POPSCENE

WEB FANZINE

POPSCENE

NakamuraEmi『NIPPONNO ONNAWO UTAU Vol.5』インタビュー

NakamuraEmi『NIPPONNO ONNAWO UTAU Vol.5』インタビュー

March 21, 2018 11:00

interview_label
0
0
シェア LINE

ー やっぱりそうなんだ(笑)。今はない「もどかしさ」みたいなものの人間らしさをこの曲で懐かしく思い出しました。

便利になることはきっと止まらないので、そこに人間らしいものは残すべきだなと思いました。


ー あと、“波を待つのさ”はメロディが大好きなんです!

嬉しい!この曲はバンドメンバー全員が大好きな曲なんです。


ー ヴォーカルラインの音階があまり今までにないというか。

確かに今までにないメロディラインが出てきて、自分でも“お!”と思いながら作っていました。


ー プロデューサーのカワムラヒロシさんがサーフィンをやるそうですね。そこから出来た曲だと伺いました。

そうなんです。しばらくやっていなかったようだけど、ここ1、2年でまた始めたんですよね。特に昨年はしょっちゅう行っていたから、何がそこまでカワムラさんを動かすんだろうと気になっていて。移動中にカワムラさんがサーフィンのDVDをずっと流しているから、観ざるをえない状況で観ていると(笑)、みんな色々な気持ちで波に乗っているんだなって気づいたんです。


ー というと?

本当に自然に対してのリスペクトがあって波に乗っているので、自然と遊べた時の最高な嬉しさを心から知っている人たちなんですよね。そういうことを感じた時、私も含め、意外と知らない人も多いかもと思ったんです。波に乗れるか乗れないか、自然がどうなっているか、風がどうなっているかを考えながら楽しんでいるので、カワムラさん自身再びサーフィンを始めてから音の雰囲気も変わってきたんです。きっとアンテナが変わってくるんでしょうね。人ってこうやって自然と関わると変わるんだなということを感じたので、もし自分に子供がいたらそういうことを教えてあげたいなと思いました。


ー Emiさんはサーフィンやらないの?

「Emiちゃんはサーフィンやった方が良い!」って色々な人に言われてきたんですけど、まだやったことはなくて。一度挑戦しようと思ったことがあったけど、その時ヘアモデルをやらなくてはいけない時期で「明日海に行ってきます!」って言ったら「行っちゃ駄目ー!」ってすごい勢いで止められて(笑)。もうサーフボードやウエットスーツなど一式サーフィンの道具を揃えていたから「え……?」ってなって。


ー アハハ!

そこからタイミングを逃して。最近もやりたいなとは思っていたんですが、怪我しているのを見たりすると“やばいかな…”という気持ちにもなって。


ー これからツアーもあるしね。

そうそう。だから今は絶対に出来ないけど、ああやって自然と関わったことで音が変わるのを近くでみていると、私も違うものが書けるのかなという気がしちゃって一度は挑戦してみたいですね。でも出来るのかな…(笑)。


ー パドリングも疲れるし波に乗ろうとしても最初はワイプアウトしちゃうし。

やったことありますか?


ー むか~しね。大昔に少しだけ(笑)。

え!本当ですか?


ー 星マリナさんの『わたしの波乗り日記in Hawaii』というエッセイを読んでから憧れて。でも海水飲みまくってすぐやめた(笑)。

そうなんだー(笑)。頑張ってみようかな…うーん…。


ー 怪我には気をつけなきゃだね。

そうですね(笑)。


ー さて、曲の話に戻りますが、“星なんて言わず”は思わず涙が出ました。

本当ですか?この曲をそうやってピックアップしてもらえるのはすごく嬉しいです。


ー セルフライナーノーツにあるように、年齢を重ねると実際別れも増えてきますが、Emiさんにとって特にこの曲を書こうと思った決定的な別れがあったということですか?

自分の親しい方というわけではないですが、ありました。
これから先、大切な人が増えれば増える程そういう悲しい別れがいっぱい増えていくしかないんだろうな…。でもそういう時に少しでも前を向かなくちゃと思って曲にしました。


ー こういう別れをテーマにした曲で「ついてかないわよ」という歌詞は、思わずハッとさせられて心に響きました。

その部分、慣れるまでは泣いちゃうんですよ、レコーディングで。


ー ああ、やっぱりそうなんだ。

練習もそこでストップしちゃうし。そのくらい想いがこもってしまったというか。まぁ大切な人を失った時、「ついてかないわよ」と言い切れるのは無理なんですけどね。でも少しでも前を向いていたいな。いつかはそう言えるようにね。


ー それこそ人間だけでなくペットとの別れもあるし。

本当にそう!ハナ(Nakamuraが飼っている猫)を見ながら「あんたいつまで生きてくれるの?」っていつも思っちゃう。もうそろそろ15歳になるので。


ー ティッシュの上に乗るハナちゃん(笑)。

そうそう(笑)。朝起きたら何故かティッシュの上に乗っていて。


ー EmiさんのInstagramで見てからお気に入りになっちゃって、疲れるとあの画像をいつも見てる(笑)。

そうなんだ!(笑)え?なんで?っていうことが結構ありますからね。でもそういう存在がいつかいなくなると考えると、やっぱり怖いな。


ー うんうん。絶対という言葉ってなかなか言えないけど、死だけは絶対だからね。

そうなんです…。


ー あ、やばい。本格的に落ち込んでくる前にまた曲の話を。

そうそう(笑)。


ー “教室”は、“女子達”や “Rebirth”を更に掘り下げた学生時代をテーマにした作品ですが、今の子はSNSで色々な人と繋がってるようにも感じるから、逆に世界は教室だけなのかなとも考えたんだけど?

ああ、確かにそうかも。どうしよう、ちょっと今からタイトル変えようかな。


ー いや、でも結局リアルな世界は学校だったりするのかも。

実際はね。私達がSNSの言葉や、会ってはいないけどメールで来る言葉って、何ていうんだろう… ちょっと信憑性には欠けるというか。

  ピックアップ

  SEARCH

  FIND OUT MUSIC!

FIND OUT MUSIC

  SPECIAL

オフィスオーガスタ特集 アーカイブ

  iTunes Chart