さかいゆう『4YU』インタビュー

February 1, 2016 20:00

ー でもこのタイミングで武井さんのことを曲にしようと思ったのは何故なんですか？

対談です。一昨年の年末に壮さんと対談をさせてもらい、やっぱり感動して彼のことを歌った曲を書きたいと思ったんです。


ー 実は個人的に、随分前から武井さんとゆうくんって、どこか似ているなと思っていて。

あ、それは壮さんも言っていました。「僕たち、似ているところがあるね。」って。


ー ハチャメチャなことをやる天才肌。でも実はすごく繊細。

でも繊細ってでも難しいですよね。格好つけているわけではないんです。自分が楽しむために、人を楽しませるために、その時出来る最大の努力を何かしらでやっているという人。


ー 分かる気がします。内田壮志さんのことを歌った“sammy”という曲は、かなりプライベートなイメージでしたが、この曲は？

“sammy”は手紙のような曲だったけど、この“SO RUN”は武井壮をみんなでシェアしたいという曲ですね。


ー 昨年のJ-WAVEウィンターキャンペーンソングであり、すでに配信リリースされている“Doki Doki”ですが、この曲は書き下ろしだったんですか？

土台になるような曲があって、このキャンペーンソングとしてアレンジし直しました。 J-WAVEがある六本木の辺りって、都心でビルが多いけど緑も多くて街の中に、のどかさがある。この曲は恋の始まりをイメージしましたが、ドキドキすることって色々なところに存在すると思うんです。


ー「君の口より喋るエクボで」という歌詞が良いですよね。

その部分は僕も気に入っています。生きていても誰の役にも立っていないってネガティブに考えちゃう人がたまにいますが、例えばこの歌詞みたく、彼女が笑うだけで彼氏にも笑顔を与えている。その彼氏というのは地球上の一部だから、そう考えると彼女は救世主なんですよ。何かを救っているわけですから、誇らしく思って良いと思うんです。


ー なるほど。

東京って怖いイメージがあったけど、やっぱり人と人との繋がりだし、実際に住んでみるとそこには人と人との触れ合いがある。結局幻想だったり取り越し苦労だったりするんですよね（笑）。人は過去か未来のことでしか悩まないから、今にドキドキして楽しく生きようという気持ちを込めた曲です。


ー 今作では愛をテーマにした曲がいくつかありますが、そういえばゆうくんの恋愛観ってどういう感じなんだろうと思って。

確かにそういう部分って、曲を書く時にあまり出さなかったな。ただ、経験うんぬんじゃなく、“ジャスミン”の歌詞とかは本気でそう思って書いていますし嘘はない。でも恋愛観とかに興味がないのかも（笑）。


ー それは恋愛に興味がないというわけでは…

ない！（笑）そうじゃないけど、恋愛の話をすることがあまりないかも。


ー じゃあどういう恋愛が良い？

ナチュラルに惹かれ合う恋愛。気がつけばいつの間にか一緒にいるということが、過去を振り返ると多いかな。「そういえば最近よく居るけど何で？」って。で、「何でじゃないよ！」って怒られるんだけど、でも笑っている人が一緒に居られる人なのかな。


ー それって、“愛は微熱”みたいですね。

あぁ、そうですね。この曲は、恋と愛の違いを自分なりに頑張って書いた（笑）。


ー 歌詞からは物語性の高さを感じましたし、サウンド面では特にAメロの憂いが少し新しく感じました。リリースされた楽曲には珍しいアプローチなのかなと。

確かにそうかもしれません。その時に表現したいことを出すという意味では、深く考えてというより、直感的かもしれないですが。


ー あと“下剋情緒”というタイトルはユニークですよね。このタイトルや歌詞の発想はどういうところから？

お金をテーマにした曲にしようと思ったんです。のし上がる＋音楽＝フランク・シナトラみたいなイメージに行き着いて、シナトラのような王道のジャズが出来たら良いなと思ったんです。4ビートも初めてだったんですけど挑戦してみました。ハーモニーとかは若干R&Bテイストですけどね。


ー「命尽きるまでの暇つぶし」という歌詞が深いですよね。

それはいつも思います。「あなたにとっての人生って何ですか？」と問われた時に「人生暇つぶしです。」って言えたらカッコいいですよね。僕のキャラじゃないかもしれないけど。だって基本的につまらないじゃないですか、ずーっと好きなことをしていないと。好きなことが出来ないのなら、仕事を好きになるしかないと思うし、一生懸命にやっていると好きになる。「いや、好きじゃないですよ。仕事って我慢してやるものだから。」って言っていたら、どこかで我慢の限界が来て爆発しちゃうし。それなら好きになる方法を考えるわけです。僕は音楽を作ることが一番好きだから、極端なことを言えばそれ以外は何もやりたくない。だから周りの人がその手助けをしてくれてる。音楽さえやっていてご飯食べれたら良いですよね。毎日呑んでセッションして。でもそういう中で、音楽を仕事にして、ある程度の緊張感を持って働いているのも楽しいですし、それが好きになったので、それが「暇つぶし」です。


ー 最高の暇つぶしですね。でもこの曲を聴いた時、椎名林檎さんと一緒に歌ってもらいたいと思っちゃいました。

マジですか！？想像したことなかったな。椎名さんとは以前、富田ラボさんの“この世は不思議”という楽曲でご一緒させて頂いたことがありました。


ー そうでしたね。でもこの曲は視点が面白いですよね。

歌詞も、全てが自分の思っていることではないんです。でも音楽ってそれが出来るんですよ。こう思っている自分がいるけど、明日には変わっているかもしれないとか。真実ではなくてもそれをひとつの「像」として作って、エンターテインメントとして提供するってすごく楽しいですよね。自分自身、歌詞によって教えられることもあるから面白くて。同じドブ川の中に居るのに、星空を見つめている人もいれば、最低な状況だと嘆く人もいる。それを言葉に、歌詞にした時に何かが生まれる。


ー 確かに同じ状況でも、人によって全然違う面で物事を捉えることって、結構ありますからね。言葉に力って凄いし面白い。

そう。よく身を削っているって言うじゃないですか。


ー 言いますね。

でも、身は削っていないんですよね。だってこれを書くことで、誰かからツネられるわけではないじゃないですか。
 

『4YU』発売記念モールツアー2016

□ 愛知県
2016年2月7日（日）1部13:00～START / 2部15:30～START
イオンモールナゴヤドーム前 1F セントラルコート

□ 静岡県
2016年2月11日（祝・木）1部13:00～START / 2部15:30～START
イオンモール浜松市野 1F シンフォニーコート

□ 茨城県
2016年2月13日（土）1部13:00～START / 2部15:00～START
イオンモールつくば 1F ウエストコート

□ 埼玉県
2016年2月14日（日）1部13:00～START / 2部15:30～START
イオンレイクタウンmori 1F 木の広場

□ 広島県
2016年2月21日（日）1部14:00～START / 2部16:00～START
イオンモール広島祇園 1F エキチカコート

□ 福岡県
2016年2月27日（土）1部13:00～START / 2部15:30～START
イオンモール香椎浜 1Fセントラルコート


さかいゆうTOUR 2016 “4YU”

6月17日（金）札幌・cube garden
6月21日（火）愛知・名古屋CLUB QUATTRO
6月28日（火）高知・X-Pt
6月29日（水）大阪・Zepp Namba
7月01日（金）福岡・DRUM Be-1
7月03日（日）東京・昭和女子大学人見記念講堂