川嶋あい、20年目の卒業サプライズは能登 〜突然のサプライズに生徒たちの涙の卒業式へ〜
March 19, 2024 17:00
川嶋あい
シンガー・ソングライターの川嶋あいが19日(火)、石川県志賀町立富来小学校にて「卒業サプライズライブ」を実施した。
「卒業サプライズライブ」は、公募によるエピソード等を参考に選ばれた1校へ、卒業式でのサプライズでライブを行うというもので、川嶋あいが2005年から毎年続けており、本年度で20年目を迎えた。
今年も全国から応募があり、その中から選ばれたのは2024年1月1日の能登半島地震で甚大な被害を受けた石川県の志賀町立富来小学校。卒業生が「卒業式で歌いたい曲」として川嶋あいの『旅立ちの日に・・・』を選んだ。担任の先生が川嶋の公式HPをたまたま開いたことがきっかけで、今回の公募を知った。
初めての6年生の担任、初めての卒業式。12月の最後の音楽の時間に、子供たち全員で『旅立ちの日に・・・』を歌うことに決め、どんな合唱になるのかと楽しみにしていました。そんな最中、1月1日の能登半島地震で富来小学校は震度7を計測し、志賀町も甚大な被害が起きました。学校も至る所に地震の爪痕が残り、現在も避難所になっています。学校生活が再開するのか未定でしたが「この富来小学校で必ず卒業式をしよう!」と保護者に伝え、卒業生には「6年生の歌声で、式の参加者の皆さんに、感動と勇気を与えよう」と伝えました。
震災にも挫けず、ここまで一生懸命頑張ってくれた6年生のためにサプライズとして、川嶋あいの力を借りたいと思い応募に至ったという。
卒業式当日。実は卒業式の一週間前に、川嶋は生徒たちへ手紙を送っており、卒業の歌唱ソングとして『旅立ちの日に・・・』を選んでくれた感謝と、卒業生の「旅立ちの日」をみんなの歌声で素敵な日にして欲しいとエールを綴っていた。
川嶋がサプライズで来ると知らない生徒たちは、そのエールに応えるべく、生徒の生ピアノの伴奏で『旅立ちの日に・・・』を全員で合唱。練習の成果を出し切り、今までで一番素敵な歌声で歌い上げることができたと、感動に包まれていた。その感動の余韻の最中、先生が「サプライズとして、川嶋あいさんに来ていただきました」と川嶋を呼んだ。川嶋が登場すると、卒業生たちから大きな歓声と盛大な拍手が起こり、「ついさっき歌った歌のアーティスト本人が目の前にいる!」と、卒業生だけでなく、教員、保護者全員が大興奮の渦に。
川嶋は「卒業式で私の曲を歌ってくれてありがとう。サプライズとして、富来小学校の卒業生と『旅立ちの日に・・・』を歌いに来ました。」と語った。
未だ震災の爪痕が残る中、「この富来小学校で必ず卒業式をしたい」という先生の熱いメッセージに心を打たれた川嶋は、その強い思いを背負い、卒業ソングの定番となっている代表曲『旅立ちの日に・・・』を卒業生とともに合唱。切なさの中にもどこか力強さを感じさせる歌声で、22人の卒業生を、先生や保護者と共に見送った。
ライブを終えた川嶋が「実はもう一つプレゼントがあります…」と、春から中学校に進学する卒業生にシャープペンシルを寄贈した。川嶋の考案で、震災で我慢を強いられた子供達に、歌のプレゼントだけでなく物資での支援がしたいという強い気持ちから、今回のプレゼントに至った。川嶋は、「卒業おめでとう」と卒業生一人一人に、笑顔でプレゼントを手渡した。
応募した担任の先生は「子供達に何もしてあげられなかったので、最後に最高のサプライズプレゼントができて幸せです。」と涙ながらに答えた。「6年生には、誰にもできることを一生懸命しようと教えてきたので、これからも一生懸命取り組んで立派な大人になって欲しいです。」と最後に卒業生にメッセージを残しました。卒業生は「旅立ちの日に・・・が好きで、みんなと一緒に選んだこの曲を小学校の体育館で卒業式ができて嬉しかったです。書道が得意な生徒が書いた直筆の歌詞を見ながら、卒業式に向けて歌の練習をしてきました。今日は成功してよかったです。」と別れを惜しみながら話した。
20年目の卒業サプライズライブを終えた川嶋は「年々、特別なライブになっています。この曲を選んでくれて、一生懸命練習をしてくれて、みなさんにとって大切な曲にしてくれたので、この曲を作ってよかったなと改めて感じました。今回は、富来小学校のみなさんに、少しでも元気になって、希望を感じて、楽しい気持ちになってもらいたくて、歌を歌いに来ました。」と語った。
■ 川嶋あい オフィシャルサイト
https://kawashimaai.com/