【レビュー】ゆず『GET BACK』
May 23, 2025 18:30
ゆず

ゆずが書き下ろした、テレビアニメ『ポケットモンスター』(テレ東系 毎週金曜よる6時55分から放送中)の新章「メガボルテージ」オープニングテーマ「GET BACK」は、すでにゆずファン、ポケモンファンから神曲の声も上がっている。
日本のみならず世界的に人気を博している『ポケットモンスター』の放送がスタートしたのは1997年。2023年からは、リコとロイを主人公にした新シリーズが放送され、今回の新章「メガボルテージ」では前章の1年後が舞台となり、リコ、ロイとポケモンたちの新たな冒険が幕を開ける。そんな冒険を躍動感たっぷりなサウンドで彩る「GET BACK」は、ポケモンファンが歓喜するワード、モチーフが歌詞に散りばめられており、失いかけた目標や夢、未来を再び取り戻すというメッセージが描かれている。
楽曲制作は「失った未来を取り戻す」「自分たちの原点に帰る」=GET BACKというフラッグを北川悠仁が掲げたところから始まった。「マスカット」「ビューティフル」「図鑑」その他、ゆず作品を作り上げた音楽プロデューサー・TeddyLoidとサウンドを構築。アニメソングのエッセンスに現代のジャパンカルチャーの要素をミックス。レイヤーを重ね、しっかりと構築されたサウンドの面白みは、どこか90年代ぽさも感じる。“ゆず”というアーティストらしさも出しつつ、サビ、オープニング、エンディングなど良い意味でアニメのテーマ曲としても分かりやすい。約5年ぶりとなる、北川と岩沢厚治による歌詞の共作もポイントのひとつだ。
そして今作と同時に発表され、10⽉23⽇(⽊)・25⽇(⼟)・26⽇(⽇)東京・有明アリーナで開催される「ゆずの輪 Presents YUZU LIVE 2025 GET BACK トビラ」は、「GET BACK」の曲名から着想を得たコンセプトらしい。これは2000年に発売されたゆずの3rdアルバム『トビラ』と、そのアルバムを携えたアリーナツアーの“リバイバルライブ”で、懐古的な演⽬や再現ライブとは異なり、新旧楽曲を交え現在のゆずが『トビラ』を“GET BACK”=表現したらどうなるか?というテーマで実施される。そんなツアーの着想である「GET BACK」のジャケットは線画で描かれたシンプルなトビラのイラスト。このトビラの先あるのはリコ、ロイ、ポケモンたちの冒険だけではない。過去と現在を繋ぎ、楽曲とライブを繋ぐ、ゆずの新たな冒険が詰まった1曲なのだ。