【レビュー】スキマスイッチ『up!!!!!!』

2003年7月9日に1stシングル「view」でメジャーデビューしたスキマスイッチが20周年イヤーに突入。記念日となる7月9日（土）に新曲「up!!!!!!」が配信リリースした。スキマスイッチといえばこれまでも「ゴールデンタイムラバー」や「G.A.M.E.」など、勝負事を歌詞のベースに置いた楽曲はあったが、今作は現在オンエア中のボートレース2022年CMシリーズ『アイ アム ア ボートレ―サー』のイメージソングとして書き下ろされている、まさに勝負をテーマにした楽曲。

“アクセルフルスロットルで飛ばせ”、“つんざく轟音で女神を呼び起こせ”、“激闘を物語る水しぶき”など、オートレースに足を運んだことのない人間でさえ手に汗握る勝負の瞬間を想像出来る歌詞にボルテージが上がる。だがサウンドはというと、高揚感はあれどメロディーや小気味良いギターカッティング、ストリングスと、爽やかささえ感じる。大橋卓弥の歌声も、煽るのではなく優しく背中を押すように聴こえる。人生は勝負だ。ボートレースのCMソングではあれど、聴く人の人生にも存在するであろう＜自分との勝負＞の瞬間や、挫けそうな瞬間、この曲は力をくれるだろう。もしこの曲をライヴで聴くならば、ラスサビ前の間奏はきっとスキマスイッチらしいライヴアレンジを施してくれるのではないかと期待してしまう。

また、ファンクラブ限定のCDパッケージの予約販売もスタートしている。CDには「up!!!!!!」の他に、これまで全曲セルフ・プロデュースだったスキマスイッチとしては史上初の試みとなる、外部アレンジャーに新鋭のサウンド・プロデューサーRounoを迎えて制作された別アレンジの「up!!!!!! feat. Rouno」と、それぞれのインストも含めた全4曲を収録。付属のBlu-rayディスクには、「up!!!!!!」の歌詞にある「ライバルは前回の自分自身だ」という一節にちなんで、12年前に撮影された「新記録シンドローム」という特典映像でチャレンジした珍競技の記録に、今のスキマスイッチの二人が新たに挑戦するという撮り下ろし映像も収録。さらに、ボートレースにちなんだオリジナル・スマホ用防水ポーチが付いた限定セットも同時発売となる。まだファンクラブに入会していない人はこれを機にデラクサーになってみてはいかがだろうか。