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高橋優、15thシングル「光の破片」インタビュー

高橋優、15thシングル「光の破片」インタビュー

August 29, 2016 12:00

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ー あー、なるほど。お母さんね。

あまり言い過ぎてネタバレになるのはまずいけど(笑)、みんながみんな横顔を見ている。向き合っているんじゃなくね。


ー「横顔」というのは深い。サウンドでは、細かいコード変換による緩急が今まで以上に感じられました。サウンド面で大切にした点は?

とにかくキラキラさせたかった。あと「イビツな欠片たち ときには擦れ合い」というDメロでは、本当に(手をゆっくりと回転させながら)万華鏡がグルーッと回っているようなイメージになれば良いなと思ったんです。そこだけちょっと別世界にしたくて。それまではキラキラとした、それこそ夕焼けの景色の中できらめく光を意識しました。


ー 山口保幸さんが監督を務めたMV(Short.Ver)観させていただきました。

ありがとうございます!あのMVもカレイドスコープ、いわゆる万華鏡がひとつのテーマになっているんですが、山口さんと話し合いをさせてもらえたんです。


ー ということは、当初はその予定ではなかったの?

そうなんです。山口さんに全てお任せするつもりだったんだけど、どういうイメージで考えているのかお話させて頂く機会があって、僕の中である万華鏡のイメージの話をさせて頂いたら、本当に万華鏡を忠実に再現してくださって驚きました。


ー あとジャケットも色々な物たちで構成されていますね。普段優くんが使っているギター、『パイオニア/旅人』の初回限定版特典のトイレットペーパー、『BREAK MY SILENCE』のジャケット写真の拡声器などなど。優くんの私物も結構あるんでしょう?

だいぶあります。僕のジーンズやキャリーバッグでしょ、あとは…。


ー あの赤べこは?

あれは箭内(道彦)さんのだったかな。


ー 後ろに女性用のミュールとかもあったね(笑)。

あれはレーベルスタッフの私物(笑)。あれで世の縮図みたいなものを作りたかったんです。何かを象っているものたちがこの曲のテーマのひとつでもあるのかなと考えていて。だから今回の曲を象っているものも、この世界中の色々なものが合わさって出来ているというテーマで、沢山のものを寄せ集めたんです。


ー そういう物たちでタイトルを象っているのも面白いと思いました。

そう言われてみれば、あれも僕のアイデアなんだよな。本当は違うデザインになるはずだったんです。


ー そうなんだ。このアイデア、曲の意味とも合っていて良いデザインですよね。

こういうデザインを見たんですよ。でもその中にあるものをちょっと意味深なヴァージョンで表現したかったん。「え?ここは何で象っているんだ?」と思ってじっくりみたら、ちょっと怖いものだったり。よーく見ると機関銃や手榴弾みたいのがあったりするんですよ。


ー あった!

あとちょっとエロティックなものがあったり、それこそ僕の私物があったりギターがあったり。それらを「ちょっと多いな。」「今度は少ないな。」って調整しながら仕上げていったんです。


ー いいですね。それとc/wの“TOKYO DREAM”。誤解を恐れずに言えば、リアルさの凝縮度が映画やアニメのようで、歌詞を見た時に正直ゾッとしたんです。自分の住んでる東京って、こういう街なんだよな。もしかしたら自分も“そこのあなた”になっているのかもしれないって。

ああ、なるほどね!この曲のコンセプトになるようなものは、ここ近年満ちあふれていたと思うんです、みんなの周りにも。


ー ええ。

高橋優のこういう曲って古くなるって、箭内さんにも言われているんです。でもそれで良いんだ。歌い捨てていくくらいで良いんだ。それがリアルタイム・シンガーソングライターだ!って。だからこの曲も早く古くなるのかなと思っていますけどね。でも”素晴らしき日常”も“こどものうた”も古くなっていない気がしていて。    


ー 残念なことに古くなっていない。歌詞のような出来事が起き続けているという意味でね。だからこの曲の歌詞が「古いね。」と言われるようになったらいいですよね。

そうなれば良いですね、本当に。でも、こういう曲を書きたいと思う自分と、それこそ“光の破片”や”産まれた理由(わけ)”、“さくらのうた”や“明日はきっといい日になる”のように、繋がりや光を信じていたい、ポジティブなことを表現していたいと思う自分がいるんです。それはずっと変わらないんだけど、そうでありたいのにそれが綺麗ごととしか聴こえないような背景があるという。


ー はいはい。

だから光ばかり歌っていられなくなってしまう自分がいるんですよね。やっぱり良いことが多く起こっている世界に水は差したくないじゃないですか。


ー ええ。

でも実際は、水差すどころじゃない悲惨な出来事がどんどん巻き起こっている。そんな時に、愛だの希望だのばかり歌っているのもすごく違和感を感じるというか、変な気がするんです。勿論愛や希望はある。そこは信じていたいし夢は叶うと言っていたい。でもその反面で、この“TOKYO DREAM”の冒頭「大きな夢を抱いてこの街にやってきたけど 希望だの理想だのパッケージ化して金にならなきゃゴミなの」みたいな考えもある。この曲のタイトルは“TOKYO DREAM”ですが、実はこの曲で歌われていることって、東京だけに起こっていることではないんですよね。


ー あぁ、確かにそうですね。

ただ大筋としては、大きな夢を抱いて東京にやってきた人が見ている景色の話なので、その人が見ていた夢があってそれが「僕たちは いつからか 見失った」のサビへ繋がるわけです。


ー 歌詞のひとつひとつが、悪い誘惑も含めかなり現代のリアルをえぐっていて、ちょっと怖いというか。

怖く…はないんですけどね、別に。それより「何でこんなことになっているんだろう?」というのが一番の疑問なんです。僕の親もすごく心配するんですよ。それこそ0.03gの魔法が隣り合わせで待っているんじゃないかって。全然そんなことないんですけど(笑)。

 

  リリース情報

高橋優
「光の破片」

2016年8月31日発売

-収録曲-

1. 光の破片(MXTVアニメ『orange』オープニングテーマ)
2. TOKYO DREAM
3. 誰かの望みが叶うころ
4, 視力検査 / メガネツインズ(高橋 優&亀田誠治)

光の破片

通常盤(CD)

WPCL-12418 / 1,200円(税抜)

光の破片

期間生産限定盤(CD+DVD)

WPZL-31208 / 2,000円(税抜)

  インフォメーション

秋田CARAVAN MUSIC FES 2016

会場:秋田県・グリーンスタジアムよこて(横手市赤坂字大沼沢48)
開場10:00 / 開演12:00 / 終演18:00(予定)

9月3日(土)
白神STAGE:高橋 優、チームしゃちほこ、BEGIN、ファンキー加藤、藤原さくら
鳥海STAGE:青木隆治、どぶろっかーず、福田彩乃

9月4日(日)
白神STAGE:高橋 優、家入レオ、ウルフルズ、スガシカオ、レキシ
鳥海STAGE:THE BEAT GARDEN、どぶろっかーず、はなわ

□ チケット
1日券(ブロック指定):8,640円
2日通し券(ブロック指定):15,780円
一般発売中

主催:秋田CARAVAN MUSIC FES実行委員会
企画・制作:AMUSE
特別協力:秋田県/横手市
制作協力:Intergroove Productions Inc.
運営協力・問い合わせ:キョードー東北 022-217-7788(平日10:00~19:00 / 土10:00~17:00)

□ 特設サイト
http://www.acmf.jp/2016/


風とロック芋煮会2016
9月18日(日)
福島県:白河市しらさかの森スポーツ公園
開場:8:15 / 開演8:45 / 終演21:30(予定)
http://kazetorockimonikai.jp/2016/imonyworld.html

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