井口理「楽屋に逃げたい」緊張の公開初日!深川麻衣が明かす素顔『逃げろお嬢さん』公開記念舞台挨拶レポート!
October 2, 2026 21:00
映画
井口理(King Gnu)が主演を務める映画『逃げろお嬢さん』の公開記念舞台挨拶が10月2日、東京・ユナイテッド・シネマ豊洲で開催された。登壇したのは井口と深川麻衣、監督・脚本を手がけた伊藤ちひろ。役づくりや撮影のエピソードから、それぞれの支えとなっている存在まで、作品と自身を重ねたトークが繰り広げられた。
吉田修一の短編集『逃亡小説集』所収の同名作を映画化した本作。温泉宿を営む康太(井口)が、長年応援してきた元アイドル・鮎川舞子(深川)と偶然出会う。夫が薬物で逮捕され、行方不明と報じられていた舞子。その彼女のために奔走する康太の一日を描く。井口にとっては『ひとりぼっちじゃない』に続く映画主演2作目で、伊藤監督と再び主演としてタッグを組んだ。
上映後に登壇した井口は、来場者に感謝を伝えると、報道陣が入ることを約30分前に知ったらしく「めっちゃ緊張しています」と心中を明かした。自身の変化を尋ねられても照れを見せるなど、飾らない受け答えが続く。
康太を演じるにあたり、井口が意識したのは<舞子を好きでいること>。その思いに近づくため、深川の映像を見て役づくりに臨んだらしく、実際に会ってもメディアで受けていた印象は変わらず、深川について「すごく自然な方だなと」と語った。一方の深川は、会う前にはKing Gnuのイメージからサングラス姿を想像していたというが、実際に接した井口は「本当にピュアで純朴な方」と語る。現場で伊藤監督と丁寧に話し合いながら役をつくっていく姿に、そのまっすぐさを感じたと振り返った。
劇中のダンスは、アイナ・ジ・エンドが振り付けを担当。深川は「井口くんをこの振りで落とそうね!」と声をかけられたと振り返り、舞子が輝いていた時代を表現しようとしたことを明かした。また、撮影地・長野は井口の故郷でもある。冒頭の場面は実家から車で約10分の場所で撮影し、母親にも会えたという。見慣れた風景に舞子が現れることを、井口は「いい違和感」と表現した。日常の風景に、遠くから見つめてきた存在が現れる。その驚きは、この物語の出発点でもある。井口にとってなじみのある土地で撮影されたというエピソードは、康太の生活と舞子の存在との距離を想像する手がかりにもなりそうだ。
話題は、井口の音楽活動と芝居の関わりに。井口は昨年の舞台出演を経て、ライブへの向き合い方にも変化を感じたと説明。周囲の動きに目を向ける感覚が成長したのかもしれないと語った。演技の経験が音楽活動にもつながっていることをうかがわせつつ、謙遜からなのか終始汗を拭うシーンもみられた。
作品にちなみ、自身を支えてきた存在を尋ねられると、井口が挙げたのはバンドメンバーと家族。メンバーについて「核になる部分に確実にいるので」と語った。深川は、さくらももこのエッセイを挙げた。気負わずに読めること、日常の出来事をおもしろく切り取る視点に惹かれるという。大人になってからも読み返したくなると話し、何度でも戻っていける作品が自身の支えになっていることを伝えた。同じ問いに、伊藤監督は「パワフルな小説や映画」と回答。作品をつくる監督自身にも、これまで触れてきた表現に支えられてきた時間があることを感じさせた。同じ時間を過ごす仲間、繰り返し開く本、心を動かす映画。三人の答えから見えてくるのは、日常に根づいた支えの存在だ。舞子のファンである康太の気持ちにも、こうした一人ひとりの経験から近づけるのではないだろうか。
終盤、今逃亡するならどこへ向かうかという問いに、井口は「楽屋に逃げたい」と即答。壇上を降りたいという率直な返しで、会場に笑いを起こした。ステージに立つ人にも、支えとなる誰かがいる。井口と深川の言葉は、応援する側とされる側の距離を少し近づけてくれる。
『逃げろお嬢さん』は本日より全国公開。康太と舞子の一日が、観る人自身の大切な存在を思い浮かべるきっかけになるかもしれない。
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Information
『逃げろお嬢さん』
公開中!
出演:井口 理(King Gnu) 深川麻衣
浅香航大 河井青葉 田中偉登
原作:吉田修一「逃げろお嬢さん」(『逃亡小説集』所収・角川文庫/KADOKAWA 刊)
監督・脚本:伊藤ちひろ
配給:NAKACHIKA
©️2026 吉田修一/KADOKAWA/In Her Room
■ 公式サイト
https://nigeroojosan.com
