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さかいゆう『ジャスミン』インタビュー

さかいゆう『ジャスミン』インタビュー

October 19, 2015 18:00

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ー ギリギリって(笑)。

結構少ないんです、僕。だから脈略なくいきなりぶっ飛んだりして。というのは、メロディに合わせて歌詞を書いているから。だから他の人は理解が出来ないんですよ。「何でこうなるの?意味が分からない。」って。でも僕は、「意味が分からなくて何が悪いのかな?」って、正直に思ってしまう。でも「人に聴いてもらうのにわざわざ意味が分からなくする必要はない。」と方向を指し示してくれる人がいるから、僕も納得するんです。歌詞を読んだり書いたりするのが好きな人たちが僕の周りには居て、ブレインとしてそういう人たちにアドバイスをしてもらいます。メロディやサウンドメイキングって理屈じゃないんですよ。だって皆無な空間にメロディや声色というものを放り投げるわけだから。でも言葉は「寂しさ」って言ったら、その「寂しさ」を放り投げた時に「寂しさ」に対するみんなのイメージがあるわけじゃないですか。


ー そうですね。

だからプロとして当たり前かもしれないけれど、毎回全力で歌詞を書いています。本当に心を込めて、自分が思っていることを誠実に書くしかないなと思って。メロディとパッケージする時、当然歌詞とメロディが合っていた方が良いじゃないですか。そこを無視すれば年間50曲くらいは出せますけどね(笑)。


ー アハハ。

でも難航するのは「これじゃ駄目だ! これじゃ駄目だ!」って試行錯誤を繰り返すからなんです。でも今回、“ジャスミン”は今迄で一番良いものが出来たと思います。


ー 歌詞にある「失望や挫折」。これはゆうくん自身感じることが多かった?

結構その繰り返しですけどね、僕は。それはCDがどれ位チャートを賑わすかというような外面的なことではなく、もっと内面的なこと。人って、他人に話すとバカバカしいと思われる程に小さいことに傷ついたりするでしょ?    


ー します!

言葉ひとつ発することって、気持ちをひとつ軽くするじゃないですか。少なくとも僕は歌詞に書くと軽くなるんです。だからみんながみんな軽くなれるとは思っていないけど、その歌詞を見た誰かの気持ちが軽くなれば良いなとは思います。


ー 以前『さかいゆうといっしょ』を聴いた時に、ゆうくんは先輩後輩を含んだ音楽仲間に恵まれていると感じました。それは勿論ゆうくんの才能や人柄がそうさせるんだろうけど。だから恋愛じゃなくても「心の合鍵」を持っている人っているのかなって。

そうですね。人には色々な部屋があるから。自分しか入れない部屋もあるし、自分も入れない部屋もある(笑)。「誰が居るんだ?この部屋には。ゴソゴソ音はするけど。」みたいな。


ー 怖いよ!猫だったら良いけどね(笑)。

そうそう(笑)。


ー c/wの“WALK ON AIR”を聴いた時、両A面でも良いくらいにこの曲もキャッチーで、良い曲だと思いました。

ありがとうございます。でも正直、両A面でもc/wでもどちらでも良いんです。だって全てが僕の子どもだから。


ー きっとゆうくんはそう言うだろうと思った!勿論アルバムで活きる曲というのがあれば、タイアップのシングル曲というものもあるけど、それを除けばゆうくんはシングルであろうがアルバムであろうが、そこに区分けは無い気がしていて。

そうそう。


ー それだけゆうくんの音楽はクオリティが高いと思うんです。辛辣な言い方をすれば、シングルは良かったのにアルバムは…とか、サビはキャッチーなのにバースはつまらないとか、そういう音源はありますからね。勿論個人的意見ですが。

多分あるでしょうね。僕が個人的に買う音楽は、最初から良いと分かっているものが多かったりJAZZだったりするのでそこから何かしら学ぶものもあるけど、秋山さんは職業柄沢山の音楽を聴くだろうから、そういうことがあるかもしれないですね。


ー そうですね。勿論その逆も沢山あるけど。個人的には今年、ずっとD'Angeloを聴いていました(笑)。

D'Angeloの新しいアルバムは面白いね。


ー『Black Messiah』。

そう。あのアルバムの面白いところって、『Voodoo』よりマスタリングのスケールが小さくなっているところかなって思っていて。


ー そうなんだ。

『Voodoo』は密室でやっているけど、ダーン!って広がりがあるサウンドだった。それに対して、『Black Messiah』では音量も抑えてる。


ー あー、それは確かにすごく感じました!

「あれ?これはわざとやってるのかな?」ってね。もうワーッてやるのは嫌なのかと思いましたよ。メロディが良い曲のイントロをわざと長くしたり。「これいらないんじゃない?」って思うけど、やっぱりアルバムで聴くと納得出来る部分もあるし、今はここに行き着いたのかって感じました。


ー D'Angeloといえば、ゆうくんもJAMNUTS時代にカヴァーアルバムでD'Angeloの曲をプレイしていますよね。

ええ。JAMNUTSの頃で10年前のことを10年後にやっている感じでした(笑)。D'Angeloは今聴くとニューアルバムも良いと思うけど、個人的には『Brown Sugar』がやっぱり良かった。曲も良ければ演奏も良い。


ー なるほど。

でもやっぱりセンスが凄いですよ、D'Angeloは。センスなんて鍛えられないですからね。才能だから。


ー 努力でどうなるものじゃないから。

そうなんです。こればかりは増やすことが出来ないから。でもだからこそ、みんな努力するんですよね。色々なミュージシャンの曲を聴けばセンスが向上するかと言えば、そうではないじゃないですか。


ー 確かに。

色々な人を聴いて、才能あると思った人がいた時はその人を起用するんですよ。それがQuincy Jones。


ー そうか!

出会うべき時に出会った人が良かったと思うし、多分とてもクレバーな方なんでしょうね。雇われているギタリストも、自分のソロをやってもつまらない。でもマイケル(Michael Jackson)とクインシーという組み合わせの下に天才ミュージシャン達が集まって、すごい緊張感を持って、限られたキャンバスの中に色を塗るから凄かった。たまにD'Angeloみたいに色々な楽器を弾ける人もいるけれど。『Black Messiah』の“Sugah Daddy”、イントロのリズムは、JAMES GADSONっていうドラマーの足の音らしいですよ。

  リリース情報

さかいゆう
「ジャスミン」

2015年10月21日発売

-収録曲-

CD(通常盤・初回生産限定盤共通)
M1. ジャスミン
M2. WALK ON AIR
M3. 接吻(ORIGINAL LOVEカバー)
M4. ジャスミン(backing track)

DVD(初回生産限定盤のみ)
M1. 薔薇とローズ with Little Glee Monster
M2. How Beautiful with土岐麻子
M3. シロクジwith KOHEI JAPAN
M4. Magic Hour with RHYMESTER
M5. 闇夜のホタルwith日野皓正

※初回生産限定盤のみ、「さかいの湯 Vol.3 "さかいゆうといっしょ" スペシャル」より、日野皓正、RHYMESTER、土岐麻子、 KOHEI  JAPAN、Little Glee Monsterとのコラボレーションライブ映像5曲を特典DVDとして収録。

ジャスミン

初回生産限定盤(CD+DVD)

AUCL 187~8 / ¥1,900(税込)

ジャスミン

通常盤(CD)

AUCL 189 / ¥1,300(税込)

  インフォメーション

「ジャスミン」発売記念 全国五大都市リリースイベント

□ 東京都
2015年10月20日(火)START/18:00
会場:池袋サンシャインシティアルパB1噴水広場

□ 大阪府
2015年10月24日(土)START/17:30
会場:あべのキューズモール

□ 愛知県
2015年10月25日(日)START/14:00
会場:アスナル金山 明日なる!広場

□ 北海道
2015年10月31日(土)START/14:00
会場:HMV札幌ステラプレイス 店内イベントスペース

□ 福岡県
2015年11月1日(日)START/14:00
会場:アミュプラザ博多 3F サテライトスペース


ワンマンツアー:「さかいゆう TOUR 2015」

11月30日(月)福岡 DRUM Be-1
18:30 OPEN / 19:00 START

12月2日(水)大阪 サンケイホールブリーゼ
18:30 OPEN / 19:00 START

12月7日(月)愛知 名古屋CLUB QUATTRO
18:00 OPEN / 19:00 START

12月10日(木)北海道 cube garden
18:30 OPEN / 19:00 START

12月19日(土)東京 中野サンプラザホール ※ファイナル
16:30 OPEN / 17:00 START

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