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映画『岸辺露伴は動かない 懺悔室』高橋一生と渡辺一貴監督が感謝の再登壇!

June 5, 2025 23:00

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映画『岸辺露伴は動かない 懺悔室』高橋一生と渡辺一貴監督が感謝の再登壇!

原作者・荒木飛呂彦のラフスケッチを特別公開!【原作アレンジ】の裏話から、SNSに届いた質問へ回答するファンとの交流まで、4週連続でも初だしエピソード満載の大ヒット御礼アンコール舞台挨拶を実施!

公開後の大ヒット記録更新を受け、2週連続で舞台挨拶が行われた本作。身近なところからも反響が漏れ伝わってきていると話す高橋は「どんな評価であっても、注目されて足を運んでいただいている事実だけでもうれしいです」と笑顔で劇場を埋め尽くす観客たちへ語り掛け、まだまだ話していないことがたくさんあると前置きをして舞台挨拶はスタート。

映画オリジナルのエピソードを追加し、実写化不可能と言われていた「懺悔室」をシリーズ史上最大のスケールで描き出す本作。渡辺監督は実写化にあたって思いもしなかったことが起きたと切り出すと、本作では原作者の荒木飛呂彦先生から具体的なアイデアをもらい、原作エピソードをアレンジしたこととびきりの裏話を披露。荒木先生直筆のラフスケッチをスクリーンに映し出して解説するというファンには嬉しすぎる貴重なトークが繰り広げられ、ネタバレしすぎないよう細心の注意を払わなければならない解説に少し戸惑いながらも渡辺監督は「水尾は原作とは違う死に方をするのですが…」と語り始める。荒木先生からは『不幸な死に誘われるように死んでほしい。思いもしなかった不幸が重なって死に至ってほしい』というお題をもらい、構想を練っていたところに「こんなのはどうだろう?」と手描きのアイデアが届き「(荒木先生のアイデアの)エッセンスを汲んだ最期にさせていただいています」と明かした。荒木先生からアイデアが届くというシリーズ初めての出来事に「実写を始めたころは想像もしなかったこと。ただただ幸福」と感激といった様子の高橋の言葉に、渡辺監督も「荒木先生から(アイデアを)いただくこと自体に重みを感じました」とうれしそうに報告していた。ラフスケッチを見つめ「荒木先生の描写でも観たい!」と願望を口にした高橋。漫画になれば「すごくホラーで残酷な感じになるんだと思うとワクワクします」と目を輝かせ、漫画と実写で描くことでの効果について「荒木先生の中でしっかりあるんだろうな」と想像する場面も。

タッグを組んで6年目となる高橋と渡辺監督。お互いの印象の変化については「ずっと変わっていない」と答えた高橋。「一貴さんが見せたいもの、画で見せたいものを感じられるから、言葉は多く必要ではない。もちろん直接的に言葉を伝えることは必要だけど、演出で言葉を投げかけてくれる。だから僕はお芝居で返す。という形で6年続けられたのはよかったなと思っています」と満面の笑みで伝えた。6年も経ったとは全く感じていないという渡辺監督は「毎回、露伴先生へのアプローチが変化しているところを目の当たりにしている。一生さんを知っていくというより、知らないことが増えていくといった印象。謎が深くなっていくところはあるかもしれません」と回答。高橋の新たな露伴の表現を見るたびに「こういう一面があったんだというのを毎年、お芝居でお返事いただく感じ。それを見逃さずに食らいついていくという感じが続いています」とここまでの歩みと関係性に触れていた。その具体的な例として挙げたのが【露伴の地団駄】。「これは、取材などでもお話しているのですが、僕も(露伴の表現として)想像していなくて。でも、露伴って(こういうこと)するよねってなる。6年間、一生さんの中に染み込んできたものが、あのシチュエーションで出てきたことがうれしくて。僕はゲラゲラ笑っちゃいました。露伴、するよねというところが、一生さんが積み重ねてきたものから出てきて演じていらっしゃった感じです」と予想もしなかった表現が生まれたエピソードを披露していた。

イベントでは公式SNSで「#岸辺露伴に質問ッ」というハッシュタグで募集した質問に答えるコーナーも。<ヴェネツィアでの撮影中にあったハプニングは?>の質問に「食事の時間がすごく大変だった」と切り出した高橋。撮影中はイタリアと日本のスタッフ、キャストが一緒にレストランで食事をとっていたそうで、渡辺監督も「アピールしないと飯が来ない!」と高橋に続き思い出し笑い。積極的に食事をとりに行かないと、テーブルが空いたままだったとも補足したが、そんな光景こそが幸せな時間だったと振り返った高橋は「初日から。同じ釜の飯を食っていると感じたし、みんなが一緒にご飯を食べているところを見るのが幸せでした」と優しい笑みを浮かべていた。渡辺監督は後半に登場するオペラのシーンの撮影を挙げ、「オペラなので喉が大事。現地キャストの方からは最初1回しか本番をやらないと言われていて」と状況を説明。一発撮りしか許されないような環境だったはずなのに、「歌い出したら気持ちよくなったのか、もう俺たちを撮らないのかって言われて(笑)。結局数回撮らせてもらいました」とうれしい誤算があったとニヤリ。ヴェネツィアの人々との交流があってこそ完成した本作だが、高橋はその経験を経て「最初はフラットに見えるけれど、コミュニケーションを重ねると人柄が出てくる。とても陽気で前向きな方たちで本当にすばらしい!」とスタッフ・キャストの仕事への向き合い方に感心したとも話していた。

<幸福だと思うときはどんなことを考えますか?>との質問には、高橋は「とにかくおすそ分けしなきゃ!って思います。幸福が訪れたら、独り占めしちゃうとバランスが崩れるような気がするので」と回答。渡辺監督は「最後の京香の言葉に尽きるな」と、映画を観て答えを見つけてほしいとも語っていた。

最後の挨拶で渡辺監督は「6年かけてやってきたことが間違っていなかったんだなと、皆様からの反応をいただいて、ホッとしているところです。またお会いできる機会ができるかもしれないし、できないかもしれないし。でも、できるように応援していただければと思います」とさらなる応援をリクエスト。高橋は「公開から4週にわたってたくさんの方に足を運んでいただいていること自体が大きな真実」と感謝。「幸福」と「絶望」が大きなテーマとなっている本作について「観る時間、観る背景によって捉え方が違ってくる作品。1度観ただけでも心の中に何か残ってくれればと思いながら、ヴェネツィアで撮影を重ねていました。僕らの足跡を見守ってくださってきた方に、ヒットという形でこういう場を借りてご挨拶でお礼ができることに感謝しています。しっかりとヴェネツィアの世界に浸ってください!」と呼びかけ、大きな拍手を浴びながらステージを後にした。

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