POPSCENE

拝啓 長澤知之様。優雅に小銭を鳴らしたくなったよ。

April 25, 2019 18:00

blog_label
0
0
シェア LINE
拝啓 長澤知之様。優雅に小銭を鳴らしたくなったよ。

『ソウルセラー』は名盤だ。好き嫌いはあれど、長澤知之というミュージシャンは日本にはあまりないタイプだし、昨今こんなにライヴらしいライヴをみせるミュージシャンも少ない気がする。いつも酔っ払って、時には寝てしまう高田渡氏のライヴみたいな面白さがある。勿論長澤くんはベロベロに酔っ払ったり寝たりはしないが(笑)。

4月23日の【Nagasawa Tomoyuki Acoustic Tour 2019 ‘Soul Seller’】ツアーファイナル@渋谷duo MUSIC EXCHANGEもやはり面白かった。相変わらずバサバサと譜面を散らかしたり、喉ケアスプレーを取りにサポートの山本健太さん(Key)を置き去りにしたり、自分のツアーなのに何公演目か忘れていたり。

歌い、ギターを弾く。

そのこと以外さして興味がなさそうなのがいい。

個人的なことを言えば、長澤くんのステージは弾き語りが一番好きだ。だが鍵盤というのはかなり良かった。弾き語りの一番の座が揺るぐくらい良かった。それはきっと山本さんだからかもしれないが。「ボトラー」での二人が掛け合いや、迸る「パーフェクトワールド」のエネルギーと相反するような鍵盤の穏やかな流れは釘付けになる。

途中で松江潤さんがシークレットゲストとして登場したのは驚いたけど、やはり素晴らしい音の調和を聴くことが出来た。松江さんの入った「金木犀」のエンディングは兎に角格好良く、この曲はロックだとさえ思ってしまった。山本さんの「松江さんって太陽感がある」という言葉は納得出来るし、その太陽が退場して小声で、でも本気で寂しがる二人の図にはちょっと笑う。

長澤くんの声の存在感に何度鳥肌が立ったことか。
会場を踊るギターの音色に何度ワクワクしたか。

ライヴを心底楽しんでいる長澤くんの笑顔も好きだ。ミュージシャンが本気で楽しんでいる時の笑顔はそれだけでライヴの魅力が増量される。

つまりは最高に素晴らしいライヴだったということ。

ライヴ終了後にちょっと挨拶をさせてもらった。先日のコラム・インタビューの話や、携わり方は違えどお互いお世話になった共通の人の話などをいくつか。「また是非取材でね!」と、未確定だが社交辞令ではない再会を約束してduoを後にした。

そういえば「ソウルセラー」でステージ背後のライトが、アルバム『ソウルセラー』のジャケットデザインぽく感じた。何となくそう見えただけかもしれないけれど。


□ セットリスト

M01. はぐれ雲けもの道ひとり旅
M02. アーティスト
M03. 夢先案内人
M04. ボトラー
M05. あああ
M06. 左巻きのゼンマイ
M07. 笑う
M08. センチメンタルフリーク
M09. パーフェクトワールド
M10. 蜘蛛の糸
M11. 時雨
M12. 金木犀
M13. Close to me
M14. 歌の歌
M15. Wrapped In My Memory(Shawn Smith)
M16. コウモリウタ
M17. 僕らの輝き
M18. ベテルギウス

Encore
En1. 戦士は夢の中(仮タイトル)
En2. ゴルゴタの丘
En3. カスミソウ
En4. ソウルセラー

W Encore
En5. 風を待つカーテン


■ 長澤知之 オフィシャルサイト
http://www.office-augusta.com/nagasawa/

Apple Music

ピックアップ

RECOMMEND

iTunes TOP 20