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吉田山田、二日間にわたり古巣の"天窓"でレア曲満載のスペシャルライブ開催!

April 28, 2025 19:00

吉田山田

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吉田山田、二日間にわたり古巣の"天窓"でレア曲満載のスペシャルライブ開催!

男性二人組アーティスト吉田山田が、4月25日(金)・26日(土)の2日間にわたり、<吉田山田 天窓 Special LIVE「2Days, 3Times」>全3公演を東京・神楽坂天窓にて開催した。

「神楽坂天窓」は、かつて「四谷天窓」として親しまれ、店舗を増やしながら数々のアーティストを輩出してきたが、新型コロナウイルスの影響により2020年12月に惜しまれつつも閉店。クラウドファンディングによる支援も受けながら、4年の歳月を経て、今年1月に神楽坂へ場所と移して復活した。吉田山田はデビュー前から“天窓”でライブ活動を行い、メジャーデビューを発表した思い入れの強い会場でもあり、4月1日に独立をしたばかりの二人にとっては、新たな門出に相応しい公演となった。

全公演SOLD OUTとなったプレミアライブの初日。客席後方から座席の合間を縫って登場した二人には満員の会場から大きな拍手が送られ、未発売の楽曲「新しい生活」からライブはスタート。アコースティックならではの温かみ溢れるステージに、オーディエンスからは自然と手拍子が起こり肩を小さく揺らしながら耳を傾ける。

「デビュー前の時代から支えてもらっているライブハウスのひとつで。自分たちのルーツを感じられるような場所で、当時からずっとお世話になっている店長さんも変わらず元気で居てくれて。本当に楽しみにやってまいりました。」(Gt.Vo. 吉田結威)

当時を回顧するように、「水色の手袋」「希望とキャンディ」といったデビュー期の楽曲、普遍的な日常にある大切さを歌うなかで最新曲「家族写真」にもリンクしていたという「愛された記憶」や映画『ボクは坊さん。』主題歌の「Today, Tonight」など歴史を辿るように楽曲を紡いでいく。

「スタッフさんたちも懐かしい方々ばかりで、僕らがデビューする前に吉田結威・山田義孝っていう名前で活動していたんですけど、その時代から知っている方々で。『全然変わらないね。でもちょっと大人っぽくなった』って。いや、20年経つんですけど。(笑)」「当時から母親のことをMCで話していたら、『そんなこと言ったけ!?』って入ってきて。(笑)もう3人でトークしていたよね。」(Vo. 山田義孝)

ユーモアを交えながら懐かしい話に花を咲かせながらも、音楽を続けていくうえでずっと支えてくれていた親への感謝を込めて「母のうた」「宝物」「日々」と珠玉のバラードを届ける。

「ちなみになんですけど、明日の昼公演は山田さんがセットリストを考えてくれました。今日と明日の夜公演はわたくし吉田が。吉田、山田、吉田になっているんですよ。」(吉田)

チケットが入手困難なだけでなく、コンセプトに沿って毎公演異なるセットリストで送る3公演。「魔法のような」の大合唱で初日を締め括った。

yy2025042802.jpeg2公演目となる翌日の昼公演は、新しい道を歩み始めた二人の決意にも感じられる「地図にない路」からスタート。

「この2日目の1部。この回は僕がセットリストを考えたんですけど、すごく気を付けようと思って。本当にクセの強い曲ばかり選んじゃうと、やまちゃんが選んだ曲はちょっと…他の時が良かったって思われないように」(山田)

「ソウルフード」「しっこ」「もやし」と “山田らしい”と言わしめる布陣で、客席から思わず驚きと笑いが入り混じった歓声があがるも、そこからは「花鳥風月」「日々」「家族写真」と“吉田山田らしい”心の琴線に触れるアプローチで歴史を振り返った。

「今回は2Days、3回もライブをやらせてもらって、しかもSOLD OUTさせてもらって。僕らがもちろん嬉しいんですけど、あの時、なかなか“天窓”のハコを埋められなかった僕らのことを見てくれている“天窓”の店長さんだったり、スタッフさんだったりにちょっとだけ恩返しというかね、自分たちの歩んできた道をこの2日間で見せることができているかなぁ…なんてことも思いながら歌わせてもらっています。」(吉田)

「恋」「いくつになっても」ではオーディエンスとのコールアンドレスポンスを楽しみながら、デビュー当時につくっていた歌詞と同じことを今も歌っていると彼らの芯にある応援ソング「頑張ることに決めた」でステージを後にした。

yy2025042803.jpeg最終公演は、未発売ながらもファンの中で1、2を争う人気楽曲「ララバイ」で幕開け。早くも啜り泣く声が聞こえ始める中、この季節にぴったりの「春色バスと初恋ベンチ」ではハンドクラップが湧き起こる。

「テーマとしては四谷天窓から思い出のある曲を特にやりたいなという思いがありまして。すごく懐かしい曲もやりたいなというところで、久しぶりに歌いました。」(山田)

コールアンドレスポンスに加えてOKサインを交わし合った「OK」、ハンズアップが巻き起こる「カシスオレンジ」と小気味良いナンバーを披露すると、温まったフロアに向けてデビュー当時の懐かしい秘話を話し始めた。

「一番最初に天窓さんに来た時に、やまちゃんって今もステージでトリッキーなことをするの?って。それで思い出したのよ。15、16年前の僕は、ステージの上で紙吹雪を撒いたり、マジックをしたり、鳩を出したり。(笑)」(山田)

それを受けて「今も充分トリッキーだよ」と言う吉田がセレクトした楽曲は「鳥人間になりたい」「もやし」「焼き魚」。タイトルだけでもインパクトがある楽曲群を届けると会場は大きな歓声に包まれ、ライブで大盛り上がりの一曲「Color」でフロアは最高潮に。

「よく言うじゃないですか、初心を忘れないようにって。その時、その時、集中してきたからあっという間だったけど、3回公演をやっても歌いきれない、まだまだ歌いたい曲があるって、当たり前のようになってたけど、それなりに15年、16年歩んできたんだなぁって。当時一緒にやっていたミュージシャンの何割が続けているのかって。自分達なりに努力してきたし、出会いに恵まれた15年、16年だったなって思いますね。僕らだけでは絶対頑張れなかったところを支えられて今があるなって。」(吉田)

感謝の思いを胸に「家族写真」「母のうた」「日々」のバラードゾーンを超えるとライブはクライマックスへ。

「最近、音楽に対して“好き”なんだなって思う瞬間がたくさんあって。YouTubeとかで他のアーティストのコメント欄に『この曲に救われました』って見るんですよ。昔だったら自分たちもそういう曲を書きたいとか悔しいなって気持ちがあったかも知れないけど、今はそれがすごく嬉しくて。音楽に救われた人がここにもいたんだなって。そうやって“好き”っていうものから音楽への“愛”に変わっているような気がして。だからこういう場所を残してくれているスタッフの皆さんにも感謝しています。またこのステージでお会いしましょう。本当に最高の夜をどうもありがとう。」(山田)

「約束のマーチ」の<離れてても そばにいても そう心は 繋がってる>という歌詞から、<あの日も 今日も この先も 繋がってる 繋がってく>と溢れ出してくる気持ちを即興で言葉にして奏で、吉田山田の新たな旅立ちとなるワンマンライブの幕を閉じた。

独立後も歩みを止めることなく、7月6日(日)には3年ぶりとなる上野水上野外音楽堂での<吉田山田祭り>の開催も控えている。加速していく吉田山田に注目だ。

写真:shotaro hara


<セットリスト>

■ 吉田山田 天窓 Special LIVE「2Days, 3Times」
<4月25日(金)>
M1 新しい生活
M2 ホントノキモチ
M3 水色の手袋
M4 希望とキャンディ
M5 カシスオレンジ
M6 愛された記憶
M7 Today,Tonight
M8 母のうた
M9 宝物
M10 日々
M11 頑張ることに決めた
M12 魔法のような

<4月26日(土) 昼公演>
M1 地図にない路
M2 希望とキャンディ
M3 カシスオレンジ
M4 ソウルフード
M5 しっこ
M6 もやし
M7 花鳥風月
M8 日々
M9 家族写真
M10 グレープフルーツ
M11 恋
M12 いくつになっても
M13 頑張ることに決めた

<4月26日(土) 夜公演>
M1 ララバイ
M2 春色バスと初恋ベンチ
M3 地図にない路
M4 OK
M5 カシスオレンジ
M6 鳥人間になりたい
M7 もやし
M8 焼き魚
M9 Color
M10 家族写真
M11 母のうた
M12 日々
M13 約束のマーチ


■ 吉田山田 Official Site
http://yoshidayamada.com