WEB FANZINE

POPSCENE

between popular culture and counterculture

スキマスイッチ TOUR 2017 "re:Action" S.S vs S.S 2017.7.24 中野サンプラザホール ライブレポート

スキマスイッチ TOUR 2017 "re:Action" S.S vs S.S 2017.7.24 中野サンプラザホール ライブレポート

August 1, 2017 19:30

live_label
0
0

12組のアーティストによるリアレンジ、リプロデュースされたスキマスイッチのアルバム『re:Action』(2月15日発売)を携え、4月から初の全国対バンツアー【スキマスイッチTOUR 2017“re:Action”】を開催。更に追加公演として7月24日(月)東京・中野サンプラザホール、7月31日(月)大阪・オリックス劇場にて【スキマスイッチ TOUR 2017“re:Action” S.S vs S.S】も開催された。対バンアーティストを交え回って来たツアーだが、今回は追加公演ということで「スキマスイッチvsスキマスイッチ」。ファイナルの大阪公演同様SOLDOUTした7月24日(月)東京・中野サンプラザホールは熱かった!

客電が落ちると本公演同様、『re:Action』でコラボしたアーティストとのレコーディング映像からリアルタイムな控室映像に切り替わり、笑いを交えながら大橋と常田がボードに「 re:Action」の文字を描く。映像が消え、拍手を受けながら大橋と常田がゆっくりとステージに登場すると、椅子に座りアコギを掻き鳴らす大橋。“君の話”だ。バンドの良さも勿論分かっているが、筆者はやはり二人だけのステージが大好きだ。大橋のアコギにも常田のピアノにもゾクゾクする。

「今日は色々なスキマスイッチをお見せできたら良いなと思っておりますので、最後までゆっくり楽しんでいってください!」追加公演への感謝と共に大橋が挨拶。夕暮れから夜にかかるような橙と青紫のライトを背に、常田のピアノは“夏のコスモナウト”を奏でる。

sukimaswitch0724_002.jpgオリジナルの軽快なサウンドとは一変、心地よいスローテンポなピアノの音色と大橋の歌声は、湿気を帯びた外の暑さをも忘れさせる。「なんか緊張感あるよね。」真剣に聴き入るオーディエンスの姿に思わず常田がつぶやくと「どうした、みんな?そんなシーンとして」と大橋。そんないつものトーンで喋る二人に会場からも笑いが起き、一気に空気が変わった。「じゃあ後半戦いきますけども。」4曲終わったところで、サラッと後半戦発言する大橋に会場ははざわめく。しかし「2曲目までがスキマで、3、4曲目はもうスイッチに入ってますから。」という言葉で、すぐに趣旨を掴みオーディエンスは笑い出す。2013年、デビュー10周年の年に、感謝と「これからもよろしく」という想いで作った“Hello Especially”。追加公演への感謝を、笑顔とクラップに乗せ歌う。アコースティックパートのセットリストで意外だったのは“Ah Yeah!!”。

sukimaswitch0724_004.jpgネタばらしをしてしまえば、続くバンドパートでも同曲が組み込まれており、さすがスキマスイッチならではの演出に、筆者もアレンジの変化を楽しみにしていた。

ここで一旦二人は退場。バンドパートへのセッティング中、本公演を踏襲した形で二人がMCのみで登場。「良かったですね、対バンのスキマスイッチ(笑)。」「やつらも頑張ったと思います。(常田)」「まだ若いみたいですけどね(大橋)。」「あれで!(常田)」と、アコースティックパートのスキマスイッチに対してコメント。(そうか、若手だったのか…)今ツアーは初の対バンツアーということで趣向を凝らし、毎公演内容が違った。アルバムとしても、今まで14年間セルフプロデュースしていた彼らが他のアーティストにリアレンジ、プロデュースを依頼することも挑戦だったろう。

MCを終え、一旦二人は退場。バンドメンバーの村石雅行(Dr)、石成正人(G)、種子田健(Ba)、浦清英(Key)、松本智也(Per)が登場すると「どうも、スキマスイッチでーす!楽しんでますかー?!」ドラムのリズムに合わせ、衣装も新たに改めて大橋、常田がステージへ。“パラボラヴァ”でバンドパートがスタート。

sukimaswitch0724_006.jpgまばゆい光の中、両手いっぱいに手を広げるオーディエンス。筆者が座る2階席からでも笑顔に溢れていたのが想像出来た。冒頭で筆者は、バンドも良いが二人だけのステージが好きだと語ったが、この日の“ズラチナルーカ”を聴くと、「いや、やっぱりバンドも良い!」と思った。切なさ(=マイナーコード)に混じりこむ少しの光(=メジャーコード)。バンドメンバーそれぞれの音は、楽曲に潜む風景を映し出し、聴く側の感情を揺さぶる。アルバムでリプロデュースをスキマスイッチが担当した“奏(かなで)”は音源のアレンジを大切に届けた。

MCで常田がカスタマーセンターの話を始めると、大橋が電子機器に弱いことや静電気持ちなこと、その静電気はどこへ行っているのか?、どうしたら静電気被害を受けないかなど、相変わらずの楽屋的トークで関係者席まで爆笑にさせている。挙句の果てに「あー、騒ぎすぎて疲れた!」と笑う大橋。楽曲やライヴパフォーマンスの良さは勿論あるが、MCでは毎回喉を枯らす勢いで喋り倒してしまう自然体の大橋、素で笑う常田だからこそ、彼らのライヴは楽しいのだろう。新曲制作に触れると、曲は「マイナビ転職 進もう編」CMソングの“さよならエスケープ”へ。更に「もう一曲新曲を。最近スキマスイッチがこういう音楽があったら面白いかなという、僕達がやりたいことをまとめてみたんですが、今までにない感じの楽曲が出来たのでお届けしたいと思います。」と、新曲“ミスターカイト”を披露。言葉数の多いメロディは決して泥臭すぎず、ドラムの疾走感とデジタルのリズムは映像に映し出された歌詞のように緩急が素晴らしく、大橋の言葉通り新しい彼らの音として響いた。大橋の「ありがとう!」は、長い長い拍手に包み込まれた。ライヴでは披露しなかったが、現在放送中の連続ドラマ『警視庁ゼロ係~生活安全課なんでも相談室~SECOND SEASON』(テレビ東京系)主題歌の新曲“リチェルカ”にも少し触れ、「もうちょっと待っていてください。」と、新たな曲たちがファンへ届く日を待ち遠しく語った。

ライヴもいよいよ後半戦。「まだ元気残っていますか!」アグレッシブなリズムの“キミドリ色の世界”、イントロで歓声が沸き起こる“キレイだ”でヒートアップすると、“Ah Yeah!!”へ。アコースティックパートとはリズムも歌声も違うが、サビで舞うタオルに常田はとても嬉しそうな笑顔を浮かべていた。「声出しますか?声。」本編最後はシンガロングから“トラベラーズ・ハイ”へ。アウトロではバンドメンバーのクールな演奏と村石の華麗なドラムソロ、更にスティックを折り、水を頭からかぶるパフォーマンスで割れんばかりの拍手と歓声が湧き上がった。

「元気だねー!」アンコール、大橋はオーディエンスのテンションに満面の笑みを見せた。実現可能か心配だったと語る今ツアー。出演アーティスト、そしてお客さんのお陰で追加公演まで出来たことに改めて感謝した。

「東京ということで今日はスペシャルゲストを。」まさかのゲストに歓声が起こると「それでは紹介したいと思います。小田和正!」その名前を大橋が口にするやいなや歓声で会場が揺れた。揺れる気がしたのではない。本当に揺れたのだ!悲鳴にも似た歓声に常田も「耳が痛い(笑)」と笑う。

「スキマには本当にいつもいつも世話になっていまして。」小田の言葉に「とんでもないです、とんでもないです!」と腰を折る二人。興奮覚めやらぬオーディエンスを見回しながら小田は「お客さんはありがたいね。分かってる?君たち。」と一言。会場の爆笑とは裏腹に大橋と常田は緊張気味に背筋を伸ばす。

アンコール最初の曲は、常田が小田と演りたかったという“恋は大騒ぎ”。この曲はオフコース解散後、小田がソロになり、1990年にリリースされたシングル曲。オフコース時代とはテイストの違う曲調、タイトル。「このタイトルをつける時は、当時としては結構清水の舞台から飛び降りた感じで、スタッフは目が点になっていました。僕らの間では、自分で言うのも何だけどそれほどの衝撃だったんです。もうこれだけ時間が経ってくるとなんでもないことになりますが。」タイトルのエピソードに触れると大橋、小田に続き、なんと常田も歌声を披露。これには会場もざわめく!

更に“ラブ・ストーリーは突然に”のイントロが流れると、まるで嵐のような歓声が会場に轟いた。この曲と共に青春時代を過ごした人も多いだろう。しかしここで、小田と大橋がステージから1階通路へ!騒然とする会場。曲が終わりステージへ戻った大橋は「みんなちゃんと神様が通るようにやった?僕は揉みくちゃでも良いんですけど。」と、真っ先に小田の様子を心配。

アルバムで小田が参加してくれたこと、今回スペシャルゲストとして出演してくれたことへ感謝をしつつ、アルバムでコラボした“君のとなり”の話に。この曲はTBS系列で放送されている小田がメインアーティストの音楽番組『クリスマスの約束』で2006年に小田とスキマスイッチが一緒に制作した楽曲。今回リアレンジ、リプロデュースにあたりイメージを訊かれた小田は、出来るだけ自分が口を出すのではなく二人に自由にやらせようと思ったと語るが、最後に「だから言いたくても随分我慢したな。」とポツリ。それに対し「我慢したとおっしゃいますけど、僕らは結構言われましたよ!」と大橋。そのやりとりには会場も爆笑。当時は“僕らなら”というタイトルだったこの曲を“君のとなり”改めてアルバムに収録。この日も美しい歌声を披露した。

sukimaswitch0724_010.jpgスペシャルなコラボに歓声は響き渡り、小田とスキマスイッチは退場。会場にSEが流れる中、それでも再びアンコールを求める拍手は鳴り続く。

「ありがとー!っていうか、もう帰りなさいよ!何時だと思ってるの?小田さんで終わっときゃいいじゃない。一番綺麗な終わり方だよ!」Wアンコールを受け登場した大橋の言葉に、歓声と気兼ねない笑い声が溢れかえる。「でもちょっと騒ぎたいと思ったんです(笑)。」やはり小田とのステージに緊張したのか、大橋は笑顔でそう言うとシンガロングが恒例となった “全力少年”へ。サビを歌うオーディエンスに身を委ねるように自由に振る舞う大橋は、再びステージから1階席通路へ降り、揉みくちゃにされている。(やはり小田の時と違い、若干容赦ない感じに筆者も笑ってしまう)その姿を常田も楽しそうに見ている。なんと楽しい時間だ。ステージに戻った大橋はピアノの上からジャンプ!追加公演初日の東京は、3時間20分にも及ぶ白熱のステージで幕を閉じた。

またこの公演後に、ファイナル公演が昨日、大阪・オリックス劇場で行われ、「ミスターカイト / リチェルカ」をダブルA面とし、「さよならエスケープ」「ココロシティ」も収録された豪華4曲入りのオリジナルジングルを約2年ぶりにリリースする事が発表された。新しいスキマスイッチを垣間見せてくれた、あの「ミスターカイト」をCDでぜひ聞きたいものだ。

text:秋山昌未


■ セットリスト

□ アコースティックパート
M1. 君の話
M2. 夏のコスモナウト
M3. 種を蒔く人
M4. ハナツ
M5. Hello Especially
M6. Ah Yeah!!

□ バンドパート
M7. パラボラヴァ
M8. 雫
M9. ズラチナルーカ
M10. 奏(かなで) re:produced by スキマスイッチ
M11. さよならエスケープ
M12. ミスターカイト
M13. キミドリ色の世界
M14. キレイだ
M15. Ah Yeah!!
M16. トラベラーズ・ハイ

En1. 恋は大騒ぎ
En2. ラブ・ストーリーは突然に
En3. 君のとなり

W Encore
En4. 全力少年


■ スキマスイッチ オフィシャルサイト
http://www.office-augusta.com/sukimaswitch/

  関連画像

  リリース情報

スキマスイッチ
「ミスターカイト / リチェルカ」

2017年9月13日発売

-収録曲-

CD
M-1. ミスターカイト
M-2. リチェルカ ~テレビ東京系 金曜8時のドラマ「警視庁ゼロ係~生活安全課なんでも相談室~SECOND SEASON」主題歌  ~
M-3. さよならエスケープ ~「マイナビ転職」CMソング~
M-4. ココロシティ ~メ~テレ開局55周年テーマソング~

DVD
「スキマスイッチのミッドナイト・グッドモーニン!! -3- THE MOVIE」
ラジオ番組風のトーク・コンテンツの映像版。番組内で2017.6.29「さよならエスケープ」@ニトリ文化ホール ライブ映像を収録!!

ミスターカイト / リチェルカ

初回限定盤(スリーブケース仕様):CD+DVD

UMCA-59054 / \1,800(税別)

ミスターカイト / リチェルカ

通常盤

UMCA-50054 / \1,200(税別)

  ピックアップ

  特集

オフィスオーガスタ特集 アーカイブ

  新着記事

  SEARCH

オフィスオーガスタ特集 アーカイブ

  iTunes Music Chart