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brainchild's、4年ぶりのフルアルバム『STAY ALIVE』インタビュー

brainchild's、4年ぶりのフルアルバム『STAY ALIVE』インタビュー

April 9, 2018 19:30

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「brainchild’sが久しぶりにフルアルバムをリリースするんです。」レコード会社の人からその話を聞いたのは、THE YELLOW MONKEYのドキュメンタリー映画『オトトキ』の試写会で偶然会って暫くしてからだった。KILLER♂MAY時代にEMMAのステージを観ていたことや、昨年12月に【THE YELLOW MONKEY SUPER BIG EGG 2017】のライヴレポートを書いていたこともあり、brainchild’sに興味がないわけがない。THE YELLOW MONKEYのギタリストEMMAこと菊地英昭によるソロ・プロジェクトbrainchild’sが4月11日にリリースするおよそ4年ぶりのフルアルバム『STAY ALIVE』。編成を変えながら、現在はEMMAを筆頭に渡會将士(Vo,G)、 神田雄一朗(Ba)、 岩中英明(Dr)による第7期メンバーが、ロックをベースに様々なサウンドアプローチを繰り広げている。今年で10周年になるbrainchild’s。今回主導者の菊地英昭に10周年についてやアルバムのこと、現メンバーについてなど色々と伺ってみた。


ー 10周年おめでとうございます。

ありがとうございます。10周年…実感がないですけど(笑)。


ー 周年の際に実感がないと言われるアーティストさんは多いですね。

brainchild’sを始めたのがおぼろげ…というかズルズルっと始めちゃったので(笑)、どこからが10周年という意識があまりなくて。気がついたら始まっていたんです。


ー 逆に周りからの声で意識する感じですか?

そうですね。スタッフから聞いて「あ、そうだったね」みたいな(笑)。


ー その10年でも特に2016年は、再集結されたTHE YELLOW MONKEYのツアーもあったので、忙しかったと思うのですが。

2016年より2017年が大変だったかな。2016年はTHE YELLOW MONKEYと brainchild’sで忙しかったですが、2017年はそれに加えて吉川晃司氏のサポートで全てツアーがあったので。


ー あ、そうでしたね!

脳みそが若ければ良いんですけど(笑)。


ー いやいや(笑)。

曲は覚えられるんだけど、朝起きて“あれ、今どこだっけ?”って、一瞬自分がどこにいるのか分からないこととか結構ありました。でもミュージシャンとして今が一番充実しているのかなとは思うし、そう思えることに感謝です。


ー 元々「ギタリストのソロ"という形でやりたくない」ということが、こういう形態にした一番の理由だったとか?

ちょうどTHE YELLOW MONKEYを解散して何か始めようとは考えていたんですが、その時はもうバンドもやりたくなかったんです。それに、個人的にはギタリストがリリースするソロ作品であまり興味を持てるものがなくて。好きなのって大抵バンドっぽく演っているし。


ー なるほど。

三大ギタリスト(エリック・クラプトン/ジェフベック/ジミー・ペイジ)の中で僕的にはやっぱりジミー・ペイジが一番格好良く見えるんです。音楽性的にもギター1本で立つというのが、好きな洋楽を見ていてもやっぱり自分の中でトップではなくて…。そうなると、ソロというのも微妙だと感じていて何にしようか色々考えていたんですが、プロジェクトを立ち上げてしまえば、その時その時で好きなこと、やりたいことが出来るんだろうと思って始めたのがきっかけでした。


ー 現在のメンバーは第七期でしたよね。

はい。


ー EMMAさんから見て、どういうメンバーですか?

音楽への向き合い方は真面目な世代なのでそういう印象もあるんですが、音的には結構やんちゃな感じ。放出力が凄いというか。それが今の僕以外の三人に対するイメージです。ミニアルバム『HUSTLER』(2016年リリース)からやり始めようと思った音楽性や、パフォーマンスにそれがすごく合っていたんです。THE YELLOW MONKEYでのロックとはまた違う方向性を持っているので差別化としても良いですし、メンバーを集めてそれが上手く噛み合うことって、多分そうそうないと思うのでそれは凄いなと思って。以前も取材やオフィシャルでコメントしていますが、この4人で音を出した時に本当に宝くじに当たったような気分になりましたからね(笑)。

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ー 確かにひとりひとり個性あるメンバーなので、その4人が音を出した時にこれだけ様々な表情を見せつつ、見事にまとまることは珍しいかもしれませんね。

そうなんです。先程言った、音楽に対して真面目だということも、僕がやりたそうなことを踏まえた上での暴れっぷりを見せてくれる。その器用さを兼ね備えている世代のミュージシャンだと思うんです。でも、うちらの世代だと良い意味でも悪い意味でもそれしか出来ない人が多くて。


ー 職人気質な?

そうです、そうです。でも今の人たちはもっと柔軟な音楽性を持っていると思います。


ー アルバムはテーマを決めて制作するんですか?

今回は違います。最初にテーマを掲げてそれに向けて全ての曲を作るということではなく、今のメンバーで格好良い曲になる、クオリティが高い曲になることを優先で考えました。だからテーマは後から付いてきたという感じです。


ー ではそのテーマを教えて頂けますか。

タイトルにもなっている『STAY ALIVE』の「ALIVE」ですが、アルバムが出来上がっていく最終段階かな…曲それぞれに生命力を感じたんです。躍動感や力強さ。タイトル曲のテーマも「命」だったので、アルバム自体にそういうテーマを持たせるのは自然の流れだなと思ったんです。


ー 今回このアルバムを事前に聴かせて頂いたんですが、本当に躍動感がありますし、自分の聴きたいロックがここにあった!という感じで、もうずっと聴きっぱなしです。

え、本当に?それすごく嬉しい。


ー “Better Day to Get Away”のギターも、本当に格好良くて!!

ギターリフでずっと進行していく曲はやっぱりギタリストとして大切にしたいですね。今の音楽シーンには少ないし、こういう曲はあった方が良いなと思って。今のバンドって上手な人は沢山いるし、僕と一緒で歌詞の世界を大切にしている人も多いのは分かるんですが、やっぱり曲が入ると違う世界感になるんですよね。逆にその器用さが僕からすると仇となっているように思える楽曲もあるので、もっとストレートな曲があっても良いんじゃないかと常日頃思っています。今回はそれを具現化出来た気がします。

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