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福山雅治のサプライズ登壇に福原・水上ら歓喜!「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」

November 29, 2023 07:30

映画

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福山雅治のサプライズ登壇に福原・水上ら歓喜!「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」

SNSを中心に「とにかく泣ける」と話題になり、シリーズ累計85万部を突破した汐見夏衛によるベストセラー小説を実写映画化した映画『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』(12月8日全国公開)。その完成披露試写会が11月28日に都内映画館で実施され、W主演の福原遥、水上恒司、共演の伊藤健太郎、嶋﨑斗亜、上川周作、小野塚勇人、出口夏希、松坂慶子、そして成田洋一監督が出席した。

キャスト&監督は、劇中の“百合の丘”を400本の百合と共に再現したステージにずらりとラインナップ。上映を待ちわびる満席の客席から拍手&歓声で迎え入れられた。キャスト勢ぞろいで迎えたこの日、現代の女子高生・百合を演じた福原は「みんなでこうして集まれたことで、改めて映画が公開するんだなという実感があります」と初々しい表情。百合を助ける特攻隊員の彰を演じた水上も「皆さんと久々にこうして集まれてお話できるのは頼もしいことです」とキャスト陣との再会に喜色満面だった。彰と親友で同じ隊の石丸を演じた伊藤。共演者との距離感について「僕らは坊主頭になったという共通があったので、それが話の入り口になって仲良くなるのも早かった」と振り返ると、彰と同じ隊の板倉を演じた嶋﨑は「(上川が)お弁当を食べようとか積極的に話しかけてくれて嬉しかった」とそれぞれの仲の良さを強調。これに彰と同じ隊の寺岡を演じた上川も「僕の長い話を最後まで聞いてくれて優しかった」と相思相愛だった。

一方、本作の撮影中は自作の手作り弁当を持参していたという水上。その理由を問われると「役作りとして体重を落とさなければと断食。それで一度体がリセットされたので、この約1か月半の撮影期間中は体にいいものを食べようとカロリーを計算して自分で弁当を作っていました」と健康的な期間だったと振り返っていた。また野球のシーンについての話題になると、水上剛腕説が浮上。伊藤が「水上君の球が速い。しかも僕のグローブだけ皮が薄くて手が痺れた。とてもいい球をもらいました」と打ち明けると、当の水上は「伊藤さん以外の僕ら4人は撮影前にノックなどの練習をしていたけれど、伊藤さんは最後に遅れてやって来るので…。その思いが乗った剛速球でした」とまさかの理由を明かし、伊藤を「次の話題に行きましょう!」とタジタジにしていた。そんな伊藤は撮影中、キャスト陣に豚汁を振舞ったという。福原らが「美味しかった」などと感想を述べる中で、弁当持参派だった水上は「僕は食べてない。今回の現場に関しては弁当以外口にしていなかったので」と残念そうだった。彰と同じ隊の加藤を演じた小野塚は、撮影現場でのエピソードとして「福原さんの写真を撮ったりしましたが、福原さんが撮ってくれた僕の写真は何故かどアップだった」と報告し、福原は「より目でしたねえ」と楽しそうに微笑。一方、オフショット撮影担当だったという嶋﨑は「道端にいるアリを撮っていました」と謎のセンスを覗かせて、水上から「俺を撮っていないのはアリを撮っていたからか!?」と驚かれていた。

特攻隊員たちが集う鶴屋食堂の女将ツルを演じた松坂。「鶴屋食堂のセットに行くのが楽しみで、昭和のいい雰囲気が出ていました」とリアルな設計に感激すると、福原も「ツルさんが作ってくれるご飯は色々な種類があって、全部が優しい温かいご飯。焼き芋も美味しくて現場で沢山食べました」とニッコリ。松坂も「質素だけど、美味しいご飯だったね」とツルのように反応していた。勤労学生の千代を演じた出口は、福原と一緒にアジをさばいたのが思い出深いという。「アジをさばくのを練習していたら、それから二日間くらい手がくさくて頭が痛くなりました」と思い出し笑いすると、福原も「二人で手がくさい!とか言いながら、匂い消しのためにレモン汁をこすり合っていました」と懐かしそうに振り返っていた。また福原は松坂との共演について「現場でもまるでツルさんのように温かくみんなを見守ってくれたので安心して撮影をしていました。励ましの言葉をいただいたりして、頑張れました」と包容力に感激し、水上も「まるで僕らの母のようにどっしりとそこにいてくれたのが印象的」と感動。伊藤は「鶴屋食堂に入った時の何とも言えない雰囲気…。こんな食堂、近所にもほしいと思った」と笑わせた。一方、成田監督は福山雅治が書き下ろした主題曲『想望』について「映画では言葉で直接描かれていない、この作品を通して僕の言いたかったことが歌詞として表現されていてビックリ。号泣しながらこの曲を聞いたときに、これで映画が完成したなと思った」と絶賛。

3shot20231129.jpegそんな中、福山本人が完全サプライズでステージに登場!!「本当に知らされてない!ビックリ!ホンモノだ…」などと驚いて目が点状態の福原と水上に花束を贈呈した。本作を鑑賞し、『想望』を生み出した福山は「僕は長崎出身で父や祖父母が原爆を体験。そんな街で生まれ育ってきたので、小さい頃から平和教育を受けてきました。そういう人間からすると、戦争から時間が経ち、被爆者の方も亡くなっていて、時代が変わっていく中で若いキャストの皆さんが当時の日本へ想像力を働かせ、誠実に当時の人間を生きようとしてくれた。そんな皆さんのお芝居を通して伝えたいメッセージが一つの作品になり、多くの方々に届いていくことに感動しました」と賞嘆。福山は、百合を助ける特攻隊員の彰の目線で作詞したという。「主題歌を書くときに僕は映画に描かれていない部分を『こうではないか?』と提案することを心がけています。僕が彰を演じたらどんな気持ちだろうか?と思って書きました。今回の曲の世界では彰と百合が一緒に暮らしている設定ですが、それを望んでいたのは彰と百合ではないかと。歌の世界の中だけでは二人が一緒に暮らしているという表現をしても許されるだろうと思いました」と二人の愛にこだわった。エンターテインメントを通して平和を伝える本作のテーマにも共鳴。「僕もエンターテインメントの仕事をする中で、果たして自分がやっていることは社会に役立っているのだろうかと考えます。できることならば社会を構成する一員として自分の好きなことが誰かの何かの役に立てばいいなと。そしてエンターテイメントの仕事の中で最大限に与えられたことをやり切ることが、微力ながらも平和につながる一歩なのかなと思っています。映画が皆さんを感動させるものに仕上がり、当たり前だと思っているものを大切にする大事さをテーマにした作品に音楽で携わらせてもらって嬉しいです」などと熱弁し、キャスト&監督全員と握手。福原は「さっきまで『想望』を聞いていたので、まさか福山さんとお会いできるなんて幸せです」と感極まっていた。

最後に水上は「戦争は残酷であり、やってはいけないもの。僕らができることはそれを伝えることです。この作品を観ていただいた後に、身近な人に対して優しい気持ちを伝えて愛に溢れる世界になったら、今この時代にこの作品を放出する意味があると思います」とアピール。福原も「この作品にはたくさんの愛が溢れています。私もこの作品を通して、平和に生活できていることは当たり前ではない、幸せなんだと感じました。作品に込められた温かい思いを受け取ってもらえたら嬉しいです」と呼び掛けていた。

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