ポップシーンセレクト「配信解禁！ZARD 」

1991年にデビューしたZARD。

ポップス黄金期とも言われる90年代の中でZARDの存在感は異彩を放っていた気がします。坂井泉水さんの澄み渡る声と楽曲のキャッチーさから、ミリオンヒットを連発。1993年にリリースされたシングル「揺れる想い」は、ポカリスエットのCMソングに起用。そのせいか、未だにあの曲を聴くとポカリスエットを飲みたくなります（笑）。

決して派手派手しくはないですが、透明感のある坂井さんの美しさは男女問わず愛されていました。更にその魅力に拍車をかけたのがメディア露出の少なさ。当時は勿論ネットなんて普及していないしSNSもない。そんな中で露出が少ないのはビーインググループの特徴だと、当時ファンも何となく認識していた気がします。

現在はSNSの普及で、自分の好きなアーティストが今どこにいて何をやっているか逐一分かるほどになりましたが「今、あの人は何をしているんだろう…。」そうファンの想像力を膨らませてくれた時代に今は少しのロマンを感じます。あ、これは決して懐古趣味ではなく。

アニメ『SLAM DUNK』エンディングテーマ「マイ フレンド」や、アニメ『ドラゴンボールGT』エンディングテーマ「Don’t you see!」、アニメ『名探偵コナン』オープニングテーマ「運命のルーレット廻して」など、大人気アニメとの接点も多く、J-POPファンのみならずアニメファンにも支持されてきたZARDに、突然の悲しみが訪れたのは2007年。坂井泉水さんの死でした。突然の訃報がいつもそうであるように、坂井さんの訃報をテレビの速報で観た時もやはり一瞬時が止まりました。

その後メディアでは、ZARDの真価や坂井さんの素晴らしさが称えられ、「負けないで」は2014年に全国400校で英語の教科書にも掲載されたようです。また、震災や現在のような厳しい状況下の時には未だに必ず求められる楽曲です。坂井さん亡き後、ベスト盤のリリースだけでなくフィルムコンサートや展覧会なども開催され、ファンの心には今もなお、“坂井泉水”というアーティストは輝き続けています。

そして今年デビュー30周年を迎え、東京・新宿の巨大3D三毛猫とZARDのスペシャルコラボ映像が9月28日（火）まで放映。10月には「ZARD LIVE GALLERY」の開催が予定されていたり、来年2月には豪華ゲストアーティストも迎え【ZARD “What a beautiful memory ～軌跡～”】の開催も予定されています。（詳細はこちらから https://popscene.jp/news/051223）

そして9月15日（水）、ZARDの389曲が、Apple MusicやSpotifyなどの音楽配信サービスで配信スタート！そこでポップシーンでもZARDプレイリストを作りました。是非ZARD世代の方も、そうでない方も、あらためてZARDの楽曲に酔いしれてください。