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半崎美子、ニューシングル『母へ』インタビュー

半崎美子、ニューシングル『母へ』インタビュー

May 6, 2019 12:30

半崎美子

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ー たしかお芝居も少しされていたんですよね。

中学の頃に演劇部に入部したんですが、やっぱりすぐ辞めて…(笑)。でも人前で何かを表現することに憧れを抱いていたんです。その後は2012年8月にミュージカル『不思議の国のアリス~冒険者たちの歌~』に主演して劇中歌全曲の作曲を担当したことがあるんですが、演技はそれ以来です。


ー 制作サイドからお母さんのイメージや演技について要望はあったんですか?

いえ、意外と委ねて頂きました。


ー 東京でも早く観たいです!

嬉しい!是非観てもらいたいです。


ー カップリングに収録された「心の活路」は、NHK『ラジオ深夜便』4月〜5月度「深夜便のうた」の書き下ろし。先日、半崎さんが『ラジオ深夜便』にゲスト出演されたのも聴かせて頂きました!

ありがとうございます!


ー 楽曲自体勿論素晴らしいですが、深夜の時間に聴くとまた更に良いんですよね。

私自身も聴いていてすごく感じました。あの深夜の時間帯ということや、前後の流れ、トーンがある中で「心の活路」が流れた時に…なんて表現して良いか分からないけど、昼間とはまた違って聴こえました。ラジオ自体が元々パーソナルな媒体だと思うんです。ただ、それ以上に何か一対一みたいな感覚というか、語りかけるような感覚がありましたね。


ー「明日の続きはわざと忘れて」の<わざと>という部分が好きです。

夜から朝の境界線って曖昧じゃないですか。そんな中で明日が早く来て欲しい人、明日が来ないで欲しい人ってそれぞれいると思うんです。そういう色々な人たちに対して、自分なりに歌を届けたという想いでこういう歌詞が出てきました。


ー 歌詞の着想は今おっしゃられた、夜から朝の境界線というところからでしょうか?

そうですね。必ず一定のリズムで朝は来るんですが、例えば明日お別れしなければいけない人もいるかもしれないし、逆に明日やっと会える人がいるかもしれない。病を抱えている方やお仕事のこと、ご家族のこと、あらゆる事柄において明日という立ち位置は違うけど、私はそこに希望を持ちたいという気持ちが常に根底にあるので、「明日」という言葉がつく曲が多いんです。


ー なるほど。

だから、深夜の時間帯に寄り添い、自分なりの活路を見いだせるような歌を書きたいと思ったんです。それに自分自身も今、HBCラジオ(北海道放送)で「ハンザキラジオ」(毎週日曜 朝10時~10時半)という番組を担当させて頂いていますが、色々なメッセージやお手紙を頂くんです。「病院で半崎さんの歌をずっと聴いています」とか「介護をしながら聴いています」とか、本当に様々な生活の形の中で私の曲に触れてくれている方がいる背景を知りました。是非そういう方々のためにもこの曲を届けたいです。

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ー 更に、BSテレ東の新番組『カンニング竹山の新しい人生、始めます!』の挿入歌「歓びのうた」は、打って変わってゴスペル調。でもアレンジはすごくポップで大好きです!

嬉しい!


ー 昨今、親による虐待やネグレクトのニュースを耳にすることも多いですし、望まれて生まれてきたのに最悪の結末を迎える子供たちや、悲しいかな望まれずに生まれた子供がいるのも現実だと思います。だからこそ命の尊さを感じるこの曲は、決して綺麗ごとではなく、色々な人たちに「こうあるべきなんだ」と思い出してもらいたい。そう個人的にも思ってしまいました。

まさにその通りで、そうでなければいけないし、そうあるべきだという私自身の祈りや願いを込めました。実際にそういう施設に歌いに言って色々なお話を伺っていますが、生まれてくる命というのは等しく、愛おしくあるものだと思うんです。


ー 当然ですが、「心の活路」とは声の表現も違うじゃないですか。

確かに。


ー「心の活路」では、私が半崎さんの歌を初めて生で聴かせて頂いた時に感じた、大地の力強さや、それこそ母親のような包容力を思い出したのですが、「歓びのうた」ではもっと光を放つようなパワフルさが魅力的でした。歌の表現で重きをおいた点は?

ああ…実はそういうことを考えたことがなくて(笑)。


ー ということは自然にということですか?

自然にですね。ただ結構曲によって歌い方が変わると言われることは多いですね。多分自分が作った歌詞や、歌の意思が反映されて、自然と歌い方が変わっているのかもしれません。ただ、もしあるとしたら例えば「心の活路」なら寄り添いたいとか、背中を押すというより擦る感じみたいなもの。それを意識して歌っているわけではありませんが、あえてイメージするならそういう感じかな。「歓びのうた」は私の強い願いみたいなものが、歌いながら力強さや揺るぎないものとして出ているのかもしれません。


ー この曲をもしライヴで会場全員が歌ったら感動するだろうと勝手に想像しちゃいました(笑)。

いやー、それ良いですよね!!この曲は本当に大合唱したいです。心をひとつにして歌いたい!


ー まさにゴスペルですよね。

そうですね。みんなで手を叩きながら、生まれてくる歓び、生まれてくれた歓び、世の中に対しての感謝というか、人間だけでなく生きとし生けるものすべての命を尊ぶみたいな意味合いで、みんなでそれを歓び合えるような合唱が出来たらすごく素敵ですね。


ー 是非聴いてみたいです!それと今作の発売記念としてイオンモール×半崎美子【半崎美子さんと一緒にみんなで作ろう「お母さんに贈るうた」キャンペーンがスタート!】が現在(取材時)実施されていますが、色々な方からエピソードが寄せられているんじゃないですか。

そうなんです。沢山頂いているどのエピソードもすごく泣けてしまって。当たり前ですがそれぞれお母さんとの思い出エピソードが無数にあると思うんです。ただ多分、今回のような機会がないと、改めてわざわざ思い出したりしないじゃないですか。


ー ええ。

そこで母親を想って書いてくれたそれだけで私はすごく嬉しかったんです。そこには10歳未満のお子さんが書いてくれた可愛いエピソードもあれば、東日本大震災の時に生まれたお子さんからのエピソードもありました。また年配の方から、もう亡くなられたお母さんへの想いやエピソードが丁寧に書かれていたり。10人いたら10人だけの思い出があるので、私自身きちんと歌にできるか悩み中です。


ー それだけエピソードが多いと悩みますよね。
   
そうなんです。本当にリアルなものだから、エピソードをそのままお母さんに伝えたらすごく喜ぶだろうなと思っちゃうくらいでした。自分もそうですが、今回の企画がひとつのきっかけとなって、その後お母さんと話した人もいたかもしれませんよね。


ー そうですよね。

私が曲に出来るエピソードは限られているかもしれませんが、 そう考えると こういう機会があって良かったなと思います。


ー この曲は『母へ』発売日の5月8日にキャンペーンページで公開されるそうですが、この曲含め、今作をライヴで聴くのが楽しみです。

是非多くの皆さんにも聴いてもらいたいです。


ー ありがとうございました。


Text&Photo:秋山雅美(@ps_masayan

※半崎さんの崎は立つさきです。


■ 半崎美子オフィシャルHP
https://hanzakiyoshiko.com/

Information

Release

半崎美子 4th シングル
「母へ」

2019年5月8日発売

-収録曲-

□ CD ※特別盤、通常盤共通
01. 母へ
02. 心の活路 ※NHK「ラジオ深夜便」4月〜5月度 深夜便のうた
03. 歓びのうた ※BSテレ東「カンニング竹山の新しい人生、始めます!」挿入歌
04. 歓びのうた 合唱ver.
05. 歓びのうた 合唱ver.カラオケ

□ DVD ※特別盤のみ収録
「明日を拓こう」発売記念コンサート〜2018 北海道からどんぶらこ〜海越え国越え明日越えて〜(2018年11月4日(日) 東京国際フォーラム ホールAを収録。)

01. 稲穂
02. 生まれる前から
03. ふたりの砂時計
04. お弁当ばこのうた〜あなたへのお手紙〜
05. 空の青
06. 深層
07. 永遠の絆
08. 大阪恋時雨short ver.
09. 母へ
10. 明日への序奏
11. 種
12. 明日へ向かう人
13. 愛のどんぶら歌
14. 天国3丁目
15. サクラ〜卒業できなかった君へ〜
16. 明日を拓こう
17. あの海に帰りたいなら
18. 道しるべ
19. 感謝の根

母へ

特別盤(CD+LIVE DVD)

CRCP-10425 / ¥3,889+税

母へ

通常盤(CD)

CRCP-10426 / ¥1,111+税

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