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高橋優、15thシングル「光の破片」インタビュー

高橋優、15thシングル「光の破片」インタビュー

August 29, 2016 12:00

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ー 案外そうなんだよね。

そうそう。ただ、全然大丈夫と思っている自分と、地方の人が見ている東京のイメージというのの差はあるんだなって。東京にいると通り魔に遭遇するかもしれないし、色々な事件に巻き込まれるかもしれない。もう少し前だと東京も下町のようなイメージで、ご近所さんに怒られて泣いて帰ってきたなんて、微笑ましい話もあったじゃないですか。「ああそこのお父さんは気難しい人だし、怒られても仕方ないよ。お前何したんだ?」みたいな(笑)。


ー あったあった(笑)。

でも今だと、隣のお父さんに怒られちゃったら、警察を呼ばれたり下手したら裁判沙汰になりかねない。そういう意味では良い方向に変わっているとは思えないですけどね、正直。リアルにセックス&ドラッグみたいな「やれればいいじゃん、金ありゃいいじゃん。」的な人たちが増えすぎちゃって、“何故お金があった方がよいのか?”という意味まで考えていると、「うわぁ、そんなこと真面目に考えているよ。」って失笑されちゃう。だから話さないんですけどね。話さないで歌にしました。


ー 最後の「歌にしました」って、説得力あるな。そこから目線を世界に向けた”誰かの望みが叶うころ”を聴くと、やっぱり考えさせられることが多いというか。

日常と非日常を歌いたかったんです。「花束とピストルならどっちが欲しい?」と訊いた時に、当然のようにピストルを選ぶ人はいると思うんです。「楽器と防弾チョッキ」だって、後者を欲しいという人、すごく多い気がしていて。だって今、世界で起きている無差別殺傷事件が、明日かもしれないし一週間後かもしれない、一ヶ月後かもしれないうちに日本でも起こりえるかもしれないから。それとは関係ないけど、日本でも実際関係ない人たちを巻き添えにする無差別殺傷事件も起きているし。そんな時代の中なら、楽器を持っていてもしょうがないと思う人が沢山いてもおかしくないですよね。


ー 残念ながら、そうだね。

オシャレな防弾チョッキとか出したら売れそうじゃないですか?防弾チョッキファッション!


ー アハハ。嫌だなぁ、そんなのが売れる世界。

でもマスクをつけるのなんてオシャレじゃないって思いきや、今はみんな普通にしてるでしょ。


ー 確かに。体調が悪くなくてもしている人や、それこそちょっとオシャレを狙ったデザインもあるし。

だから少しずつ変わってきているんですよ。ちゃんと政治家の人たちの言うとおりにファッションが動いている気がするんです、僕は。オシャレが本当に自由でアーティスティックな発想だけで動いていると思いきや、やっぱり売れるものって気候とか食べられるものとか、その時の文化とかで絶対少しずつ影響されているはずなんです。そこで日本でテロが起こってくればオシャレヘルメットとか出てきそうじゃないですか?


ー 嫌だけど、ありうるんだろうな。

確かに嫌だけど、でもそれは悪いことではないというか、必要な変化かどうかということなんでしょうね、 きっと。


ー なるほど。

今の話とはちょっとズレるけど、バッグをその辺に置きっぱなしにしておくと危ないから駄目っていうのも、勿論そういう犯罪が多いからということではあるけれど、人を信用しては駄目ということじゃないですか。


ー ええ。

でもその一方で、だれとでもどこでも…みたいに恥じらいを忘れてしまっている部分もある。だからそういう意味では破綻しているところもあると思うんです。ただ破綻してしまったからといって、それをただ嘆いたり否定するのは何も生まない。だからこの曲でそっと提示してみたかったんです。そこで「え?何言ってるの、こいつ。」となるのか、「確かに忘れかけていたけどそうだよな。」となるのか分からないけど、自分はフラットでいたいです。主流とそこにそぐえない自分というのはずっとあるので。


ー 例えば?

世田谷でみんながレアポケモンを捕まえている状況に関心して「面白そう」と思っている自分と、「うわぁ、無理」と思っている自分がどっちもいるみたいな(笑)。


ー なるほど(笑)。でも今回のシングルの内容が濃いよね。

ありがとうございます!


ー そういう中での“視力検査”。メガネツインズですね(笑)。

はい!(笑)


ー 今後、検眼の時にこの曲がテーマ曲になっちゃうこと決定だよ(笑)。

でも最近はこの黒いスプーン使わないんですよ。


ー あ、確かにそうだ!この間眼鏡作った時も、機械で全部やっていたし。

でしょ!だから最近の若い子は黒いスプーンって何のことか分からないかもしれない。でもニュアンスとしては分かるかなと。漆黒の黒いスプーン(笑)。


ー アハハ!初めて聴いたときに「このエロ妄想、中二か!」って思っちゃいましたよ(笑)。

メガネツインズでは恋愛の曲を書きたいので。高橋優としては案外恋愛ソングが少ないから、メガネツインズは僕の中で恋愛の受け皿になっている部分が大きいんですよ。


ー なるほど。いつかメガネツインズでワンマンライヴやって欲しいですね。

それは僕と亀田さんの野望です!


ー お!そうなんだ。そうそう、私考えたんですよ。 オープニングアクトが「高橋優」。

ええ!?


ー それで、会場の前でストリートライヴをやってるのが林卓!

いやいやいや、僕、何人かいなきゃいけないじゃないですか!


ー 大丈夫だよ、同時進行じゃないから(笑)。林卓から始まって、次は高橋優、最後はメガネツインズ。

なるほどね。…って、全然大丈夫じゃないし!

<一同爆笑>

でも、メガネツインズとしてのワンマンライヴは本当に目標に掲げているので、いつかやりたいです。でもその為にはメガネツインズアルバムが必要なのかなって考えたりして。


ー そのアルバム、出たら絶対欲しい!

メガネ周りのエピソードは尽きませんからね。まだまだ僕の中では色々な構想があるので(笑)。もしメガネツインズアルバムが出たらレビューとか書いてくださいね!


ー 是非是非(笑)。では最後にポップシーン読者のみなさんへ一言お願いいたします。

9月3日(土)、4日(日)に開催する【秋田CARAVAN MUSIC FES 2016】は、僕にとって初めての主催フェスです。本当に素敵なミュージシャンの方々をお呼びして、音楽の良さと秋田県という土地の魅力を最大限みなさんに感じてもらい、楽しんで頂けるフェスにしようと思っていますので、この記事を読んでいただいた皆さん、是非秋田県に来てください!『光の破片』に関しては是非この記事を読んでいただき、曲も沢山聴いてもらえたら嬉しいです。よろしくお願いします!


ー ありがとうございました!


取材・文/秋山昌未


■ 高橋優 公式HP
http://www.takahashiyu.com/

 

  リリース情報

高橋優
「光の破片」

2016年8月31日発売

-収録曲-

1. 光の破片(MXTVアニメ『orange』オープニングテーマ)
2. TOKYO DREAM
3. 誰かの望みが叶うころ
4, 視力検査 / メガネツインズ(高橋 優&亀田誠治)

光の破片

通常盤(CD)

WPCL-12418 / 1,200円(税抜)

光の破片

期間生産限定盤(CD+DVD)

WPZL-31208 / 2,000円(税抜)

  インフォメーション

秋田CARAVAN MUSIC FES 2016

会場:秋田県・グリーンスタジアムよこて(横手市赤坂字大沼沢48)
開場10:00 / 開演12:00 / 終演18:00(予定)

9月3日(土)
白神STAGE:高橋 優、チームしゃちほこ、BEGIN、ファンキー加藤、藤原さくら
鳥海STAGE:青木隆治、どぶろっかーず、福田彩乃

9月4日(日)
白神STAGE:高橋 優、家入レオ、ウルフルズ、スガシカオ、レキシ
鳥海STAGE:THE BEAT GARDEN、どぶろっかーず、はなわ

□ チケット
1日券(ブロック指定):8,640円
2日通し券(ブロック指定):15,780円
一般発売中

主催:秋田CARAVAN MUSIC FES実行委員会
企画・制作:AMUSE
特別協力:秋田県/横手市
制作協力:Intergroove Productions Inc.
運営協力・問い合わせ:キョードー東北 022-217-7788(平日10:00~19:00 / 土10:00~17:00)

□ 特設サイト
http://www.acmf.jp/2016/


風とロック芋煮会2016
9月18日(日)
福島県:白河市しらさかの森スポーツ公園
開場:8:15 / 開演8:45 / 終演21:30(予定)
http://kazetorockimonikai.jp/2016/imonyworld.html

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