POPSCENE

WEB FANZINE

POPSCENE

Sissy 8th anniversary tour!~みなさんのおかげです~ ツアーファイナル密着レポート!

Sissy 8th anniversary tour!~みなさんのおかげです~ ツアーファイナル密着レポート!

January 26, 2017 18:45

live_label
0
0
シェア LINE

去年8月、静岡県・三島市民文化会館ゆうゆうホールを皮切りにスタートしたSissyの全国ツアー【Sissy 8th anniversary tour!~みなさんのおかげです~】が今年1月14日(土)東京・西新井文化センターにてファイナルを迎えた。

20170126DSC_9079.jpg「自分のアコギを3/2くらい絞ってください。(松田)」「ベースが少し大きい気が。あ、アンプを切って…はい、これで良い感じです!(示村)」

東京でも一部雪がちら着く程寒いこの日、ステージ上では音声チェックからリハーサルへ移っていた。第一部はアコースティックセット、第二部はバンドセットで構成される今回、楽器を変えてリハーサルは続く。メンバーの笑い声や靴音、演奏後に入り交じる楽器たちの音が、まだ観客のいない会場に響く。一方ステージの袖では舞台スタッフがスモークマシンを調整、公演スタッフの楽屋では手順の最終チェック、グッズ売り場では販売準備など、全員がこの日を成功に導くために慌ただしく動いていた。

去年4月に機材車盗難の被害を受け、クラウドファンディングで300万円を超える支援を得た彼ら。結成8周年の節目に加え、ツアータイトルやリターンでのリハーサル公開+終演後の挨拶など、みんなへの感謝が随所に織り込まれている。リハーサル終了後はファンと記念撮影。長くSissyというバンドをファンとして支えてきたことが分かるようなフレンドリーな会話が弾んでいた。

20170126DSC_9267.jpgメンバーは楽屋へ戻ると、お世話になっている関係者と談笑しながらヘアメイクしたり軽食をとったり衣装を合わせたりと、終始落ち着いた様子。とはいえツアーファイナル。悲しく悔しい出来事だけでなく、スキマスイッチの常田真太郎氏をプロデューサーに迎えた8ヶ月連続シングルリリース企画など、ミュージシャンとして新たな挑戦を続けた、ある意味区切りであり次へのステップとなるステージ。特に地元でこの日を迎える原は思うことも多いだろう。

「この衣装どう?やっぱり白いシャツにしようかな?」 佐藤はハンガーにかかった白のシャツと何度も見比べるが、結局水色のシャツに決定。そのまま何となく絵の話になると椅子に腰掛け、セットリストにイラストを描き始める。佐藤画伯降臨!

20170126DSC_9289.jpg松田は時折歌いながら譜面をチェック。示村はおにぎりを食べながら影アナ原稿を作成していた。
機材車盗難の経験から、今回盗難防止ステッカーを作成。1000のメッセージ企画として、そのステッカーにみんなのメッセージが入ったものをステージに飾っているが、スタッフが新たにメッセージ入りステッカーを持ってきた。真剣な表情でそれに目を通す松田。

20170126DSC_9314.jpg中には静岡の友人や家族からのメッセージもあったらしく、「あー、これ泣いちゃうよ。」と感動に目をうるませる。「そろそろ影アナ入れようか。」ステージ裏で“トシ子”が、影アナをすると会場からは笑い声が飛び、示村…ではなく、トシ子も笑いをこらえていた。

「オンタイムでOKですか?では10分前です。」スタッフが10分前を知らせると、一気に緊張感が高まる。筆者も楽屋を後にし、ステージへ。
再びトシ子の影アナで冒頭から笑いに包まれると、SEが流れメンバーが登場。第一部のアコースティックライヴがスタート。

20170126DSC_9452.jpg“朝焼けと夕焼けの星空”の冒頭、松田の伸びやかなアカペラが会場を圧倒する。「最初はカホンが嫌いだったんですよ。」本番前、佐藤はステージ袖でそんな話をしてくれた。しかし練習を重ねた今、彼のカホンは暖かなリズムを刻んでいる。
「皆さん、ようこそお越し下さいました。ありがとうございます!原くんの地元の西新井ですよ。」挨拶と共に松田がそう言うと「今日も歩いて来ちゃった(笑)」と原も笑いながら早くも和気あいあいムード。更に衣装のことにも触れた。オレンジ色のポケットがワンポイントになっている水色のシャツは、2012年4月に1000のメッセージを集めた赤坂BLITZでのワンマンライヴで着る候補になっていたが、今回再び1000のメッセージカードを集めたこともあり、ようやく日の目を見ることが出来た。「1000あります!」ステージ背後に掲げられた1000のメッセージカードを指す松田の力強い声に大きな拍手が起こった。

クラップが広がる“ヒカリノユクエ”、彼女への切ない想いが描かれた“君と道”、至極のウエディングソング“約束”など、アコースティックならではの暖かさが会場を包み込む。今年に入って間もない頃、彼らの盗難にあった機材車が発見されたニュースが話題となったが、盗難当時は活動をどう続けていくか悩んでいた。しかしクラウドファンディングを通じて多くの支援があったからこそ、この日のステージにも立てていると、あらためて感謝を述べた。ステージから吊るされた盗難防止ステッカーに綴られた1000の文字を見ながら「1000人の人と出会って頑張れ!って言われたんだと思うと、頑張んなきゃ!って思うんです。」と松田。去年は色々な人に支えられた一年なので今年はちゃんとお返し出来るような年にしたいと続けた。そんな感謝の気持ちを込めて“Best thanks”で第一部のアコースティックセットは終了。

ここで30分間の休憩。「お疲れ様でした!」汗を拭きながら笑顔でメンバーが楽屋へ戻ると、各々の個性を感じられる衣装に着替えそれぞれ第二部に備えていた。とはいえ、示村の衣装がツインボーカルユニットThe Super Ballのようで可愛いという話や、年末にサンシャイン池崎の真似をした斉藤工の話など、やはり楽屋はリラックスムードで、あっという間に休憩時間は過ぎていった。

スタンディングのオーディエンスからクラップと歓声を受け、再びメンバー登場。

20170126DSC_9730.jpg“ドレミの魔法”で第二部がスタートすると、続く“SHAKE!”では、彼ら自身のボルテージが上がっているのがプレイやパフォーマンスで見てとれる。特に笑顔でアグレッシブなプレイを見せる示村の顔には、すでに汗が光っていた。「思い切りはっちゃけて盛り上がっていきましょうー!」松田の言葉に心から楽しそうなオーディエンスの歓声が響いた。プロデューサー常田真太郎氏と 8ヶ月作り続けたシングルたちの中から、“ボクらの確率論”、“re:times”、“ラブソング・フロム・リビング・エンド”、“あいのま”を続けて演奏。「初めてシンタ(常田)さんと一緒にお仕事させて頂いた時には、嬉しくてたまらなくてね!俺の大好きな人と仕事出来るんだと思ったら、もう有頂天だったんですけど、でも一緒に作業させて頂く中で、本当にいち音楽人として対等にお付き合いしてくれました。それがすごく嬉しくて。」 常田氏との音楽時間を振り返る松田は、自身の嬉しさに加え、メンバー全員の成長を実感し「多くの人に曲を届けたい」と語りながら、8ヶ月連続シングルリリースを締めくくる最新のシングル曲“冬に願いを”を披露。 ゆっくりと暖かいメロディに乗せ、彼女への一途な想いが会場に届く。

「西新井盛り上がってるかー!」シンガロングでライヴ後半を盛り上げると、オーディエンスの大きな歌声に「あれ?みんな調子良さそうじゃない。調子良良いですか?!…原くん、地元だから調子良いですか?」と、突然原に振る。

20170126DSC_9643.jpgこれには原も「急だよ!」と驚きながら照れ笑いで「イエーイ!」と叫び、更に盛り上げ、“Live goes on”へ。Sissyで唯一振り付けのある“届いてI LOVE YOU”で会場一体となると” Nancy”でボルテージが最高潮に!

機材車盗難でアコースティックライヴを余儀なくされた時でも、他のバンドに引けを取らないよう、くじけそうになりながらも常に前を向いてきたメンバー同士の絆。振り返りながら熱い想いがこみ上げている示村の表情に、涙する人たちの姿も。

20170126m_IMG_0863.jpg期待と不安を抱きながら迎えたツアーファイナル、自分たちを支えてくれた人たち、この日来てくれたファンのみんなへ感謝を述べながら、バンドセット本編は“青星の夜に”で終了。

Sissy恒例のアンコール、“Ready Go!”の大合唱をうけメンバー登場。原は地元でツアーファイナルを迎えられたことに、ファンとメンバーへ感謝。大きな拍手が贈られた。
「皆さん、騒ぐ力は残っていますかー!」最後は“Ready Go!”で再び会場一体となり、【Sissy 8th anniversary tour!~みなさんのおかげです~】の幕は閉じた。

20170126m_IMG_1630.jpg「終わっちゃいました。」キラキラと清々しい笑顔で原は、カメラ越しにピースサインをくれた。

20170126DSC_9785.jpg「いやー、何かあっという間でしたね。」佐藤は飄々としながらも、ツアーが終わったことへの安堵感と寂しさを感じさせている。「本当にありがとうございました!」松田は神妙な面持ちでがっちりと握手をしてくれた。「終わっちゃいましたね…。」寂しさを素直に表現する示村。ライヴの余韻覚めやらぬ楽屋や廊下、ステージ袖でそれぞれの想いが伝わってきた。

そこから程なくしてファンや関係者、友人たちへ挨拶するメンバーには共通の笑顔があった。9年目のSissyの新たな挑戦を楽しみにしながら、密着レポートもここで終了。筆者は会場を後にした。

photo:Love&Music BAG 水野達也
text&photo:秋山昌未



セットリスト

■ 第一部/アコースティックセット
M1. 朝焼けと夕焼けの星空
M2. ヒカリノユクエ
M3. message
M4. 君と道
M5. 各駅停車の未来
M6. 約束
M7. ヒトリヨガリ
M8. 花鳥風月
M9. Best thanks

■ 第二部/バンドセット
M1. ドレミの魔法
M2. SHAKE!
M3. ボクらの確率論
M4. re:times
M5. ラブソング・フロム・リビング・エンド
M6. あいのま
M7. 冬に願いを
M8. Live goes on
M9. 届いてI LOVE YOU
M10. Nancy
M11. 青星の夜に

Encore
En1. Ready Go!


■ Sissyオフィシャルウェブサイト
https://sissy-web.amebaownd.com

■ Sissyレーベルオフィシャルサイト
http://ssy.tokyo

■ Sissy 8th Anniversary特設サイト
http://ssy.tokyo/anniversary_8

■ オフィシャルファンクラブclub44
http://fan.pia.jp/club44/

  関連画像

  ピックアップ

  SEARCH

  FIND OUT MUSIC!

FIND OUT MUSIC

  SPECIAL

オフィスオーガスタ特集 アーカイブ

  iTunes Chart