POPSCENE - ポップシーン
POPSCENE - ポップシーン

マルシィ、初のホールツアー完走!万感のツアーファイナル公演オフィシャルレポート!

July 4, 2026 18:00

マルシィ

0
シェア LINE
マルシィ、初のホールツアー完走!万感のツアーファイナル公演オフィシャルレポート!

マルシィにとっての初のホールツアー『マルシィ Hall Tour 2026 "Flavors"』が、万感の終幕を迎えた。今回は、6月28日(日)、東京ガーデンシアターで行われたツアーファイナル公演の模様をレポートしていく。

ツアータイトルが象徴的なように、今回のセットリストの軸になっていたのは、昨年11月にリリースした3rdアルバム『Flavors』の楽曲たち。1曲目は、「隣で」。吉田右京(Vo・G)は、両手で深くマイクを握り、目を閉じながら、真摯に、まっすぐに渾身の歌声を送り届けてゆく。ツアーファイナルの舞台・東京に辿り着くに至るまで、約3ヶ月をかけて全国13都市を巡ってきたこともあってか、shuji(G)&フジイタクミ(B)が中心となって紡ぎ出すバンドアンサンブルは序盤から見事に極まっていて、広大な会場を包み込む豊かな包容力に思わず息を呑む。

一転して、続く「牙」では、鮮烈なレーザーが飛び交う中、ロックバンドとしての野性を容赦なく解放していき、さらに一転、「Romance」では、右京がハンドマイクでステージを往来しながら観客と親密なコミュニケーションを重ねてゆく。ライブ表現の幅と奥行きの双方が、今回のツアーを経てさらに増していることが冒頭数曲からはっきりと伝わってくる。前半でひときわ輝かしい存在感を放っていたのが、2026年に入ってからリリースされた楽曲たち。とびっきりポップな「ネバーランド」では、右京と観客が高く上げた手を共に左右にウェーブさせてゆく。ライブだからこその高揚感と一体感に満ちた時間だったし、また、晴れやかな響きのサウンドと切実な心境が美しく溶け合う「覚えてないよ」のライブにおける映え方もとても素晴らしかった。マルシィの歩みは、既に『Flavors』の先へと進んでいることが豊かな実感を通して感じられる名演だった。

中盤の「ミックス」では、写真・動画の撮影が解禁され、観客は、しっかり合いの手のクラップを重ねながら、かけがえのない一瞬一瞬をスマホに記録してゆく。続いて、右京が「みんな、忙しいよ。タオル回す準備できてる?」と問いかけ、「アイラブ」へ。パワフルにドライブしていく高速ビートに合わせて観客が一斉にタオルを回す光景が、とても壮観だった。次の「holiday」では、右京の「聞かせて!」という呼びかけに観客が温かな大合唱を重ねてばっちり応えてみせる。また、同曲では、右京、shuji、タクミが同じソファに横一列に並びながら歌う&演奏する一幕があり、ハイライトの連続の同公演の中でも特に忘れ難い名シーンとなった。「フリージア」を通して心の深淵へ深く潜り、「ピエロ」を通してダークサイドを豪快に提示してみせる圧巻の展開を経て、ここからアコースティックコーナーへ。まずは、右京&サポートキーボードの2名のみの編成で、「凪」を披露。右京の歌声の些細な揺れや震えを通して表現される繊細な心の機微が、通常のバンド編成の時以上にはっきりと伝わってきた。続いて、5人のアコースティック編成で「ラブソング」を披露。ドレスダウンされたアレンジがとても新鮮で、一つひとつの言葉が、いつも以上にダイレクトに胸に染み渡るような感覚を覚えた。

いよいよライブはラストスパートへ突入。終盤のMCで、右京は、これほどまでにたくさんの人が、同じ日、同じ時間に、マルシィをめがけて会場に来てくれていることについて、「奇跡みたいなこと。」と告げた上で、「あなたのおかげだなと心から思っています。」と一人ひとりの観客に向けて真摯に語った。続けて、今後も、「出会ってよかったと思える存在」「みんなの明日からの日常にとってプラスな存在」であり続けたいと抱負を伝え、また、この日残された時間について「もっともっとちゃんと伝わるように、せいいっぱい届けます。」と宣誓した上で、「恋人」からライブが再開。「願いごと」では、右京が「照らしてくれる?」と呼びかけ終わる前に、観客が自発的にスマホのライトをかざし、会場一面が真っ白に輝く中、右京は、一人ひとりの光を自らのエネルギーに換えるようにして堂々と歌い抜いていく。

「最低最悪」では、右京の「ジャンプー!」という合図を受けて、観客が一斉ジャンプをきめ、その瞬間に銀テープが勢いよく放出。並々ならぬ熱気が会場を満たす中、shujiとタクミは、それぞれステージの端まで繰り出しながら、共に過ごせる残された時間を懸命に謳歌していく。本編ラストの曲は「プレゼント」。全ての感情とエネルギーを出し尽くすような、全身全霊の熱唱&熱演。渾身の歌と音の贈り物を全力で届け切り、この日の本編は鮮やかなフィニッシュを迎えた。アンコールでは、3年ぶりのファンクラブツアーを開催することを発表。発表された瞬間の熱烈なリアクションを受けたshujiは「うるっときて...。」と本音を漏らし、また、タクミは、今回のツアーについて、「ライブをすることが本当に好きなんだなと改めて実感したツアーでした。」と振り返った。続けて、右京も、「毎日を照らしてもらっているようなツアーでした。」と振り返りつつ、「もっともっと思い出を一緒につくっていきたいと思います。」と告げ、今回のツアーでまだ披露されていなかったナンバー「青空」へと繋いだ。

FC_TOUR20260704.jpgこの日のライブ、および、今回のツアーを締め括った真のラストナンバーは、「未来図」。右京の「今までで一番大っきい声で一緒に歌ってくれますか?」という呼びかけを受け、この日を通して何度も更新されてきたはずの最大を再び更新するような壮大な大合唱が巻き起こった。熱く温かな一体感の中で迎えた感涙のクライマックス。最後に、右京は、バンドを代表して、「みんなのおかげで、何回でも思い出せる一日になりました。ありがとうございました、マルシィでした!」と感謝を告げ、別れを惜しみながらステージを去っていった。

text by 松本侃士

□ セットリスト
M01.隣で
M02.牙
M03.Romance
M04.君中心に揺れる世界は
M05.ネバーランド
M06.プラネタリウム 
M07.覚えてないよ
M08.ラズベリー
M09.涙
M10.ミックス
M11.アイラブ
M12.holiday
M13.フリージア
M14.ピエロ
M15.凪
M16.ラブソング
M17.恋人
M18.願いごと
M19.最低最悪
M20.プレゼント
E01.青空
E02.未来図

□ Playlist
https://marcy.lnk.to/HallTour-Flavors-final