【レビュー】milet『Walkin' In My Lane』

フジテレビ系木曜劇場『やんごとなき一族』 の主題歌「Walkin’ In My Lane」は、4月29日（金）よりすでに先行配信されており、Spotifyではすでに再生回数が115万回を越えている。脚本や原作漫画を読んで書き下ろされたこの曲は、困難に立ち向かう主人公に寄り添い、誰もが持つ“孤独感”という暗い部屋のカーテンを開けて朝日を送り込んでくれる。＜誰もが同じかな 一人ぼっち同士逆らってこうぜ どうせ期限付き life timeを飽きるまでwhy don't we slip away＞と言って。高いメッセージ性を重厚に表現するのではなく、爽快なサウンドとハッと気づかせてくれる歌詞、milet特有のネイティブな英語と、日本語の組み合わせでポップに仕上げている。c/wにはmiletがデビュー前、彼女の曲作りには欠かせないTomoLow氏と出会った頃に作った「Love When I Cry」も収録。なんと心地良いフューチャーポップだろう。リアレンジは施されているものの、これでもかと肩肘張った感じがしない柔らかさ、言い換えれば初々しさ感じ、個人的にも好きな曲だ。miletと言えば東京2020オリンピックの閉会式で熱唱パフォーマンスを披露し、その歌唱力や表現力の高さが話題となった。英詞のみで綴られたM3の「My Dreams Are Made of Hell」は、まさに「Walkin’ In My Lane」や「Love When I Cry」とも違う表現力で、SiaやAnne-Marie、Billie Eilishのエッセンスや、洋楽に対して造詣が深いmiletらしさをたっぷり感じられる曲だ。