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オフィスオーガスタ 代表取締役社長 千村良二氏 インタビュー!

オフィスオーガスタ 代表取締役社長 千村良二氏 インタビュー!

September 22, 2018 11:30

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ー 状況により若干の差はあるかもしれませんが、昔は欲しいレコードを必死に探したり、丁寧に聴いたりと、もっと音楽が今より大切に扱われていた気がするんです。長きにわたり音楽業界にいらっしゃる千村社長から見て、この変化をどう捉えていますか?

実はあんまり変わっていないと思っていす。例えば僕が小学校4年生の時にザ・フォーク・クルセダーズの「帰って来たヨッパライ」が大ヒットしました。あの曲は親に怒られたりしながらも、小学生みんながマネをして口ずさんでいました。でも考えたらDA PUMPの“USA”だってみんな口ずさんでいますよね。音楽の伝わり方とか楽しみ方は変わっていないんだと思います。アイドルであれば今はAKB48などでみんな踊るけど、私たちが子供の頃のアイドルは、ゴールデンハーフだったり、その後キャンディーズ、ピンクレディーと、やっぱりみんな振り付けを一緒に真似していたと思います。


ー なるほど。

ただ変わっているのは、そこに乗っかっているメッセージ。当時は音楽以外も、もっとハングリーだったし不遇なことや理不尽なことも多かった気がします。今も理不尽なことって沢山あるけど、当時は、個人的な日常のそれというより、体制を見ていた気がするんです。岡林信康さんのようなフォークミュージックの中にはそういうメッセージもあったし。


ー 昔は音楽を目指すなんて言ったら、親や学校、周りからの反対が凄かったと思うのですが、今はみんなが応援している雰囲気もありますし。

良い意味で、捌け口みたいな形で音楽へぶつけたりするんじゃなく、エンタテインメントとしてやっているのかもしれませんね。


ー あと情報を発信している立場で言うのも何ですが、今は情報過多ですし動画で音楽を簡単に聴くことが出来る。だから音楽は買うものではないという発想が若い人中心に蔓延している気もしますが。

そうですね。無料動画サイトには高音質で何でもありますからね。逆に、音楽情報が少なかった時代の方が、それぞれが耳に届き、入ってくる可能性が大きかったのかもしれませんね。


ー 耳に入ってくる重要性というのは、確かにそうですね。

例えば昔は喫茶店でふと流れた曲に「この曲誰が歌ってるんだろう?」って気になり耳を傾けました。だから有線放送も流行っていいましたよね。


ー 昨年、御社はユニバーサル ミュージックの傘下になったことで、色々な変化もあったと思いますが。

オフィスオーガスタはユニバーサル ミュージックの360度ビジネスの軸となりグループ成長の為に迎えられたんだと認識しています。360度ビジネスの中心には常にアーティストがいます。故に、アーティスト開発に重点を置き、それから開発したアーティストをどう育てて、育ったものと一緒にどう進化していくかだと思います。システムは変わったことも有りますが、私たちがやって行く事の基本は変わりません。グループ内で重責を担う訳ですから今一度、「アーティストはなぜオーガスタに所属してくれているんだろう?不満は何だろう? どうして欲しいんだろう?」 みたいなことを、より一生懸命考える事が必要だと思います。何故かというと、極端な言い方をしてしまえば、今後私たちのようなマネジメントを必要としないアーティストも増えると思うんです。今は、アーティストが直接音楽配信サービスから発信する事も出来ます。それがメキシコやブラジルで売れる可能性も有るわけですし。「そんな時代にあなたと組む理由は何?」っていうことだと思うんです。


ー 音楽を発信するという意味ではそうかもしれませんが。

とはいえ、これだけ数多く存在するアーティストがレコード会社や事務所に何を求めるかは千差万別だとも思うんです。全く要らない人もいれば、今まで通り「僕は歌うから他のことは何とかして!」っていう人もいるだろうし。


ー そうですよね。

ユニバーサルと一緒になったから考えたというよりも、このタイミングだから僕たちはいかにアーティストのニーズに対して先に気がつけるかということですね。


ー では音楽をリスナーに届ける上で大切なことは何でしょうか。

うーん…なんだろう。ただ基本姿勢としてオーガスタは、マーケティングをした上での音楽制作はしていません。アーティストがやりたいことを、と言うと語弊があるけど、発表したいことをちゃんと引き出すようにして。今、デジタル世界の中でマーケットを意識したアーティストが多く聴かれるという事も有りますが、逆にああいうことをうちは積極的にはしません。勿論それに挑戦してみようというUQiYOみたいなユニットとも関わらせてもらっていますが、彼らだって決して自分のやりたい事を曲げてまではしていませんよね。

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ー 8月22日に『ALL TIME BEST ~福耳 20th Anniversary~』と『シンガーとソングライター ~COIL 20th Anniversary~』が同時リリースされましたが、千村社長から見て『シンガーとソングライター ~COIL 20th Anniversary~』はどういうアルバムになったと思いますか?

COIL(岡本定義)はやっぱりロックだなと思いました。本当にシンプルでストレートなロック。岡本は各アーティストのキャラクターをうまく拾って、「なるほど」というものができたと思います。よくアーティスト同志で飲みに行ったりしていますが、実は取材だったんですね笑。しかもアーティストの独りよがりではなく、たとえば「秦にちょっとエロティックな歌を歌わせたい」と言っていましたが。あれってきっとお客さんも少し求めていただろうし、僕らもすごく納得できましたよね。山崎の“エーゲ海でお茶を”はその違和感に、杏子の「女神誕生」は収まりの良さに納得し、HaiRiにおいてはあの若さと声の魅力をしっかり引き出しています。絶妙のプロデュースだと思いました。これこそがオーガスタならではですよね。自慢の作品がまたひとつ増えました。


ー あの作品は本当に大好きでプライベートの時間もかなり聴いています。

ああ、嬉しい! ありがとうございます。


ー それと『ALL TIME BEST ~福耳 20th Anniversary~』には、新曲“八月の夢”が収録されていますね

あの曲は岡本がスキマスイッチの2人に完全にまかせたと聞いています。そのお互いをリスペクトしあっている関係性が凄く良いと思いました。私にとっては、歌詞にもしっかり注力させるアレンジがとても好きです。


ー 9月23日にAugusta Campが開催されますね。そろそろプロデューサー(麻畠 聡氏 / Augusta Campプロデューサー)がキリキリしてそうですが(笑)。

そうですね(笑)。


ー 今年はオフィスオーガスタ25周年イヤー。Augusta CampとCOILは20周年。スキマスイッチは15周年とお祝いムードが高いですが、どういうものになりそうですか?

先程も言いましたが『シンガーとソングライター ~COIL 20th Anniversary~』は本当に自慢の一枚になりましたし、当日どの曲がピックアップされるのかが楽しみです。それに『ALL TIME BEST ~福耳 20th Anniversary~』収録曲は今年は外せないだろうし、とにかく1曲目から凄い。今年は節目の年ということをプロデューサーもアーティスト達も凄く考えたんだと思います。


ー 密度が濃そうですね。楽しみにしています。ありがとうございました!


Interview&Photo:秋山雅美(@ps_masayan


■ オフィスオーガスタ オフィシャルサイト
http://www.office-augusta.com/

  インフォメーション

『ALL TIME BEST 〜福耳 20th Anniversary〜』
2018年8月22日発売


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¥3,240(税込)/ UMCA-10058
形態:CD
特典:Augusta Camp 2018 前夜祭チケット(通常エリア)

□ 収録曲
星のかけらを探しに行こう Again
10 Years After
SUMMER of LOVE
ALL OVER AGAIN
惑星タイマー
DANCE BABY DANCE
夏はこれからだ!
LOVE & LIVE LETTER
ブライト
Swing Swing Sing
イッツ・オールライト・ママ
新曲(詳細未定)
※全12曲収録予定


『シンガーとソングライター 〜COIL 20th Anniversary〜』
2018年8月22日発売


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¥3,240(税込)/ UMCA-10059
形態:CD
特典:Augusta Camp 2018 前夜祭チケット(通常エリア)

□ 収録曲
intro #1
エーゲ海でお茶を(山崎まさよしとCOIL)
雨天決行(スキマスイッチとCOIL)
あぶない部下と危険な上司(秦 基博とCOIL)
女神誕生(杏子とCOIL)
奇麗な果実(さかいゆうとCOIL)
intro #2
平日のアリバイ(竹原ピストルとCOIL)
砂漠の部屋(長澤知之とCOIL)
幸福な別離(元ちとせとCOIL)
LOVE★G~愛の重力定数~(HaiRiとCOIL)
メロディ~君のために作ったんだから~(COILと浜端ヨウヘイ、村上紗由里、松室政哉)


■ ユニバーサルミュージックストア
https://store.universal-music.co.jp/artist/fukumimi/?price_range_min=12000&s13=20180822#itemTitle

■ WIZY
https://wizy.jp/project/109/



Augusta Camp 2018 ‐20th Anniversary ‐
2018年9月23日(日・祝)
開場12:00 / 開演14:00(終演19:30予定)
会場:富士急ハイランドコニファーフォレスト
チケット料金:¥8,000-(税込)
出演:杏子 山崎まさよし 岡本定義(COIL) あらきゆうこ 元ちとせ スキマスイッチ 長澤知之 秦 基博 さかいゆう 浜端ヨウヘイ 竹原ピストル 松室政哉 村上紗由里
Newcomer Act:HaiRi、出立樫太
問い合わせ:SOGO TOKYO 03-3405-9999
イベント公式サイト:http://www.office-augusta.com/ac2018/
Facebook:https://www.facebook.com/augustacamp.official
Twitter:https://twitter.com/ac_camp
LINE:https://line.me/R/ti/p/%40scf8305t

 

 

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