⼭村隆太(flumpool)、杉野遥亮もタジタジなツッコミ?映画『⾵の奏の君へ』完成披露舞台挨拶
June 2, 2024 15:00
flumpool
Flumpoolの⼭村隆太(Vo.,Gt.)出演の映画『⾵の奏の君へ』が、6月7日(金)全国公開される。その公開を記念し6月1日(土)東京・新宿ピカデリーにて完成披露上映会と舞台挨拶が行われた。上映前の舞台挨拶では、松下奈緒、杉野遥亮、池上季実⼦、⼤⾕健太郎監督と共に、山村も登壇。
役者経験自体はあるものの、映画は今作が初の山村。自分の人生をかけて役へ向き合ったと言い「人と人がぶつかったり寄り添ったりするのは、決して怖いことじゃないということを伝えてくれる映画」と、この映画の魅力を語った。
大谷監督が、日本デンマーク映画祭2024(Japan-Denmark Film Festival 2024)にて今作が「観客賞」を受賞したことを発表すると、会場からも大きな拍手に包まれた。
現場であまり山村と話をしなかった杉野は、結果的にその距離感が良い形で映画に反映されているかもしれないと語る。それに対し、山村は「僕は結構仲良くなりたかったんですけど(笑)」と軽く会場の笑いを誘いつつ、主人公を巡って揺れる兄弟の関係を考え、そうしたんだろうとフォロー。しかしそれに対して杉野が気持ちを伝えようとすればするほど言い訳的な感じとなり、会場は更に笑いが湧き上がり楽しいムードへ。
今回、山村が演じた“真中淳也”は、夢に破れて好きな人からも逃げてきた、どこか素直になれない人物。山村は、どこか自分と重なる部分があると言うが、プロの役者勢を前に演技への不安があったとも言う。しかし「バンド(flumpool)の活動休止で、音楽という夢を諦めそうになった時があったんですけど、プロデューサーにその時の経験をそのまま使ってくださいと言われたので、“あ、それなら自分にも出来るかも”と思いました」と、演技への突破口を見出したエピソードにも触れた。そんな山村が「俳優もやりたい」ではなく「俳優をやりたい」と言ったことで監督は「僕も遠慮なしに、“監督”と“俳優”として向かい合って、どうやって役を演じてもらうか本当に真剣に話し合った」と当時を振り返った。
そして主題歌「いきづく feat.Nao Matsushita」は⼭村隆太が作詞、同バンドの阪井⼀⽣(G)が作曲を担当。松下とflumpool は、それぞれ別のレーベルに所属するアーティストだが、この映画ならではのコラボで、⼭村と松下のデュエットが実現した。
今まで主題歌を手掛けたことはあるものの「自分の人生の反映させた、自分の魂を宿らせたこの映画で曲を書くとなると、熱量も一番高くなりましたね」と、山村は楽曲への思いを語った。山村と松下は元恋人同士という設定だが同じシーンも少なく、ましてや笑い合うシーンもなかった為、初めて主題歌を聴いた松下は「これでピリオドをちゃんと打てたのかなというようなメッセージが込められていたんで、私はすごく感動した」と語り、更に、「この主題歌があって映画が完成した」と想いを伝えた。
また、杉野が演じる“真中渓哉”は、青江里香(松下)や兄・淳也(山村)へ憧れに近い気持ちを抱いているという設定ということで、「みんなが憧れている人や物」を紹介。
松下がフリップに書いたのは山村の名前。「面と向かって言うのも恥ずかしいところがあるんですけれど……」と言いつつ、「アーティストであり、芝居もし、この主題歌の言葉をこれだけ色々な想いで書かれるという才能豊かなところが憧れるなと思って、良いと思って、素敵と思って書いたんです」と理由を話すと、山村は恐縮しつつ自分が「雑談力のある人!」が書いたことを恥ずかしく思いつつ、「更に犬って何ですか、それ!」と、杉野のフリップに書かれた「犬」にツッコミを入れ、会場も大爆笑に。
杉野は、自由に生きる犬に対して人間はどうしてそういう風に生きられないのかと感じていたようだが「深いのか浅いのかが良くわからない!」と松下。絶対になにか言われると感じていた杉野は「だからあんまり書きたくなかったんですが。こんな風になった嫌だなと思って……」と恥ずかしそう。だが山村は「控えめに書いた時の大きさじゃないけど」と、フリップいっぱいに書かれた文字へ更にツッコむ。池上や監督もその様子を微笑ましく見守りつつ、作中とは違い、笑いが耐えない3人だった。
「いきづく feat. Nao Matsushita」は、6月5日(水)に配信リリースが決定。
また、flumpoolは現在、デビュー15周年を記念した約3年ぶりとなる全国ツアーを開催中。ツアーは後半戦を迎えており、残すところあとわずか。映画と共に是非チェックして欲しい。
映画『⾵の奏の君へ』は、6月7日(金)全国公開。
Photo & Text:秋山雅美(@ps_masayan)
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Information
映画『⾵の奏の君へ』
6月7日(金)全国公開
【ストーリー】
お茶の名産地である岡⼭県美作(みまさか)地域を舞台に、この地を訪れたピアニスト・⻘江⾥⾹(あおえ・さとか)と、茶葉屋を営む兄弟をめぐる物語。監督・脚本を務めるのは映画の舞台となった岡⼭県美作市で育った⼤⾕健太郎。同⽒の「美作の⼩説と映画を全国に!」という構想から、同じく美作出⾝の作家「あさのあつこ」の⼩説を原案に製作された。ふるさとへの限りない郷愁と慈しみが、岡⼭の情緒あふれるロケーションに重ね合わせて綴られている。
岡⼭県・美作。お茶処でもあるこの地で、浪⼈⽣の渓哉(杉野遥亮)は無気⼒な⽇々を過ごしていた。⼀⽅、家業の茶葉屋を継いだ兄の淳也(⼭村隆太)は、町を盛り上げようと尽⼒していた。 ある⽇、ピアニストの⾥⾹(松下奈緒)がコンサートツアーで美作にやって来る。しかし⾥⾹は演奏中に倒れてしまい、療養を兼ねてしばらく滞在することに。そんな⾥⾹に対し、冷たい態度の淳也。実は⾥⾹は、かつて⼤学時代に淳也が東京で交際していた元恋⼈だった。 清らかに流れる川を吹き抜ける⾵、燃えるような緑の美しい茶畑。⾃然の優しさに囲まれて曲作りに励む⾥⾹に、ほのかな恋⼼を募らせる渓哉。しかし⾥⾹にはどうしてもこの場所に来なければならない理由があった……。
【作品概要】
出演:松下奈緒 杉野遥亮 ⼭村隆太(flumpool)
⻄⼭潤 泉川実穂 たける(東京ホテイソン) / 池上季実⼦
監督 脚本:⼤⾕健太郎
原案:あさのあつこ「透き通った⾵が吹いて」 (⽂春⽂庫)
劇中曲:松下奈緒「⼩さな奇跡 〜Un petit miracle〜」「⾵の奏」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
主題歌:flumpool「いきづく feat. Nao Matsushita」 (A-Sketch)
配給:イオンエンターテイメント
宣伝:ナカチカピクチャーズ
製作:「⾵の奏の君へ」製作委員会
2024年/98分/⽇本/5.1ch/ビスタ/カラー/DCP
©2024 「⾵の奏の君へ」製作委員会
<公式サイト>https://kazenokanade-movie.jp
<公式X>https://twitter.com/kazeno_kanade
<公式Instagram>https://www.instagram.com/kazeno_kanade/