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【スキマスイッチ インタビュー!Part.2】今を意識すること、そして音楽で表現してみたかったこととは?

【スキマスイッチ インタビュー!Part.2】今を意識すること、そして音楽で表現してみたかったこととは?

December 1, 2021 18:00

スキマスイッチ

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ー 歌詞の中では、恋人の思いやりに対して“遅すぎるありがとう”と歌っていますが、お互い「気づかないうちにこんなことしてくれていたんだ。ありがとう」って思うことは?

大橋:いや、沢山あると思いますけどね。あるんだけど……パッとは思い出せないですね(笑)。


ー すみません、『スキマスイッチのこのヘンまでやってみよう』(スキマスイッチ公式YouTube番組)を観すぎて、ちょっとそれっぽくなってしまいましたが。

大橋・常田:爆笑

常田:卓弥がよくやってくれるのは、現場に美味しそうなものをちゃんと人数分買ってくるんです。知らないうちに買っていて、しかも自分が買ったことを言わないんですよ。で、「美味しそうだね。」って言うとマネージャーが「これ卓弥さんからの差し入れです。」って。粋だなって。


ー 粋ですね!

大橋:いやいやいや(照)。自分一人で食べるのが何か申し訳ないから、一応人数分買うだけで。


ー でもそれを「俺が買ってきた!」とはあえて言わないんですよね?

大橋:いや、めちゃくちゃ言う時もありますよ!あと買ってきたのに食べられないパターンもありますね(笑)。

常田:あったね(笑)。

大橋:チーズバーガー20個くらい買っていったんだけど、誰も食べなくて「え、チーズバーガーってみんな食べたいものじゃないの?」ってね(笑)。っていうか、相方へのありがとうってそういうこと?!


ー それで良いです(笑)。

大橋:そういうことか(笑)。それで言ったら僕のネット環境はすべてシンタくんがセッティングしてくれてますからね。

常田:爆笑


ー 確かに大橋さん、Cloudが分からなかった時代もありましたよね

大橋:そうそうそう(笑)。でもCloudは未だによく分からないけどね。だからパソコンもシンタくんが買ってきてくれたり、そういう物理的なものへの感謝は沢山ありますけど、もっと心遣い的なことかと……あ、でもこれも心遣いか。


ー そうだと思いますよ。大橋さんがちょっと苦手なところをフォローしているということで。

常田:本当は卓弥には一生出来ないでいて欲しいんだけど、ちょこちょこ出来るようになってきているので、悔しいというか悲しいっていうか淋しいというか(笑)。


ー それは淋しいですね(笑)。

大橋:いや、でも殆ど出来ないですよ(笑)。この間、携帯のバックアップを促すメッセージが出ていたんですよ。でもバックアップした時にどうやって戻すか僕は分からないですからね。


ー ああ(笑)。

大橋:それは携帯ショップでやってくれるのか自分でやるのか。もし自分でやるんだとしたら……そんなことしたら僕には戻せないので、まだバックアップしてないですよね(笑)。


ー そこはやはり常田さんの力を借りないと!

大橋:いや、でもそのくらいは出来るようになりたいなとは思ってるんですけどね、さすがに。


ー やはり面白いですね(笑)。では作品の話に戻りますが、「SINK」は歌詞や、感情を表現したサウンド、一瞬入るボコーダーなど、今作である意味一番気になりました。

大橋:この曲はシンタくんのピアノリフを最初に聴いた瞬間、これは絶対に世の中に出したいと思いましたね。

常田:まだサビがなかったよね。

大橋:そうだね。サビはなかったけど、雰囲気で大体これはもう曲になるなと感じる時があるんですよ。「OverDriver」もそうでした。あの曲のトリッキーなAメロを聴いて、これは曲になるなって。何か今見える感じっていうか。「SINK」はもう本当にシンタくんの真骨頂というかシンタワールドだなと思いますね。


ー 歌詞も孤独から救いを求める声のようで、“無垢な虚像は深紅に染まる”や、“Goodnight”が最後に“Goodbye”へ変わる部分は特に色々と想像してしまうというか……。

常田:そこは聴いた人それぞれに感じてもらいたい部分です。ただ、サウンドが呼んでいるのはありますね。この歌詞にしようと思えたのも、このサウンドやメロディーがあったからこそですし、そこは別々で考えてはいませんでした。それとこの曲に関しては<目線>をすごく考えましたね。主人公が何を見ているか。その目の動きというか、どこを見てどうなって何を思っていたかなるべく飛ばさないよう考えました。だから今までスキマスイッチの曲を聴いていた人もそうじゃない人も含めて、この主人公がどういう人なのか考えて欲しい、感じ取って欲しいと思っています。多分スキマスイッチを聴いてきた人たちの中でも解釈が分かれるんじゃないかな。この曲ではそういうものを提示してみたかったんです。ボコーダーに関してはメロディを作っている時にデモでちょっとやってみただけなんですけどね(笑)。でも作り終えた後に聴いてもらったら「面白いじゃん!」となって、そのまま採用されました。


一 少し前にボコーダーが多用された時はやらずに今やるっていうのがスキマスイッチさんらしいなと思ったんですが(笑)。

常田:やりたかったんですけど使いどころもよく分からなくて(笑)。まぁなんだかんだ言っても最終的にギターの名越由貴夫さんが色付けしてくれた感じですね、この曲は。今回名越さんと初めてご一緒出来たんですよ!名越さんとのコラボレーション感もすごく大きいかな。あとベースが鹿島達也さんで、ドラマがあらきゆうこさんで、このお三方のグルーヴに乗っかったところはあります。世界観を作ってもらったという意味ではすごく良い演奏をしてもらったなって思います。特に名越さんのプレイは単純に「すげー!」って感動しました。


ー 今までのスキマスイッチさんともまた違う新しい世界を感じました。

常田:本当にこのお三方がもたらしてくれましたね。


ー そこから打って変わって「フォークで恋して」。このタイトルもそれこそ先程のトレンディ話ではないですが、例えば80、90’sのトレンディドラマのタイトルみたいだなと思いました。

常田:歌詞の狙いは完全に80’sなイメージでしたね。タイトルは卓弥が出してきたアイデアなんですが、もう僕はぐうのねも出ないぐらい悔しくて良いタイトルを持ってきたなって思いました。悔しかったなぁ……爆笑しましたからね(笑)。文字で送られてきたんですが、あーだこーだ考えてるのが馬鹿らしくなったというか、あぁそうだよな、こういうことだなって。


ー 常田さんを悔しがらせた大橋さんとしては。

大橋:いやいや(笑)。80’って改めて聴くと、ただ格好良いんじゃなくてダサ格好良いというか。


ー わかります!

大橋:時代がそうだったんだと思うんですが、もし僕が「フォークで恋して」というタイトルを見たら、どんな曲だろうって気になるんですよね。


ー 私も最初に気になりました(笑)。

大橋:でしょ!それで「こんなのどう?」って見せたら「面白いね」と言ってくれたのでこのタイトルになったんですが……意味が分からないですもんね、「フォークで恋して」って(笑)


ー 物語も面白いですよね。社会人のランチタイムって。

常田:そういうのをやりたかったんですよね。そんなに時間が経たない一瞬だけの雰囲気をさらっと。でも絶対前後にストーリーがあるんだろうなというのがすごく好きなんです。サウンドも最初からいわゆるこのシティ・ポップ感をずっと出してみたかったので、そこは狙っていきましたね。


ー そういう曲たちをアルバムツアーで聴くことが出来るのが楽しみですが、その前に12月22日、日本武道館で【スキマスイッチ”Soundtrack”】が開催。こちらは「音楽と映像が織りなす、今までになかった新しいスキマスイッチのステージを展開」というコンセプトだそうですが。

大橋:ツアーではないライヴでは普通ではない何かをやりたかったんです。でも今は(取材時)本当にまだ全然準備段階なのでどうなるか分からないですが、成功したら新しいスキマスイッチのステージをお見せ出来るんじゃないかなと思っています。音楽だけのエンターテインメントではないものを作ろうと思っています。

常田:【スキマスイッチ”Soundtrack”】に関しては言いたいことが沢山あるんですが、言っちゃったら面白くないので(笑)。それとアルバムを携えたツアーに関しても、アルバム全部で14曲もあるのでどういう風にやっていくか自分たちも楽しみながら色々考えていきます。是非両方とも観に来て欲しいですね。


ー ありがとうございました!


インタビュアー:秋山雅美(@ps_masayan


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■ スキマスイッチ HP
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