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半崎美子、自ら司会も務めた!?「地球の歩み方~半周まわって立ち止まる~」半周上映&トークショー開催!

November 24, 2022 10:30

半崎美子

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半崎美子、自ら司会も務めた!?「地球の歩み方~半周まわって立ち止まる~」半周上映&トークショー開催!

今年8月に『うた弁』シリーズ第3弾アルバム『うた弁3』をリリースし、現在【半崎美子 「うた弁3」発売記念5周年集大成ツアー 〜地球の歩み方〜5周まわって立ち止まる〜】と題したツアー真っ只中の半崎美子。そんな半崎が、11月18日(金)秋葉原UDXシアターにて「地球の歩み方~半周まわって立ち止まる~」半周上映&トークショーが開催された。

このイベントでは有料配信された「地球の歩み方〜半周まわって立ち止まる〜」中野サンプラザ公演のダイジェスト映像とともに、ツアー半周を振り返りながらのトークショーが行われた。司会進行の“半周美子”なる人物が登場すると会場からは笑いが。これまで、半崎美子のコンサートの名物でもある本人の影ナレはお馴染みであるが、まさかの表舞台での本人ナレーション。イベントの流れや上映中の注意事項などをスラスラと語り、右手に持っていたバインダー原稿を読んでいるのかと思いきや、くるっと返したバインダーは白紙。「ここには何も書いていません。適当に話しています。」と笑い、一気に会場が和んだところで上映会がスタート。『うた弁3』に収録の「帰途」「色彩」、半崎の為に森山直太朗氏が書き下ろした「蜉蝣のうた」、半崎の代表曲「サクラ~卒業できなかった君へ~」など全9曲の上映された。

その後再び、“半周美子”が登場すると、この日のインタビュアーを務めるポップシーン編集長、兼ライターの秋山雅美を呼び入れ、“半周美子”は退場。(この日の主役、半崎美子の到着が遅れているという体)秋山が半崎との出会いなどを話した後、改めて半崎美子が登場。会場の後ろの席からダイジェスト映像を観ていた半崎は「本当に幸せな気持ちになりました!」と嬉しそうな笑顔。当然だがライブ中は自分のライヴを観ることは出来ない。それを大画面で、更に会場に来てくれた人たちの後ろ姿を観ながらライヴを分かち合えるシチュエーションに幸せを感じ「ちょっとやみつきになりますね。」と笑う。インタビューは「集大成コンサート」の成り立ちや歴史、テーマなどから話が始まった。半崎自身が一年の間で感じたことや受け取った想いをコンサートという形で昇華し、映像と共に届けるのが「集大成コンサート」。

2014年、赤坂BLITZ(現・TBS AKASAKA BLITZ STUDIO)からスタートした頃は舞台監督の存在やコンサートの仕組み自体が分からないこと、規模によって変わってきたことなどを色々と振り返り「最初の赤坂BLITZはもう本当に自分でチケットの束を持ち歩いて、常に皆さんに“来てください!”っていう感じでやっていた」と懐かしそうに言う。音響、照明、舞台まわりだけでなく警備体制やグッズの並べ方などすべてにおいて初めてのことだらけで学びが多かったと。延長料金を気にしながらも「巻かなきゃと思うんだけど、喋っちゃうんですよね。全然終わらないんですよね(笑)。」と言うと、半崎を良く知るファンたちからも笑いが起きた。

半崎は一年に一度の「集大成コンサート」をとても大切にしている。残念ながらコロナ渦で開催を中止せざるを得なかったが、今年3年ぶりに開催することができ、話は今ツアー【半崎美子 「うた弁3」発売記念5周年集大成ツアー 〜地球の歩み方〜5周まわって立ち止まる〜】へ。「集大成コンサート」には欠かせない半崎信朗氏のアニメーションを使ったオープニングムービーや本編のアニメーション。毎回二人で何時間も話し合いを重ねるとのことで、今回は<立ち止まる>がテーマだった『うた弁3』からアイデアを構築したと言う。今回もかなり時間をかけたらしいが、その甲斐あってツアーでは実に見事な映像が繰り広げられていた。そしてガイドブック「地球の歩き方」の出版社に半崎自らが連絡した驚きのエピソードなども飛び出し、話は選曲にも携わる音楽監督の武部聡志氏のことへ。半崎は、武部氏が前回のツアーでのアレンジや構成などを細かく覚えていることに驚きつつ、そのことでリハーサルもスムーズに行われ半崎自身がより音楽的アプローチに向き合えることを語った。

hanzaki2022112402.jpgまた今回セットリストでひとつのストーリーを作りたかったことや、歌いたい曲が沢山ありすぎて葛藤したことなど選曲への想いや苦労話に加え、突然弦楽器の音が欲しいと思った時もその場で弦の楽譜を書き足したり、ステージ上での半崎のパフォーマンスを柔軟に受け入れてくれたりと音楽監督としての武部氏の凄さへ話は広がった。最初は音楽用語を殆ど知らなかった半崎は「シロタマ?(音を伸ばすこと)」「イントロ、アウトロ、中トロの中トロってあの中トロだと思ったってたんですよ。で、サビはサビ抜きのサビだと思っていて」と、すっかり音楽用語がお寿司用語と化したエピソードで会場を笑わせる。しかし改めてしみじみと「武部さんが音楽監督として関わって下さるようになり、選曲やアレンジにより奥行きが出ました。」と、語った。

ステージ装飾の話に触れた後、「集大成コンサート」に欠かせない半崎の姉“朝子さん”の話に。毎回凝ったコスプレで登場し会場を沸かせる彼女は今ツアーでは東京公演のみ出演。地球のコスプレで子供たちと登場したことを振り返りつつ、ファンクラブ「ハンザキスト倶楽部」で朝子さんの歩みが掲載されることも告知した。10年前、東京・SHIBUYA PLEASURE PLEASUREでパンダの着ぐるみで登場したのが始まりだったが、半崎も知らなかった朝子さんのサプライズ登場に「誰か分からなくて、ステージに近づいてくるたびに私本当に怖くなってきて(笑)!動きが着ぐるみの動きじゃなかったんですよ。」と再び会場を爆笑させた。更に東京公演でサプライズ登場した早見優の話にも。半崎の「地球へ」の英詞を手掛け、早見自身が歌った「Dear Earth」からの縁で東京公演へオファー。二人で歌った「夏色のナンシー」の楽しそうな笑顔が蘇った。

青森、仙台、東京と、ツアー3公演を終えた今の心境を聞かれると「よく皆さん待っていてくれたなっていうありがたい気持ちでいっぱいだったんですよね。」半崎はそう答えた。コロナ渦でツアーを中止していた期間、環境が変化した人もいたはず。「その中でもこの“集大成(コンサート)”を待ちわびてくれていた方がいたっていう、それだけでね、すごく自分の中で確かなものが芽生えたんです。」と続け「集大成コンサート」という特別な公演を各地の人に観てもらえたことに感謝した。更に、今まで新たなことへの試みなどプラス要素が多かったのに対し、今回引き算でシンプルに歌を届けるような演出が多く、それは『うた弁3』の楽曲ともリンクしていると語り、客席もその真剣な眼差しを同じくらい真剣な眼差しでステージを見つめていた。

更に急遽決まった質問コーナーでは客席からコアなファンならではの深い洞察力を持った質問が飛び出し、半崎を驚かせる場面も。その他、今ツアータイトルのボツ案なども披露しつつ、会場は和やかなムードに包まれた。最後はダイジェスト映像にはなかったが、この日のために「ロゼット~たんぽぽの詩~」の映像も上映。「地球の歩み方~半周まわって立ち止まる~」半周上映&トークショーは幕を閉じた。ツアーは11月27日のNHK大阪ホールと12月2日の教育文化会館大ホール(札幌公演は完売)の残り2公演。是非アルバム『うた弁3』とともにチェックしてもらいたい。


■ 半崎美子 オフィシャルHP
https://hanzakiyoshiko.com/

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