POPSCENE - ポップシーン
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【レビュー】岡野昭仁 × 井口理『MELODY (prod. by BREIMEN)』

May 9, 2022 21:00

ポルノグラフィティ

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イントロから感じられるBREIMENの素晴らしいアーティキュレーション。そこにAメロ先発、岡野昭仁ので声でポルノグラフィティの世界が広がり、続く井口理の声でKing Gnuの世界が広がる。そしてサビで三者による新たな音楽世界の扉が開いた。岡野昭仁が様々なジャンルのアーティストと一緒に音楽を探訪する「歌を抱えて、歩いていく」プロジェクト。そのプロジェクト第4弾シングルとなる岡野昭仁×井口理「MELODY (prod.by BREIMEN)」が配信スタート。作詞・作曲を担当したBREIMENの高木祥太は、2人のボーカリストが出会ったことの奇跡や、音楽と各々との関係性、そして過去と現在との対面、そういったふたつの要素が向き合い織りなしてひとつの共鳴となる物語を楽曲に昇華させた。岡野は自身のSNSで、自分とひと世代以上違う井口やBREIMENと存分に楽しみながら作ったワイワイとやった感が滲み出ていると語る。だから聴いた人もきっと幸せになるだろうと。序盤の甘く優しい岡野と井口の歌声は曲が進むにつれエモーショナルを増し、光にも似た高揚感に包まれる。最近Twitterで若い人はギターソロをスキップするという話題を目にしたが、この曲のサックスソロはスキップするべからず!今作でアレンジと演奏を務めたBREIMENは、自身の作品へ注目度の高さだけでなく、レコーディングやライヴのサポート、別バンドでの活躍などメンバーそれぞれがハイスキルなプレーヤー揃い。岡野と井口のヴォーカルは無論、サウンド面に至っても1音たりともスキップする要素は見つからない。岡野の言う通り世代の違うアーティスト同士、しかも強いカラーを持ったもの同士が繰り広げる「MELODY (prod.by BREIMEN)」の化学変化と多幸感を是非味わってほしい。

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