【レビュー】Superfly『Amazing』
June 19, 2025 17:00
Superfly

6月18日にリリースしたアルバム『Amazing』がリリースと共に、Apple Musicのトップアルバム1位を獲得するなど好調なスタートを切った、Superfly。
今作は、キャリア初となるカバーアルバム。Mr.Childrenの「彩り」、嵐の「果てない空」、Mrs. GREEN APPLEの「僕のこと」をはじめ、邦楽男性アーティストの楽曲10曲を収録。越智志帆といえば、パワフルに突き抜ける高音が魅力のひとつでもあるが、決してそれだけではない。類まれなるダイナミクスコントロールで楽曲の世界を彩っているのだ。
特に今作はカバーということもあり、歌詞やオリジナルアーティストのイメージを丁寧に汲み取り、Superflyとしての楽曲に仕上げている。例えば、「たしかなこと」(小田和正)での語りかけるような歌声は温かい気持ちにさせてくれるし、「彩り」(Mr.Children)では歌詞の意味を考え、ヴォーカルを低くしてみたことや、「僕のこと」(Mrs. GREEN APPLE)では大森元貴氏への共感性などを同アルバムのオフィシャルインタビューで語っている。(オフィシャルインタビューは曲ごとに随時公開)
カバーの魅力は色々あるが、そのアーティストが持つ歌い方の“クセ”のようなものとは違う魅力が出てくるのも興味深く、オリジナルへのリスペクトが深く関わっていることが分かる。先にも記した、越智の類まれなるダイナミクスコントロールと、リスペクト、そして表現力が今作には詰まっており、そのリスペクトはサウンドプロデュースを手掛けたトオミヨウ氏による各曲のアレンジにも通じている。
Superflyが織りなすオリジナルとの化学反応を是非楽しんで欲しい。