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【レビュー】松室政哉『春のうちに with The Songbards』

May 8, 2024 10:30

松室政哉

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【レビュー】松室政哉『春のうちに with The Songbards』

松室政哉が、2019年から不定期で開催してきた対バン企画“LABORATORY(=実験室)”。そこから派生する形で、様々なアーティストとコラボレーションをしていく企画が昨年11月よりスタートし、第1弾「ホットミルク feat.井上苑子」、第2弾「LOVEなシーン with BRADIO」とリリースされたが、第3弾の今回コラボするのはThe Songbards。タイトルは「春のうちに with The Songbards」。

詞曲からアレンジに至るまで何度もキャッチボールを繰り返しながら完全共作で制作された本作は、過ぎゆく春に残してしまった心情を綴ったラブソング。The Songbardsのバンドサウンドに、松室と上野のどこか憂いのあるボーカル、松原と岩田のコーラスが重なり、切なくも心温まる楽曲に仕上がっている。

松室はThe Songbardsについて「唯一無二の空気」と語り、The Songbardsは松室を「ライブで共演するたびに感じる自分たちにはない魅力」と語っている。また、普段メンバーでのコライトが基準のThe Songbardsだが、メンバー以外との制作はいつもとは違うピントの合い方を感じてとても刺激的だとも語っている。コラボレーションは今まで数多くのアーティストが行ってきた。しかし場合によっては一方のアーティストカラーが出すぎている場合もある。キャッチーなサウンド作りに定評のある松室と、UKロックをルーツに持つThe Songbardsの今回のコラボは、互いの魅力がバランス良く織り込まれており、気負いなく楽しめる1曲となっている。

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