バービーボーイズ、メンバー監修最新リマスターでの3rdアルバム『3rd. BREAK』発売決定!
December 8, 2024 09:00
BARBEE BOYS
1985年発表の『1st OPTION』『Freebee』で一気にシーンに躍り出たバービーボーイズ、続く1986年発表の3rdアルバム『3rd. BREAK』でタイトル通り「ブレイク」を確実なものとした名盤も、遂に最新リマスタリングされて、LPは180gアナログ盤(重量盤)、CDはBlu-spec CD2仕様で復刻されることとなった。
バービーボーイズはその後、1987年「女ぎつね on the Run」でブレイク、「目を閉じておいでよ」はオリコン週間ランキング最高位8位を記録、80年代中心に90年代初頭に人気を博した5人組ロックバンド、バービーボーイズは1980年代後半から1990年代初頭にかけて、常に異彩を放ちながらシーンを駆け抜けてゆく。男女ツイン・ヴォーカルを擁するロックバンドという個性的な編成。疾走感あふれるクールなバンド・サウンドと印象的、刺激的かつキャッチーなメロディーの絶妙なバランス。時にエロティックなメタファーを絡ませた挑発的な歌詞。40年経っている今だからこそ、シンセやキーボードに頼らず、ほぼギターだけで驚異的なサウンドメイキングを見せつけた、いまみちのサウンドメイカーとしてのポテンシャルとバブル以前の普通の男女の憂いを切り取るコピーライティングは唯一無二の評価が得られるはず。パンク/ニューウェイブの実験的なエッセンスをそのままお茶の間でも通用するポップさでやってのけるしやなやかエンタテインメント性。まさに意外性の連続だった。
当時のバンドの勢いが詰め込まれた内容は圧巻だったが、1986年から1987年はまさに「快進撃」と表現するに相応しい、ポップソング「なんだったんだ? 7DAYS」に名バラード「ラサーラ」など収録楽曲がバリエーションに富み、全曲シングルカットできたであろうクオリティを誇る傑作3rdは、バンドの天井知らずの勢いとポテンシャルを存分に感じさせ、事実ここから誰も止められない時期へ突入する。本作は、冒頭を飾る、哀愁漂うサックスで始まる「離れろよ」や「ショート寸前」「なんだったんだ? 7DAYS」「STOP!」などはライヴでもお馴染みの楽曲がズラッと並ぶ。翌87年発表の『LISTEN! BARBEE BOYS 4』と絶頂期へ入っていく。
バンドサウンド、KONTAと杏子の躍動するヴォーカルはもはや無敵。KONTAと杏子による掛け合いのヴォーカルはまるで小さな演劇を見ている錯覚にもとらわれる。歌詞の大半は様々な男女関係から生まれる世界が描かれ、男女のツインヴォーカルで別れる寸前の修羅場や痴話喧嘩を掛け合うところからも、ベタな演歌・歌謡曲の世界を完全にロックンロールへと昇華させた大発明と言っていいだろう。女の情念に男のわがままは、和音を奏でる楽器がギターのみに貫かれた、リズムを刻みつつリードも弾く「間」の減衰するスペースに、ソプラニーノサクソフォンと二人の男女による掛け合いヴォーカルを際立たせる構築美、研ぎ澄まされたバンドアンサンブルは、バービーボーイズにしかない唯一無二の真骨頂。当時のしのぎを削るバンドブームの中、バービーボーイズは完全に覚醒し独自の音楽を展開。他のバンドでは描けない成立できない世界がそこにあった。そして、いまだにこの世界観を表現できるバンドは出てきていない。また、『3rd. BREAK』のジャケット裏面にもある、象徴的ないまみちの黄色いストラトも印象深い。
バービーボーイズは過去にも現在にもない、既視感のなさが新鮮、孤高。周囲のあらゆるものに対して同居を望まない距離感を保ちながら、時代のちょっとだけ先をめがけていた。聴き手の"意思"を常に問うかのような、ただならぬバンド。メンバー立ち会いによるリマスターによって、新たな響きを纏って40年を経て『3rd. BREAK』のCDとLPも届けられる。メンバーからのコメントは依然一切ないが、いよいよ2024年クリスマスリリースの『1st OPTION』から、2025年明けてすぐに届く『Freebee』、今回リイシューが発表された『3rd. BREAK』と続く復刻リリースの連打は、デビュー40周年、そして2025年への期待を否が応でも膨らませてくれるだろう。
なお、毎月更新40周年特設サイト『暗闇日砲デジタル』WEB版も最新版が本日更新された。今号もファンは要チェックだ。いよいよ彼らの40周年イヤーも2025年へと続いていく。引き続き注目してほしい。
■ 3rdアルバム『3rd. BREAK』
2025/2/26(水)発売
『3rd. BREAK』詳細ページ
https://www.110107.com/3rdBREAK
■ BARBEE BOYS OFFICIAL SITE
https://21stcentury-barbeeboys.com/