://koshibasaki.lnk.to/kaikou_setlist