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高橋優、4月12日リリース『ロードムービー』インタビュー

高橋優、4月12日リリース『ロードムービー』インタビュー

April 10, 2017 20:00

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ー 今回映画でのお話だったけど、これがテレビアニメだったら全然違う曲が出来ていたのかな?

そうですね。自分の曲で言えば“泣ぐ子はいねか”みたいなテイストの曲が出来ていたかも。いや…でも、もしかしたらテレビ版でもこの“ロードムービー”を書いていたかもしれません。しんちゃんって、いつも同じメンバーで遊んでいるじゃないですか。マサオくんやネネちゃんとか。


ー ええ。

彼らは「かすかべ防衛隊」と名乗っていつも遊んでいるんですが、あのメンバーって、くっついたり離れたりするんですよね。 映画でもその部分は表現されているんだけど、その友情の話や家族の話ってテレビでも表現されている。だから、ありふれた景色の中に素敵なものがあるということ、自分の中でのしんちゃんと繋がりが今回この曲のテーマなんです。そう考えると、もしかしてそんなに映画だからと意識して書いたわけではないかもしれません。


ー なるほど。先ほど中学の生徒会長挨拶でふざけて先生に怒られた話があったけど。

先生には怒られてばかりだったけど、男子生徒からは「優くん、イェーイ!」という感じで人気がありましたね。


ー 中学デビューだもんね(笑)。

そうそう(笑)。 まあ下ネタばっかり言っていたので女子からは嫌われていましたけど(笑)。


ー トラウマで下ネタ絶対禁止の友達がいたじゃない。えっと…。

ケンジね。


ー そう、ケンジくん!『高橋優自伝 Mr.Complex Man』読みましたよ。

おお!ありがとうございます。どうでしたか?


ー 面白かった。小学校の頃にいじめられていたことは知っていたけど、優くん自身にいじめっ子時代があったことは知らなかったし。

グーで叩いていた。きっといじめられていた反動が出たんでしょうね。


ー でもそれこそ、ケンジくんの話で出て来る仲間との友情は、しんちゃんにも繋がる気がして。まあ優くんの下ネタって想像出来ないんだけど(笑)。

今もそんな感じですよ(笑)。


ー それとミュージックビデオ(以下:MV)もクレヨンしんちゃんコラボバージョンと、山口保幸監督のバージョン、両方観させていただきました。

ありがとうございます。


ー 山口監督のバージョンは、それこそ冒頭の歌詞から想像出来る世界をSNSで表現していて興味深かったです。

映像を作る前に山口監督ともお話をさせてもらったんですが、山口監督ってすごく面白い方なんです。普段は寡黙で、話していてもポツリポツリと言葉を述べて下さるような方なんですが、その一言一言が制作意欲をかき立てるというか、僕を含め、イマジネーションを植え付けてくれる力が凄いんです。


ー まずどういう部分から出来てきたの?

この曲では、会っていなくても繋がっているということを歌っているので、それならばキーワードはSNSかなというところがアイデアの発端です。「人と人がいるんだけど、それはもう電脳社会というかSNSの世界で、SNS上で会話が繰り広げられると、例えば床にぴーっと線が出来る。そんなイメージって面白いんじゃないですか?」と監督が言って、僕らみんな「すげー!」って興奮して。その後で僕が「その世界と現実世界とリンクしていると面白いんじゃないですか?」と提案させてもらったんです。


ー それがMV冒頭の囲碁?

そうです。囲碁という形は僕のアイデアではないんですが、例えば現実世界でいがみ合っていたりぶつかり合っている二人が、顔の見えないネット社会では意外とうまくいっていたりということは僕が考えて。山口監督もこんな素人目の僕の意見を「いいね!」と言って汲んで下さって。


ー あの部分は面白かったですよ。SNSの普及で急激に人との繋がり方が変わって来た気もするけど、結局繋がっていたいという根本は変わっていないというか。

僕の曲はSNSや携帯といったワードがよく出て来て、”発明品”という曲でも歌っていますが、便利なのは良いし、どこにいても誰とでも連絡がつくのは便利。だけどそれと同時に「どこにいても誰とでも連絡がつくのに、連絡をくれないじゃん」みたいな寂しさも同時に発明しているというね。


ー ああ…。

便利すぎるんだから便利なものをちゃんと使えって、みんなから言われている気がするんです。それを使わないで時間の浪費をしているんじゃないかとか、器用な人はもっと色々なものを上手に使って前に前へ前へ進んでいる。それなのに自分は追いつけずに不便な方を選んで格好悪い人生を歩んでいるんじゃないかという焦りが出てきちゃうんですよね。でも遠回りにも価値はあると思うんです。この“ロードムービー”で表現したかったのもそのひとつ。遠回りしたら遠回りした人にしか見られない景色があって、パパパッと打てば伝わるかもしれないけれど、あえて一言伝えるために会いに来てくれたら、嬉しいかもしれないじゃないですか。


ー もしかして今はそういうことの方が嬉しかったり新鮮だったりするかもしれない。会いたいという気持ちは普遍的だから。

そうですよね。


ー普遍的という意味では「繋がっているよ この空の下 繋がっているよ おんなじ星を」という歌詞は、SNSがある今も無かった昔も関係なく、傍にいない大切な相手と繋がっていることを感じられる瞬間だなと感じました。

今はライヴビューイングがあるしバーチャルリアリティだってある。でももっと簡単になれば、この部屋で何かを装着してレディオヘッドのライヴを観られるようになれるかもしれない。それはある人にとってはとても便利で素敵なツールかもしれないけれど、それはそのツールならではの楽しみであって、それが全てではないと思いたいんですよ。勿論僕も見てみたいですよ。サメが目の前を泳いだり恐竜に追いかけられたり(笑)。でも実際に会って話してみないと分からないことはある気がするんです。例えば装着する器具にバーチャルの彼氏が映って、自分が言ったことを何でも優しく聞いてくれる。でもそれが本当に充実した人生なんですか?ってね。


ー その時は楽しいかもしれないけど、外した途端…。

そう!それを妹とかに見られて「お姉ちゃん何やってるの?」なんて言われたら恥ずかしいじゃないですか(笑)。


ー 間違いなくダッシュで逃げるね(笑)。

そういう感じってあるんですよね。確かに便利で良いけど、あえて便利なものを使わずに無駄と思えることの中に意味を見つける。僕は本を正せば歌もそうだと思うんです。衣食住を考えた時、生きていく上で歌なんて無くても生きていけるじゃないですか。


ー まあ確かに。

でも人がこれほどまでに音楽を欲する理由というのは、やはり心の充実であったり生きる意味みたいなものをみんなどこかで考えていたりするからだと思うんです。そこから派生してレコード会社やCDが生まれる。僕はバーチャルリアリティも、あくまでも根幹の喜びみたいなものから派生したひとつのアイテムでしかないと思っているんです。SNSも含めてね。それが全てと思ってしまうと、携帯電話がないと生きていけないと思っちゃうから。本当は絶対に生きていけるのに。

  YouTube

  リリース情報

高橋優
「ロードムービー」

2017年4月12日発売

-収録曲-

□ 通常盤
1. ロードムービー
2. life song
3. BLUE(弾き語り)
4. ドライアイ/メガネツインズ(高橋 優&亀田誠治)
*M4はクレヨンしんちゃん盤には未収録

□ クレヨンしんちゃん盤
※生産限定 7インチジャケット+しんちゃんコラボステッカー封入
1. ロードムービー
2. life song
3. BLUE(弾き語り)

□ 期間生産限定盤
1. ロードムービー
2. life song
3. BLUE(弾き語り)
4. ドライアイ/メガネツインズ(高橋 優&亀田誠治)
*M4はクレヨンしんちゃん盤には未収録
特典DVD
1.「ロードムービー」MV+メイキング
2. 高橋 優×林卓スペシャルBIG対談
・ハヤタクどっきりマル秘報告
・高橋どっきりマル秘報告その2?
3. 林卓デビュー曲「オレオレオーレ」MV+爆笑メイキング

ロードムービー

通常盤 4曲入りCD

WPCL-12609 / 1,200円(税抜)

ロードムービー

クレヨンしんちゃん盤 3曲入りCD

WPCL-12608 / 1,000円(税抜)

ロードムービー

期間生産限定盤 4曲入りCD+DVD

WPZL-31280/1 / 2,000円(税抜)

  インフォメーション

映画クレヨンしんちゃん 襲来!! 宇宙人シリリ
2017年4月15日(土)全国東宝系にてロードショー


原作:臼井儀人(らくだ社)「月刊まんがタウン」(双葉社)連載中 テレビ朝日系列で放送中
監督/脚本:橋本 昌和
製作:シンエイ動画・テレビ朝日・ADK・双葉社
配給:東宝

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