POPSCENE - ポップシーン
POPSCENE - ポップシーン

新山詩織、再始動後初のライブがチケットソールドアウトで大盛況のうち終了!

December 22, 2021 18:30

新山詩織

0
シェア LINE
新山詩織、再始動後初のライブがチケットソールドアウトで大盛況のうち終了!

2012.12月12日にアーティストデビューして以降、シングル9枚、アルバム3枚、LIVE DVD2枚をリリース。数多くのライブ活動、イベント出演と共に、着実にそのキャリアを重ねてきた新山詩織。今から3年前の2018年12月12日、アーティストデビューのその日に彼女はその駆け抜けてきた歩みを一旦止めた。そして今年の4月に突如SNSで新曲のアカペラ動画をアップして再始動を発表した。

それから半年。(この期間、生配信ライブがあったものの、ひたすら新曲の制作にと時間を費やしていたらしい。)ようやく満を持して、彼女は有観客ライブでファンの前へと戻ってきた。しかもなんと彼女が初ライブを行い、そして活動停止を発表した同じ場所&同じ時の12月12日の渋谷!!コロナ渦にも関わらず、チケットは一般発売とともに即ソールドアウト。それだけ今回の再始動ライブへの注目度の高さがうかがえる。今回のライブタイトル〜In The Beginning〜にもあらわれるように、このライブにかける彼女の再始動の意気込みを感じることができる。一体どんな演奏を我々の前に見せくれるのか、、、。

開演前の会場の空気感、筆者もこれまで様々なアーティストのライブを目撃してきたが、ここまでの緊張感と期待とが交錯した、独特な本番前の空気感を体感するのは初めてだ。それだけこの日のライブの日を待ち望んていたファンが多かったに違いない。(ちなみに開演時のBGMは彼女の選曲したもので、キャロルキングからおなじみのポールウェラー、そしてキングオブコンビニエンスやニールヤングなど、思わずニヤリとしてしまうものばかりだった)

そしていよいよ新山詩織が一人で登場。薄暗いステージの中、頭上から一本のピンライトのみが当たる。その後の長い長い静寂。。集まったファンの視線が彼女の一挙手一投足を見逃すまいと、ステージに注がれる。唾を飲み込む音すら会場に響き渡りそうな静寂の中、それを切り裂くかのように彼女の体の奥底から『ハ〜。。。』と大きく、深呼吸とも歌声とも取れる声の後、一曲目は今年4月に突如ネット上で配信されたアカペラ曲『smile for you』から始まった。会場に集まったファンの目にも涙が溢れている。

その次は彼女の代表曲とも言える5th SL『絶対』を披露。今回はアコースティック編成ということもあり、より一層彼女の声が一音一音、その息遣いまでがはっきりとダイレクトに客席に届いて行く。

『みなさんお久しぶりです!新山詩織です』。このMCを本人が発し、ステージの照明が彼女の顔に初めて当たったとき、目の前にいるのは紛れもなく正真正銘本物の『新山詩織』なんだ、、三年間待ち続けた彼女があの時と変わらずステージにしっかりと立っている。。そんな彼女の姿を改めて再確認したファンも我に返り、堰を切ったように次々と拍手をしていく。その綺麗な雫のような拍手の音が何層にも重なり合い、鳴り止まない長い拍手となって会場を包み込んでゆく。

一言一言噛みしめるようにゆっくりと言葉を発していく新山詩織と、その言葉を聞き漏らすまいと耳を傾けるファンたち。とても暖かい雰囲気が会場内を包み込んでゆく。メンバー紹介が行われ、友田ジュン(key/DEZOLVE)と坂本遥(gt/エドガー・サリヴァン)という若手実力派筆頭株のメンバーが紹介される。とても明るく楽しげにステージを彩っているこのサポートメンバーの演奏も今回のライブの見所の一つだ。

そして次にデビューの時からずっと大事に歌い続けている『だからさ』を披露。16歳の時から約10年、彼女はこの曲と常に向かい合い、歌い続けてきた。25歳になった今だからこそ表現しえる、感情をむき出しにして歌うこの曲の素晴らしさを改めてファンに伝えた。そしてさらに今回のライブのハイライトとも言える新曲『Do you love me?』を披露。コロナ渦で人との距離間できてしまった葛藤を表した、静かに囁くように歌い、静けさの中から徐々に希望に向かって進んで行くような、新山詩織の真骨頂とも言える感動的なバラードだ。繊細かつ力強い、ステージから発信されている音の塊が、会場に集まったファンの心の中に一つずつ入り込んでそしてゆっくりと溶け込んでゆく。。。

ライブの中盤、彼女のルーツとも言えるカバー曲を披露。彼女が愛してやまない女性シンガーソングライターの『コリーヌ・ベイリー・レイ/Like a star』と『キャロル・キング/I feel the earth move』をとてもリラックスした表情で歌い上げていく。3年ぶりとはいえ、このステージに戻ってこれたことを心から楽しんで歌っている彼女の表情がうかがえる。

後半戦は、これも当時よく歌われていた『Looking to the sky』、そしてその後『New』『ミルクティー』といういずれも完成度の高い新曲を続けて披露していく。特に新曲に関して、力強い躍動感と、哀愁漂う新山詩織節全開のメロディが詰まっていて、今後のリリースに期待したい。

そして本編最後、当時もライブの最後でよく歌われていた『ゆれるユレル』を、デビューしてから約10年、ここに至るまでの様々な想いを乗せて情感たっぷりに歌い上げる。

そしてアンコール後のMCの中で、活動休止してからの3年間、彼女が何を見て、どんな生活をしてきたか、『色々な挑戦をしたい』と言って活動停止した言葉通り、外国に行ったり、専門学校に通って無事に卒業した等ということがゆっくりと赤裸々に語られていく。『色々な人のおかげでこうして戻ってこれたので、本当に感謝しています。これからは止まることなく一歩一歩前進して、みなさんに曲をどんどん届けて、歌って行きます!』と、改めて力強い再始動宣言を行った。

そして彼女の口から、ファンクラブ結成と来春ツアーの発表という嬉しいお知らせが!!もうここからは立ち止まらずに前進して行く彼女の決意が垣間見えた。全ての演奏が終わり、鳴り止まない拍手の中、彼女がステージの端から端まで何度も頭を下げて感謝を伝えている姿が印象的だった。一回りも二回りも成長して返ってきた彼女のこれからに期待したい。なお、本日より当日のライブ映像がダイジェスととして公開されたので(新曲『ミルクティー』含む)、ぜひご覧いただきたい。

NS2021122202.jpg
■ 2021.12.12(日)at 渋谷WWW X
新山詩織 live 2021〜In The Beginning〜
セットリスト

1. Smile for you(アカペラ・新曲)
2. 絶対
3. 大丈夫だって
4. 午後3時
5. だからさ
6. Do you love me?(新曲)
7. Like A Star(弾き語り~コリーヌ・ベイリー・レイcover)
8. I feel the earth move(キャロル・キングcover)
9. Looking to the sky
10. New(新曲)
11. ミルクティー(新曲)
12. ゆれるユレル

EN.
だからさ(弾き語り)

□ メンバー
新山詩織(Vo&Gt) / 友田ジュン(from DEZOLVE〜Key/Cho) / 坂本遥(fromエドガー・サリヴァン〜Gt/Cho)

撮影:達川範一(Being)


■ 新山詩織 オフィシャルHP
http://niiyama-shiori.com

YouTube