【レビュー】海蔵亮太『サーチライト』

メジャーデビュー5周年を記念して、昨年2023年4月12日から1年に渡って毎週楽曲配信をしながら世界記録に挑戦するプロジェクト“Anniversary Every Week Project 週刊海蔵”をスタートした海蔵亮太。そして4月24日に配信リリースとなったカバー曲「サーチライト」で、遂に毎週連続楽曲配信の現在の世界記録（54週※）を超えて新たな世界記録を達成。（※レコード会社スタッフによるリサーチ）

この曲は、玉置浩二が2013年にリリースした楽曲で、同年放送された日本テレビ系テレビドラマ『東京バンドワゴン〜下町大家族物語』のエンディングテーマ。
今作ではオリジナルの世界観を大切にしつつピアノと歌のシンプルな構成に仕上げることで、海蔵の声の表情を余すことなく感じられている。ピアノとアレンジは高山和芽が担当。海蔵の高音のエモーショナルさやコーラスの美しさに加え、Aメロの丁寧な低音にも注目したい。そして全体を通して聴く人を包み込む奥深さを持っている。

海蔵は元々卓越した歌唱力の持ち主だが、“Anniversary Every Week Project 週刊海蔵”の挑戦を経て、自分なりの“音楽表現”に向き合い成長を遂げた。その成長を携えた「サーチライト」は、世界記録達成に相応しい作品といえよう。


ちなみに、本来であれば記録達成の55週目作品をリリースしたことでプロジェクトを終えるはずだったが大きな反響と賞賛の声が多数寄せられ、現在の世界記録更新後もこのプロジェクトは継続することになったので、今後の活躍にも期待したい。