POPSCENE - ポップシーン
POPSCENE - ポップシーン
コアラモード.「We Are Coalamode.!! 2016~なんだか会いたくなっちゃった~」5月1日 TSUTAYA O-WEST ライブレポート

コアラモード.「We Are Coalamode.!! 2016~なんだか会いたくなっちゃった~」5月1日 TSUTAYA O-WEST ライブレポート

May 9, 2016 17:00

コアラモード.

0
シェア LINE

今年3月に3rdシングル『さくらぼっち』をリリースした横浜発の男女ユニット、コアラモード. が、東京を皮切りに福岡、大阪にて初のワンマンツアー【We Are Coalamode.!! 2016~なんだか会いたくなっちゃった~】を開催。昨年は、初のワンマンライヴや学生バンドイベント【はまっ子アラモード.】を主催するなど勢力的に活動してきた彼らだったが、ツアー初日の5月1日(日)TSUTAYA O-WESTはSOLDOUT。12月3日(土)神奈川県民ホール 小ホールでのワンマンライヴなどの発表もあり、会場は大きな盛り上がりを見せた。

コアラ社長(笑)の陰アナがライヴのスタートを告げると、サポートメンバーの橋谷田真(Dr)、三浦ジャイ剛(Ba)、後藤秀人(Gt)に続き、小幡康裕とあんにゅが登場。オープニング、“Dan Dan Dan”のポップなメロディはオーディエンスのクラップと弾み合った。「はぁー。」あんにゅは、ツアーがスタートしたことへの緊張感と感動が混ざり合ったようなため息をつくと、改めて挨拶。

「会いたかったよ!」とフロアからもすぐさま声援が飛ぶ。「今日ワンマンツアーなんだよ!ねえどうする、どうする?!」と興奮気味に小幡へ話を振るあんにゅが可愛すぎて、フロアも笑いに包まれた。大切な人への感謝の気持ちを綴った“メモリーズ”から、テレビ神奈川『ハマナビ』のエンディング・テーマとしてオンエアされている未発表曲“豆の木”へ。上昇するサビから突如展開される3拍子。歌の世界観を瞬時に変えつつも、心地よく再びサビへ戻るあたりはコアラモード.のサウンドクリエイト力の高さが感じられ、筆者はペンを走らせつつ「早く音源化して欲しい!」と思った。

続く“拝啓、5年後の私”は、負けそうになっている人がこの曲を聴いた時に勇気づけられたらと思い作った曲だと『さくらぼっち』のインタビューで小幡が話してくれていた。さっきまで笑顔でステージを見つめていたオーディエンスの瞳も真剣な表情へと変わり、中には涙する人の姿も。しかし“幸せの証”では再び笑顔で「ラララ」と歌う。そんなフロアの歌声に二人からも笑顔がこぼれていた。大勢の歌声による迫力に感動したと言うあんにゅ。小幡も「お客さんの熱気がステージまでダイレクトに伝わってきました。素晴らしい歌声をありがとうございます!」と感謝した。

ライヴ中盤、バンドメンバーが一旦退場するとアコースティックコーナーへ。まだコアラモード.を結成する前、あんにゅが17歳頃に書いた“海”。ゆったりとしたメロディは切なく、しかしあんにゅの歌声は力強く、コード進行やリズムは、今のコアラモード.のそれと違う感性を見た。橋谷田のパーカッションを交えた“ダンデライオン”が終わると、あんにゅは一瞬退場。コアラの帽子を被って再びステージへ。「ハーイみんな、元気?」“We Are Coalamode.!!”の冒頭、あんにゅのかけ声にフロアもヒートアップ!オーディエンスも「We Are Coalamode.!!」とシンガロンガし、リズムと笑顔が揺れた。

「腕を振る準備は出来てますかー!」このツアーの為に作った“DIVE!”。「何か始めたいけど、なかなか一歩を踏み出せない人に聴いて欲しいんですが、まだ見たことのない未知への世界へDIVE!そんな想いで作りました。聴いてください!」あんにゅの言葉と弾けるイントロはそれだけでワクワクさせた。この曲は自身の公式ツイッターやLINE公式で振り付け映像を公開していたこともあり、右へ左へ腕を振るオーディエンスの笑顔がミラーボールの光に照らされ、シンガロンガも相まって大きな盛り上がりを見せた。

ワンマンでのツアーは今回は初めてのコアラモード.。小幡は初めてその発表をした胸の高鳴りや、インディーズ時代からツアーを回れるアーティストになりたいと思っていたことを語ると、あんにゅは「友達に“ツアーだから。”っていうと、カッコいいじゃないですか。言ってみたい台詞ではあるんです。」と笑う。夢を真剣に語る小幡と、ちょっと煩悩が入った本音を語るあんにゅ。そのアンバランスにフロアも思わず笑い出す。きっと楽曲だけでなく、この暖かい雰囲気にファンは惹かれるのだろう。

会いたいけど会えない時間ということをテーマに書いた最新曲“さくらぼっち”についてあんにゅは「恋愛にも捉えられるけど、今の皆さんと私たちにも捉えられると思いました。」と語る。「今日は会えてる時間。だから皆さんの入ってきた時からの笑顔が本当に嬉しくて、前回ワンマンで泣いちゃったから、2回目は泣かないようにしようと思ったけど、結構感極まりました(笑)。」泣き出しそうな感情を、静かな口調と笑顔で抑えるようにそっと喋りながら、皆が過ごす日常に或る様々な気持ちについて「音楽を通して常にエールを送っているので、そのことを是非感じながら毎日生活していって欲しいと思います。」と続けながらも「皆さんから元気を沢山もらっています。だから今日も皆さんの笑顔が見られて本当に…」と、とうとう涙がこみ上げてきてしまい、顔を手で隠す。これにはこちらも涙を誘われるが、「何で感極まってるの?小幡さん!」と突然小幡のせいにすると「いやいやいや。」と戸惑う小幡。この姿にまたフロアが笑いに包まれた。だがそんな沢山の想いを込めて歌うこの日の“さくらぼっち”は、皆にとっても更に特別な曲になっただろう。本編最後はアニメ「四月は君の嘘」のオープニング・テーマとして話題になった“七色シンフォニー”。軽やかなメロディと歌声が「ドレミファソ」とカラフルな彩りとなってフロアを埋め尽くし、TSUTAYA O-WEST一杯に集まったオーディエンスを幸せな笑顔にした。

アンコールの拍手が沸き起こる中、コアラ社長によるコアラモード初ワンマンツアー【We Are Coalamode.!! 2016~なんだか会いたくなっちゃった~】東京公演卒業証書授与式(笑)が行われ、下手側に登場したコアラ社長よりあんにゅ、小幡が卒業証書を受け取るという演出に、フロアも手を叩いながら笑ったりかけ声をかけたり。(しかも小幡は何故かエナジードリンクの飲みすぎを指摘され、大爆笑に。)

そのまま卒業式ムードでコアラ社長がメンバーを再び呼び入れると“ありがとう、そしてさよなら”へ。ユニークな演出に笑いが絶えないフロアだったが、曲が始まると涙するオーディエンスもあり、あんにゅも泣かぬよう精一杯の歌声を響かせた。「卒業おめでとうございます!」とバンドメンバーを送りだすと、ステージは再び二人だけに。

そこで5月22日(日)Yokohama B.B.streetでの追加公演(こちらは即完!)と共に、12月3日(土)神奈川県民ホール 小ホールでのワンマンライヴ決定を発表。割れんばかりの歓声と拍手に加え、泣き出すオーディエンスも。これはコアラモード.だけでなく、彼らをインディーズ時代から応援しているファンにとっても大きなこと。昨年9月のワンマンライヴはそんなファンへ感謝を届けるものだったが、今回のツアーはそこから更に成長した自分たちの姿を見せたい、エンターテインメントとしてのライヴを届けに行きたい気持ちでスタートしたと小幡は言う。しかし「感謝は尽きない。」と真剣な口調で語った。

「こんな面白いコントも考えられたし(笑)、私はまだ満足してませんよ!もっと面白いことを期待していてください。もっと凄いコーナーを。小幡さんが空飛んだりするんでしょ?」最後の最後、あんにゅのむちゃぶりトークで会場に笑顔が戻ってくると、インディーズ時代から歌い続けている“未来”で【We Are Coalamode.!! 2016~なんだか会いたくなっちゃった~】東京公演の幕は閉じた。

Photo by:杉田真
Text by:秋山昌未



□ セットリスト
M1. Dan Dan Dan
M2. ホップステップジャンプ
M3. メモリーズ
M4. 豆の木
M5. 拝啓、5年後の私
M6. 幸せの証
M7. 海
M8. ダンデライオン
M9. We Are Coalamode.!!
M10. 雨のち晴れのちスマイリー
M11. DIVE!
M12. さくらぼっち
M13. 七色シンフォニー

<Encore>
En1. ありがとう、そしてさよなら
En2. 未来


■ コアラモード.オフィシャルサイト
http://coalamode.net/

Related Images