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松室政哉【Matsumuro Seiya Live 2017 -Sequence-】@duo MUSIC EXCHANGE 密着ライヴレポート

松室政哉【Matsumuro Seiya Live 2017 -Sequence-】@duo MUSIC EXCHANGE 密着ライヴレポート

March 25, 2017 12:30

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3月17日(金)、東京・ duo MUSIC EXCHANGEは松室政哉ワンマンライヴ【Matsumuro Seiya Live 2017 -Sequence-】で熱気に溢れていた。

そこから遡ること4時間前。あの大勢のオーディンスでいっぱいになるフロアはまだガランとしていて、スタッフの声や楽器をセットする音だけが響いていた。
「おはようございます!よろしくお願いいたします。」松室をはじめ、昨年12月青山月見ル君想フでのワンマンライヴのメンバーでもあった新田浩平(Dr)、 外園一馬(Gt)、植松慎之介(Ba)、 松浦はすみ(Key)とも挨拶。

サウンドチェック、松室はフロアへ降りたり再びステージへ上がったりしながら、時折エンジニアのいまぜきくにひろ氏やプロデューサーの半田悠氏とも相談しつつ、外音と中音の違いを念入りに調整。

20170325_0044_duo.jpg今回で三度目となる松室ライヴ密着。写真を撮りながら、ライヴ前の緊張感と高揚感が混在した独特な時間を筆者もフロアからじっと見守る。

昨年一昨年とSOLDOUTした東京でのワンマンライヴより更に大きなステージの今回。全体の空気が少し緊張感に包まれている気がした。しかし音が決まると松室は、いまぜき氏と音楽の話をしたり植松のシャツを見て「ベースが巧そうに見える(笑)。」と笑い合ったりしている。昨年の【Augusta Camp 2016 ~produced by 秦 基博~】で大先輩のスキマスイッチや秦 基博と共演した時に堂々と、もっと言えば楽しんでいるようにも見えた彼は、案外大物なのかもしれない。それぞれ、自分以外の音の返しを音響担当へ申し出ながらリハーサルが進む。

20170325_0018_duo.jpgうっかり歌詞を忘れてぼんやりした鼻歌になってしまいメンバーに笑われるのも、リラックスしている証拠。しかし一度歌い出し伸びやかに放たれる松室の歌声は、リハだというのに存在感に溢れ、「思わず聴き入っちゃったよ(笑)。」と筆者が言うと「ありがとうございます!」と照れ笑い。

「あの曲の入りだけど…」リハが終了し楽屋へ行くと、松室と新田が本番へ向けて打ち合せをしていた。その後もメンバーは、雑談をしたり髪をセットしたり音を確認し合ったりふざけ合ったり、頻繁に出入りしながら楽屋での時間を過ごす。そんな中、松室に調子を聞くと、セット前の頭を押さえながら「髪がペチャンコなこと以外は調子良いです(笑)。」と笑っている。“ああ、今日のライヴはきっと良いものになる”その笑顔を見て筆者は確信した。

何となくオープンまでは慌ただしかったが、オープン後、スタートを待つ楽屋はすっかり準備も整い、差し入れのメッセージに目を通したり、再びふざけ合ったりしている。松室は緊張していないようだが「丁寧に。僕はライヴが始まるとパーッとテンションが上がるから、特に序盤は丁寧にやることを心がける。」そうメンバーに語っていた。

そろそろライヴが始まる。松室は一番最初に楽屋を出ると、メンバー一人一人と握手。全員が揃ったステージ袖からSEが聞こえ始めた。「急に緊張してきた!」と言いながら松室は軽く身体をほぐすとステージへ。

“翼”でライヴがスタート。「いやー、ワンマンライヴでこの光景は初めてです。」昨年までのワンマンライヴの倍以上に及ぶオーディエンスを目の前に、最初は不安で仕方なかったこと、今は感謝しかないことを素直に語る松室に大きな拍手が注がれる。その後も「ワンマンライヴなのでいつもより長いけど大丈夫?だいたい5時間半くらいあるけど。曲にして84曲くらいになるけど(笑)。」と冗談まで飛び出し、盛り上げる。ハートフルな“ラブソング。”で見せるオーディエンスの自然な笑顔は、見ているこちらまで笑顔になってしまう。

大阪から上京して5年。松室は、思うようにいかない日々もあった上京当時を「東京のせいにして歌っていたかもしれない。気がつけば東京をテーマにした曲が多くなっていた。」と語り、“東京”、“息衝く”、“モノローグ”と、東京の風景を描いた曲をエモーショナルに歌い上げた。特にナイーブなメロディの“息衝く”から、ベースやキーボード、コーラスのグルーヴがテンションを煽る “モノローグ”への展開は素晴らしく、フロアからも大きな歓声が響いた。

20170325_0072_duo.jpgMCでは、自分もライヴで地名を叫んで盛り上げたいという話から「でも僕がシブヤー!って言った時の正解はなに?イエーイ?それはどういう意味?」とノリを冷静にツッコみ、笑いをとる。一瞬にしてオーディエンスを引きつける力はキャパが大きくなっても健在!きっとこの人は日本武道館だろうが、東京ドームだろうが、こうやってアットホームな雰囲気にしてしまうのだろう。しかし歌になると一変。切なさと暖かさが混在する“オレンジ”では、松室の歌声やギターが織りなす繊細なトレモロにフロアは耳を傾けた。

「昨日買ったんや、これ!まあまあ高くてびっくりした…。」再び歌の世界から一変。昨日買ったばかりという鍵盤ハーモニカを手に取りライヴ初披露の“主題歌”へ。ミディアムテンポのボサノヴァリズムにクラップが弾む。更に高校の頃以来というエレキギターで聴かせる“セッション”。メンバーソロで盛り上げていると外園が「ここ、みんなのソロコーナーでしょ。松室くん、エレキ持ってるし。みんな松室くんのエレキ聴きたくないかい?」とソロを煽る。松室は「えー、そんな…」といいながらお約束がごとく(笑)ドヤ顔でソロをきめ、外園とのツインエレキでフロアを湧かせた。

20170325_0143_duo.jpgバイオリンの音が押し寄せる“Hello,innocence”のイントロは切ないメロディへと変化し、花びら舞い散る映像がドラマチックなサビを赤く染める。松室の曲は何度聴いても、ライヴは何度観ても、曲のバリエーションだけでなく、そのアレンジセンスに毎回舌を巻く。

序盤からの盛り上がりは後半戦で更に加速度を増し、スポットライトを浴びた外園のエレキソロから“踊ろよ、アイロニー”で、松室も(念願の?)「シブヤー!」と叫ぶ。ジャンプしながらのクラップでフロアは湯気が立ち上りそうな程の熱狂。

「今日はみなさん、ありがとー!最高です!」本編最後は“Happy Prime Day”。オーディエンスの歌声がハートフルに響きながら終了。

アンコール、一人で登場した松室はグッズ紹介でもアットホームなムードでフロアを笑顔にすると、再びメンバーを呼び入れ“君が笑うまで”をしっとりと歌い上げる。すでにイントロだけで歓声が湧くようになった“ラストナンバー”、「最後、盛り上がっていきましょー!」という松室の言葉通り、テンションMAXでライヴの幕を閉じた。

20170325_0186_duo.jpg笑顔でステージを降りたメンバーが拍手で松室を迎える。

20170325_0159_duo.jpgステージ袖の5人からはまだ熱気がビンビン伝わる。「早かった!」「まだまだ出来るね。」笑顔のメンバー。松室も「きちんと丁寧に出来たと思う。」と冷静に話しつつ、ふぅっと一息つきながら楽屋の椅子に腰掛けた時の表情には、ある種のやりきった感が見えた。その後、関係者との挨拶も終え、確実に次へのステップの手応えを感じつつ、松室、メンバー、スタッフは乾杯のビールに喉を鳴らした。松室政哉。次はどんなシーンを見せてくれるのか、これからも目が離せない!


写真:杉田真
取材・写真:秋山昌未



■ セットリスト
M1. 翼
M2. フィクションとポップ
M3. Simple
M4. BUTTERFLY
M5. ラブソング。
M6. 東京
M7. 息衝く
M8. モノローグ
M9. オレンジ
M10. 主題歌
M11. セッション
M12. Hello,innocence
M13. ハジマリノ鐘
M14. 真夜中を飲み込んで
M15. 踊ろよ、アイロニー
M16. Happy Prime Day

<アンコール>
En1. 君が笑うまで
En2. ラストナンバー


■ オフィシャルHP
http://matsumuroseiya.com/

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